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ベネリの250ccアドベンチャー TRK251の航続距離は何と700km台!!「東京から岡山まで無給油で走れる!?」

250cc国産車の航続距離最強はVストローム250ABSの544km

車検がなくて高速道路も走行でき、普通自動二輪免許で運転できる250ccクラスのバイクは、その高いコストパフォーマンスもあって幅広い年齢層のライダーから支持を集めています。

このクラスは総じて燃費良好な車種が多いのですが、それでも燃料タンク満タンで走れる「推定航続距離」(タンク容量×WMTCモード値燃費)は概ね200km台〜400km台ということがほとんどです。
日本国内のメーカーが生産する250ccクラスの現行マニュアル車の中で2022年6月現在最も航続距離が長いのは、スズキ Vストローム250 ABSの544.0km。

*WMTCモード値燃費とは世界基準の計測方法で、実際の使用状況に近い数値が出るとされる

ところが輸入車に目を向けてみると、国産車の常識を大きく覆すとんでもないモデルもあるのです。
それはイタリアンメーカー・ベネリのTRK251です。航続距離はなんと720.0kmになるというから驚きです。

スズキ Vストローム250ABS。250cc国産車の中で推定航続距離が最も長い544.0km。

ベネリ TRK251の航続距離は720km

ベネリTRK251。推定航続距離は720.0km
ベネリTRK251の兄弟車でスクランブラースタイルのレオンチーノ250

ベネリは1921年からバイク事業に参入したイタリアのメーカーです。何度か買収されるなどブランド消滅の危機に直面することもありましたが、2005年からは中国に本拠地を持つQ.J.グループの傘下に入り、ニューモデルの開発や安定した車両生産を行うようになりました。日本国内では「プロト」が正規輸入元として販売しています。

そんなベネリのTRK251は、249ccの水冷単気筒エンジンを搭載するアドベンチャーツアラーです。
兄弟車でスクランブラーモデルのレオンチーノ250と基本設計を共有していますが、250ccクラストップの18Lという大容量ガソリンタンクや外装は専用設計となっています。リヤキャリヤやUSB電源など、ロングツーリングに便利なアイテムを標準装備するもの魅力的。

250ccクラスの中ではやや車体が大きめなTRK251ですが、シート高は800mmと、アドベンチャーモデルとしてはそう高くなく、シートの形状も比較的スリムなので、身長172cmのライダーがまたがった場合には、ほぼ両足ベタつきで乗ることができます。

TRK251のWMTC値燃費は40.0km/Lとかなりの好燃費で、タンク容量はさきほど紹介したように18L。この相乗効果で航続距離が凄まじいことになり、スズキ Vストローム250 ABSの544.0kmを200km近く上回る720kmをとなっています。

720kmというと、おおよそ東京から岡山まで走るくらいの距離になります。

ベネリTRK251はリヤキャリヤやUSB電源など、ツーリングに便利なアイテムを標準装備しています。
ベネリTRK251のシート高は800mmで、アドベンチャーモデルとしてはそう高くない部類です。
シート形状も比較的スリムなので、足着きも良好です。

高速道路上でのガス欠は違反!! 給油は計画的に

こんなバイクの存在を知ってしまうと、無給油の限界走行に挑戦してみたくなる人もいるかもしれませんが、高速道路上で燃料切れになってストップすると交通違反。
道路交通法第75条の10「自動車の運転者は、高速自動車国道等へ侵入する際には、ガソリンやエンジンオイル、冷却水、タイヤの空気圧や残り溝、荷物が落下しないように点検しなければならない」という条項に違反することとなり、原則2点の減点と罰金9000円を課されることになります。

TRK251のメーターには燃料計もついていますし、実際のツーリングはくれぐれも計画的に。

ベネリTRK251主要諸元

[エンジン・性能]
種類:水冷4サイクル単気筒DOHC4バルブ ボア×ストローク:72.0×61.2mm 圧縮比:11.2 総排気量:249cc 最高出力:19kW(25.8ps)/9250rpm 最大トルク:21.1Nm(2.2kgm)/8000rpm 変速機:6段リターン
[寸法・重量]
全長:2070 全幅:840 全高:1300 ホイールベース:1390 シート高:800(各mm) 車両重量:176kg 燃料タンク容量:18L タイヤサイズ:F110/70-17 R150/60-17
[車体色]
ブラック、ホワイト、レッド
[価格]
59万2900円

レポート●モーサイ編集部・中牟田歩実 写真●プロト/スズキ

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