ツーリング

【ワインディングニッポン】六甲を走り尽くす!

今、楽しむための「六甲完全ガイド」

神戸市や西宮市などの市街地から、急激に標高を上げる六甲山地。多くの箇所で二輪車の通行規制があり、バイクでは走りにくい印象があるが、曜日とルートを選べば、都市直近のワインディングとして十分に楽しめる!

【表六甲ドライブウェイ】落差が大きく、ダイナミックなワインディングが味わえる表六甲ドライブウェイ。頂上へアクセスする最短ルートだ

規制はあるが十分走れる!

関西を代表するワインディングの聖地「六甲山」は、二輪車の通行規制の多さから週末には走れない印象が持たれている。しかし、実際には生活道路という側面もあり、ルートを選べば週末でも山頂エリアへのアクセスは可能。阪神間の都市部に隣接するワインディングとして、これほど好ロケーションなスポットを見逃す手はないだろう。

六甲山へ登るルートで玄関口と言えるのは、表六甲ドライブウェイ。神戸市灘区から県道95号を駆け上がると、道なりに表六甲ドライブウェイへエスコートされる。この県道95号は神戸市北区へ抜ける幹線道路で、交通量はかなり多い。頂上近くの六甲トンネルから北側は六甲有料道路となり、有馬温泉などがある神戸市北区へ抜けることができる。

六甲山の山頂へアクセスする表六甲ドライブウェイは、この六甲トンネル入り口横から上下に区分されている。小さなトンネルを抜けて山頂へ登る上側の区間に二輪車の通行規制はないので、週末に走る人は六甲トンネル手前から山頂へアクセスすればいい。六甲トンネル横から下、新六甲大橋の交差点へ続く下側区間の表六甲ドライブウェイは、〝土日祝日〟の二輪は通行禁止。この紛らわしい規制のせいで、週末の六甲山は玄関口が閉ざされていると誤解されるのだろう。

六甲山の南斜面を走る表六甲ドライブウェイは、急な落差を一気に山頂へと登るダイナミックなルート。みるみる眺望が変化し、神戸の市街を見下ろす景色は観光道路の名に恥じないワインディングだ。頂上近くにある鉢巻展望台は、有名な六甲からの景観が楽しめる人気スポットのひとつ。ただし、途中にあるヘアピンカーブでは観光バスが対向車線まで使って走ってくるので注意!

表六甲ドライブウェイを上りきったら、東側は観光施設が集中する六甲山頂エリアだ。南へせり出すサンライズドライブウェイは山頂エリアの周遊路で、さらに一方通行へ入ると六甲山天覧台へ行ける。県道16号でもあるサンセットドライブウェイは、そのまま東へ進むと観光スポットの六甲ガーデンテラスへたどり着く。人気の絶景スポットだけに、週末には多くのライダーが訪れる。

【六甲ガーデンテラス】
天気がよければ神戸から大阪湾を越えて和歌山までの一大パノラマが見渡せる、六甲山の人気絶景スポット。夕方には100万ドルの夜景をねらって観光バスもやってくるほどだ。バイクの駐輪は無料。兵庫県神戸市灘区六甲山町五介山1877-9 TEL078-894-2281

【TENRAN CAFE】 一方通行の奥にあり、地元食材を使った料理が味わえる展望休憩スポット。兵庫県神戸市灘区六甲山町一ヶ谷1-32 TEL078-861-5288

 

【東六甲】深い山間を駆け上がる 西宮市からの縦走ルート

宝塚市街から六甲山頂へ続く県道16号のうち、西宮北有料道路との分岐から山手のワインディングは通称「東六甲」と呼ばれている。西宮市と芦屋市をまたぎ、神戸市の六甲山へと入るタイトな峠道だ。山頂付近はハイカーが多いので、特に注意して走ってほしい。

六甲山頂から東西に分岐

六甲山頂から東側の県道16号に特別な名称はないが、地元では「東六甲」と呼ぶ人が多い。表六甲/裏六甲/西六甲とそれぞれのドライブウェイが存在するだけに、唯一無名の東ルートがそう呼ばれているのだ。展望台は設置されていないが、山頂エリアにはハイキングルートが整備され、道路わきから延びる歩道が多数ある。バイクを停めて少し歩けば、阪神間の平野部や北六甲の盆地を望むことができるだろう。ハイカーが多く、道幅も狭いので、くれぐれも安全な速度でクルージングしよう。

山頂エリアから下り始めると、道路は山深くタイトなワインディングに変わる。途中、有料道路の芦有ドライブウェイ・宝殿IC前を通過するが、芦有ドライブウェイは土日祝日の二輪は通行禁止。平日なら芦屋方面へ入って芦有展望台を満喫するのもいいし、有馬方面へ抜けることも可能なので、平日ツーリングの人は参考にしてもらいたい。この県道16号は宝塚市街まで続いているが、ワインディングとして楽しめるのは西宮北有料道路の南端となる「盤滝トンネル東」交差点まで。西宮北有料道路の北端へ山越えする県道82号も土日祝日は二輪車の通行が禁止なので、週末に中国道の通る西宮市山口町方面へアクセスするなら西宮北有料道路を利用しよう。

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