群馬県「おぎのや」のお弁当は複数の鉄道駅で「駅弁」として購入できるほか、高速道路上のSAやPA、群馬県内の道の駅などでも購入できるため、近隣を訪れるドライバーやツーリングライダーにも人気を博しています。
「おぎのや」のメニューの中で有名なのは「峠の釜めし」弁当。
陶器でできた器の中にぎっしりと釜めしが詰まり、ごはんの上には鶏肉やしいたけなどの具材が乗っています。関東圏に住む人なら一度はその姿を見たことがあるのではないでしょうか。
空いた「釜」は植木鉢、ペットの食器、なんとスピーカーにもなる?!
「峠の釜めし」弁当は、中身を食べた後の「釜」を持ち帰ることができます。
道の駅や高速道路上のSA、PAには、空いた「釜」を捨てるための専用回収コンテナが設置されていることも多いのですが、この「釜」は厚手の陶器製でしっかりした作りのため、捨てて帰るのが惜しくてついつい持って帰る人も多いようです。
上信越自動車道 横川サービスエリアで「峠の釜めし」を食べている人をしばらく観察してみると、2〜3割の人が「釜」を捨てずに持ち帰っているようでした。中にはカバンから新聞紙とビニール袋を取り出し、手慣れた様子で「釜」を梱包して持ち帰る猛者も。
特に使いみちのアテがあるわけではないのですが「何かに使えるかも……?」と思ってしまうのは、筆者だけではなかったんですね。
では、持ち帰られた「釜」はどのように活用されているのでしょうか。
SNSには十人十色の「釜」活用法が投稿されています。
植木鉢として転用する人が多く見受けられましたが、ペットを飼っている人はワンちゃん、猫ちゃん専用の餌皿として活用することもあるようです。
一風変わっていたのは、スマホのスピーカーとして転用するというもの。
人が大声を出すとき両手を口に添えるように、音の出所から筒状の広がりを作ることで音を増幅させるという仕組みです。
「おぎのや」公式では、空いた「釜」を活用して作れるレシピを公開中
ちなみに「おぎのや」公式ウェブサイトでは、空いた「釜」を活用してお家で作れる料理レシピを公開しています。
キャンプ用品プロデューサーが、空いた「釜」を炊飯に使ってみた!!
この記事では、キャンプ用品プロデューサーの櫻井伸樹さんに「おぎのやの釜」をキャンプでの炊飯に使ってもらいました。
米の炊き方は鍋を利用する際と同じ。1合の米に対して200ml(無洗米の場合は220ml)の水を加え、30分ほどうるかした後にガスバーナーで加熱します。
結果、「おぎのやの釜」でおいしく米を炊くことができました。
櫻井さんも「うまみや甘みが強くふっくらとしたご飯ができました」と感心。
うまく米が炊けた理由については「釜に適度な厚みがあるため、底の部分だけでなく全体に熱が回るためでしょう」と分析します。
また「釜」で炊飯する際の注意点として「釜飯弁当の釜は本物の陶器なので、うまく炊かないと割れてしまうこともあるでしょう。火力調整が難しい焚き火よりもガスバーナーがいいと思います」とのことでした。
キャンパーのみなさん「峠の釜めし」を食べた際には「釜」を捨てずに持ち帰り、ぜひ炊飯に活用してみてくださいね!!
まとめ●モーサイ編集部・中牟田歩実 写真●櫻井伸樹、おぎのや、K.Iサンチーム(@koseie655_500)、モイスチャーベル(@moisturebell)、やじさん(@usui320)