日本には国道や県道、町道や村道など、さまざまな種類の道路があります。
その中でも「国道」とは国が道路法に基づき政令で指定した道路で、県道や町道・村道などと異なり、市町村や都府県(*)をまたぐ道路も多くあります。
そのため、主要な幹線道路となっている道もあり、人の移動から物流まで、まさに「日本の命を繋ぐ道路」と言っても過言ではないでしょう。
*「都道府県」の「道」こと北海道と本州は残念ながら国道で繋がっていません。
皆さんもバイクやクルマで国道を走っていると1桁から3桁まで、様々な数字が振られた国道を見かけるかと思いますが、国道はいくつまであるのか、最も大きい数字の国道はどこにあるのか気になったことはないでしょうか?
国道は最大何号線まであるのか?
まず、日本の「国道」といわれる道路は「高速自動車国道」、「一般国道」のふたつに分類されます。
「高速自動車国道」はいわゆる高速道路のことを言い、「一般国道」は国道○号線など、青い逆三角形型(「おにぎり」なんて言われますね)の看板でおなじみの「国道」のことを指しています。
そして、その「一般国道」が何号線から何号線まで振り分けられているかというと、東京都中央区から大阪府大阪市北区を繋いでいる「国道1号線」に始まり、沖縄県糸満市から那覇市至る「国道507号線」まで国道の番号が振り分けられています。
国道の中で最も小さい数字の「国道1号線」は、トップバッターだけに(!?)640.5kmもある超ロングな国道。それもそのはず、江戸から京都までを結んだ旧・東海道がベースなのです。
残念ながら、長さは日本「一」ではなくて、日本で最も長い総延長の国道は「国道4号線」(東京都中央区〜青森県青森市)となっています。
また「国道1号線」は、道路の起終点を示す標識「日本国道路元標」が設置されている貴重な道路のひとつでもあります。
(「日本国道路元標」は大阪府大阪市にある「梅田新道」、高知県高知市にある「県庁前交差点」などにも設置されています)
一番数字の大きい国道「国道507号線」は沖縄県にあり!
一方、国道の中で最も数字が大きい道路は沖縄県にある「国道507号線」(出典:国土交通省 2021年1月時点)。
国道507号線は那覇市と糸満市を結ぶ道路で、その距離は約30.3km。
「国道507号線」は、別の路線である「国道331号線」と重複している区間があります。
そのため、案内看板は「国道507号線」表記ではなく、「国道331号線」表記となっているケースも少なからずあります。もし「日本一数字の大きい国道」を走ってみたい!という方は少々ご注意を。
また、平成31年(2019年)6月ごろに沖縄県八重瀬町の屋宜原橋から「国道507号線」の沖縄県南風原方面を眺めていると、「国道507号線」の道沿いにある街灯が偶然にも『ポケットモンスター』に登場するピカチュウのシルエットを形作っていたため、Twitterなどで話題にもなりました。
番外編:アメリカ版「国道1号線」も超長かった
余談ですがアメリカにも、メイン州フォートケントからフロリダ州マイアミまで繋いでいる「Route No. 1(国道1号線)」といわれる道路があります。
「Route No. 1」の距離は3735kmと言われ、日本の「国道1号線」も十分長い距離だと思いますが、日本とは比べものにならないほどの距離ですね……さすがスケールが違う!!
レポート●モーサイ編集部・小泉 写真●小林秀樹さん/モーサイ編集部