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最新Vストロームシリーズと共通イメージのデザイン、単気筒ならではのスリムさ
スズキは、2023年8月19日に日本自動車工業会と日本二輪車普及安全協会が開催したバイクの日のイベント、「HAVE A BIKE DAY」でアルティメットスポーツのハヤブサ、ミドルネイキッドのGSX-8Sとともに、8月8日に発表したばかりの新型アドベンチャー、Vストローム250SXを展示した。

Vストローム250SXは、ネイキッドのジクサー250やフルカウルスポーツのジクサーSF250と同じ249cc油冷単気筒OHC、SEP(SUZUKI ECO PERFORMANCE)エンジンを搭載する新型アドベンチャーモデル。インドでは2022年4月に「VストロームSX」の名前で発表されているものの国内仕様だ。
同クラスのVストローム250(並列2気筒エンジン、継続販売される)と比較し、最高出力は+2馬力の26馬力を発揮(最大トルクは2.2kgf・mで同値)。車両重量は164kgと、Vストローム250よりも27kgも軽量となる。

そのスタイルは、くちばしのようなフロント周りの造形が特徴のVストロームシリーズとひと目で分かるもの。SXのLED式のヘッドライトは上段・中段・下段の3段になっており、丸形のハロゲンだったVストローム250と差別化。排気量が上のVストローム1050や800に近い、シャープなデザインに仕上げられている。


ポジションはアドベンチャーらしくアップライトなもの。防風性を高めるウインドスクリーンやナックルカバーは標準装備となる。メーターはフル液晶タイプで、速度は数字、エンジン回転数はバーグラフで表示する。シフトポジションや燃費計、時計も装備される。また、メーターの左側にはスマホなどを充電できるUSBソケットも備わる。


Vストローム250はフロント110/80-17、リヤ140/70-17サイズのオンロードタイヤだったが、SXはフロント100/90-19、リヤ140/70-17サイズのセミブロックパターンタイヤを装着。ブレーキは前後ともシングルディスク+バイブレ製キャリパーで、リヤサスペンションには7段階のプリロード調整機構が備わる。
展示車両にまたがった印象は、エンジンが単気筒となったこともありVストローム250よりもスリム&コンパクトに感じた。車両が固定されていたので足着き性は評価できないが、最低地上高がVストローム250よりも45mmも高い205mmとなることや、装着タイヤの種類とサイズ、車両重量の違いにより、不整地での安定性はSXの方が高いだろう。
一方Vストローム250は、並列2気筒エンジンによる振動の少なさやロードタイヤの安定感、SXよりも35mm低い800mmのシート高と5L多い17Lの燃料タンク容量でツーリングへの適応力が高い。頼もしい旅の相棒となってくれるはずだ。
250ccながら高いツーリング性能を持つVストローム250と、オンロードはもちろんオフロードも苦にしないVストローム250SX。価格がVストローム250よりも7万7000円安く、街乗りでも扱いやすいコンパクトなSXは、手ごろなアドベンチャーモデルとして人気を得そうだ。
スズキ Vストローム250SX主要諸元
【エンジン・性能】
種類:水冷4サイクル単気筒OHC4バルブ ボア×ストローク:76.0mm×54.9mm 総排気量:249cc 最高出力:19kW<26ps>/9,300rpm 最大トルク:22Nm<2.2kgm>/7,300rpm 変速機:6段リターン WMTCモード燃費:34.5km/L
【寸法・重量】
全長:2,180 全幅:880 全高:1,355 ホイールベース:1,440 シート高:835(各mm) 車両重量:164kg タイヤサイズ:F100/90-19/R140/70-17 燃料タンク容量:12L
【価格】
56万9800万円
【車体色】
チャンピオンイエローNo.2、パールブレイズオレンジ、グラススパークルブラック
report&photo●片倉義明
スズキお客様相談室
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