ヒストリー

打倒ホンダっ!! 他メーカーが生み出したスーパーカブの“フォロワーモデル”たち

今も昔も国内外で高い人気をほこるホンダ・スーパーカブ。「天ぷら油を入れても走る」と言われるほどの頑丈さ(※やると壊れます)や、片手両足で運転できる簡便な操作性(※オススメはしません)など、性能的な面もさることながら、全体に丸みを帯びたデザインも魅力のひとつだろう。
プレスハンドルにヘッドライト、両側に張り出したレッグシールドを備えるそのシルエットはライダーもそうでないひともひと目で「カブ」とわかるハズ。

セル付きのスーパーカブC102

また、そんなカブ人気を受け、初代スーパーカブC100登場後の’50年代末~60年代前半に掛けて、”二匹目のドジョウ”とばかりに、2輪メーカー各社は多数のフォロワーモデル市場に投入一大ムーブメントを巻き起こした(当時は大小合わせ100位上のメーカーがあった)。そんなモペットブームの最中に生まれ、カブにインスパイアされたライバル車両たちを紹介していきたい。

スズキ・セルペットMA(’60)


スズキ初のモペットスズモペット(’58年、50cc)に変わる、新たなスズキ製モペットのセルペットMAは、50cc市販車としては初となる4速ミッションを採用。
レッグシールドは左右分割式だったが、フロントビューはC100とよく似ている。一方でスズキ伝統の馬蹄形ヘッドライトやトップチューブにタンクを載せるなど独特の意匠、欧州の”モペッド”的なテイストも感じられた。

スズキ・バーディシリーズ(’73~)


前述のセルペットから、フリー、スーパーフリーなどマイナーチェンジを重ね、’73年に登場したスズキ・バーディ。広告では「小鳥のように自由に身軽になりたい」という文言がならび、サイドカバーには小鳥ちゃんのステッカーが貼られていた。
当時の試乗記では、エンジンの静粛性が高く評価される一方で、シーソーペダルの位置が悪くシフトダウン(後ろに踏み込む)の際にスイングアームのボルトに当たるなど、未成熟な面もあった様子。’83年からは4ストモデルが併売された。

ヤマハ・モペットMJ2(’62)


ヤマハのモペット第1弾は’60年に登場したMF1だが、”カブ的なデザインの車両”となるとここで紹介するMJ2(55cc)だろう。
ウインカーがだいぶ上向きに付いているものの、デザインは後に発売されるOHCカブによく似ている。また、同車から自動遠心クラッチを採用。なお、同様の意匠は翌月発売のMF2(50cc)にも受け継がれる。

ヤマハ・メイトシリーズ(’65~)

この車両はタウンメイトカスタム

スーパーカブのそっくりさんであり、ライバル車の一角を担うヤマハ・メイトシリーズは’65年に登場。発売当時は50-U5の名前で販売されていたが、公募の結果”メイト”というペットネームが付けられた。
’73年にはハイ/ロー2段階に自動変速できるオートマモデルが、’82年には4ストエンジンとシャフトドライブを採用したタウンメイト、新聞配達用、郵政仕様車などバリエーションモデルも多数ラインナップされた。

カワサキ・ペットM5(’60)


川崎航空機(現在のカワサキ)として初めてリリースした二輪車が、50ccモペットのペットM5(その以前より明発工業へ資本協力をしていたので、’54年にカワサキのエンブレム入のモデルが先に投入されていた)。こちらは空冷エンジンを積んでいたが、同社が製造していたヰセキタフのエンジンは空水冷。
丸みを帯びたヘッドライト形状などはC50に通ずるものがあるが、よく見るとハンドルとは別体。ゴムクッションを採用したスイングアームほか各所にゴムを用いた緩衝機構を備えいたことも同車の特徴。

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