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Vストローム250の、わかりやすい5つの魅力
2017年のデビュー以来、250ccアドベンチャーバイクというジャンルで長らく不動の人気を誇っているスズキのVストローム250。ツーリング先や道の駅、高速のサービスエリアなどで、必ずと言ってよいほど見かけるモデルと言っても過言ではないが、それほどまでに見かけるのはなぜか? エントリー層からベテランライダーまで、幅広い層の心を掴んで離さないのには、デザイン・性能・価格のバランスにおいて「ツーリングに求める要素がすべて詰まっている」という明確な理由がありそうだ。
今回は、過去の試乗経験も踏まえ、その根強い人気の理由を考察してみよう。

理由その1. 唯一無二の個性的なスタイリングと車格
決して奇抜ではないものの、Vストローム250のスタイリングデザインは、それと分かる個性を持っている。フロントに突き出た「クチバシ」デザインは、元を辿れば同社のオンオフモデルDR-BIG(88年登場のDR750S、後にDR800S)に端を発し、スズキのアドベンチャーモデルのアイコンでもある。

そして精悍さを感じるクチバシデザインの一方、ヘッドライトにはどこか愛嬌のある丸目1眼を採用。他社のアドベンチャーモデルがシャープで切れ長なヘッドライトを採用する中、このレトロさとタフさが融合したVストローム250のデザインは「このバイクじゃないと買えないカタチ」として多くのライダーを惹きつけているように思う。

加えて、車格も大きく見えるため、250cc以上の所有感を満たしてくれるのもポイントだが、それでいて足着きが悪いわけではない。身長173cmの筆者の体格だと両足接地でカカトまで到達。おそらく身長160cm台のライダーでも、さほど不安なく取り回せると思う。

理由その2.満タンで500km前後走れる、優秀な航続距離
ツーリングライダーにとって最大の魅力とも言えるのが、足の長さ=航続距離だ。それを実現しているのが、250ccクラスとしては大きめの17L容量の燃料タンクの装備だ。 実燃費で30km/L以上の性能を確保(WMTC燃費値は32.1km/L)しており、リッター30kmで単純計算するなら(実際のツーリングでの燃費は32~35km/Lくらいだ)、17Lを消費して510km。つまり500km近くか、それを超える距離まで走れる。北海道などのガソリンスタンドが少ない地域や、長距離のロングツーリングでもガス欠の心配をせずにルートを選べる。

そして、このロングラン性能は、多くの大排気量アドベンチャーモデルをも凌駕する。航続距離を重視しビッグタンクを装備したビッグアドベンチャーモデルと言えばBMW R1300GSアドベンチャーが代表格だが、このバイクのタンク容量は30L。実燃費に近いと言われるWMTC値での燃費は20.4km/Lだから、満タンでの航続距離は612kmになる。
Vストローム250はこの数値にはかなわないが、GSアドベンチャーの入手コスト/ランニングコストのハードルは相当に高い。そして車格も同様だ。GSアドベンチャーには唯一無二の存在感があり、そこは比類なき魅力でもあるが、旅の道具として手なづけるには、ライダーに相応の体格、体力が必要というハードルがあるのを覚悟しないといけない。長旅の道具として万人に受け入れられやすいのは、間違いなくVストローム250だろう。


理由その3.実用性重視の「疲れない」エンジン性能
Vストローム250のエンジンは最高出力24psと、スペック上の数字だけ見ると、250ccクラスの並列2気筒スポーツモデルの中でも控えめと言える数値だ。ここに、物足りなさを感じる向きもいるだろうが、スズキはあえて高回転のパワーよりも「日常で一番使う低・中回転域のトルクの力強さと使いやすさ」を重視してセッティングしている。

ストップ&ゴーの多い街中や、荷物を満載した状態での坂道発進でもエンストの不安が少なく、スロットルを少し開けるだけで滑らかに前に進んでくれる。この「無理にエンジンを回さなくてもスッと走れる」感覚が、長時間の運転でも疲労を激減させてくれる。
そして日本の高速道路での移動に限れば、120km/h以内の速度で走って不安がないことも特筆点だ。120km/hを出してもスロットルに多少余裕があり、気になる振動が発生せず巡航できるのだ。同車での120km/hでは回転は約9000rpmを指し、レッドゾーンは1万500rpmだから、そんなに回転の余裕はないのに、エンジンは苦しげではない。
また、そうした高速域でもサスペンションの限界を感じさせず、車体の挙動は特に破綻しない。さほど余裕はないはずなのに、ストレスなく高回転まで使い切れる。この点でもVストローム250は、不思議な懐の深さを感じさせるのだ。
理由その4.最初から「旅仕様」の標準装備
Vストローム250には、新車の状態からロングツーリングに出かけるための装備が、ぼぼ揃っているのも魅力のひとつと言えるだろう。
●大型ウインドスクリーン: 高速道路での走行風を防ぎ、疲労を大幅に軽減。
●ナックルカバー: 飛び石や冬場の冷たい風から手を保護。
●大型リヤキャリヤ: 頑丈なアルミ製で、荷物の積載が非常に容易。
●センタースタンド: チェーンの清掃などのメンテナンスに重宝。


さらに、純正オプションのパニアケースやトップケースを装着することを前提とした設計になっており(別売のケースのほか、装着用プレートセットが必要)、ケースを付けた状態のシルエットがサマになる。

理由その5. 圧倒的なコストパフォーマンス
そして最後のポイントが、これだけの装備と車格を誇りながら、車両価格は税込68万5300円であること。近年高騰する250ccクラスの中では非常に手が届きやすい価格設定を維持しており、日常の通勤・通学から、週末のキャンプツーリングまでこなせる。この価格で手に入る「万能な相棒」は、多分現行の新車では同車以外に見つけるのは難しい。これも同車の人気の理由と言えるだろう。


見た目はオフロードバイク風ではあるが、同車の前後17インチのタイヤサイズや普通のオンロードモデルとさほど変わらないサスのストロークでは、オフロードの走破性では本格的なオンオフモデルにはかなわない。そして、前述したように、同クラスでより高出力なエンジンと足回りのオンロードモデルは多い。
しかし、Vストローム250のように荷物を積み、長い距離を疲れずに走れる250ccモデルは、多分ない。地味ではあるし、性能的にも突出していない。けれども日本の道を堪能するに際し、こういう旅の道具的モデルの存在は非常に有り難い。Vストローム250を手に入れて走り出すとき、そういうことをしみじみ感じさせる唯一無二の個性が同車に詰まっていることを、多くのツーリングライダーは実感することだろう。
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Vストローム250 主要諸元
■エンジン 水冷4ストローク並列2気筒OHC2バルブ ボア・ストローク53.5mm×55.2mm 総排気量248cc 圧縮比11.5 燃料供給装置:フューエルインジェクション 点火方式フルトランジスタ 始動方式セル
■性能 最高出力18kW(24ps)/8000rpm 最大トルク22Nm(2.2kgm)/6500rpm 燃費32.1km/L(WMTCモード値) 最小回転半径2.7m
■変速機 6段リターン 変速比 1速2.416 2速1.529 3速1.181 4速1.043 5速0.909 6速0.807 一次減速比3.238 二次減速比3.357
■寸法・重量 全長2150 全幅880 全高1295 軸距1425 シート高800(各mm) キャスター25°10′ トレール100mm タイヤF110/80-17M/C 57H R140/70-17M/C 66H 車両重量191kg
■容量 燃料タンク17L オイル2.4L
■車体色 パールネブラーブラック/ソリッドダズリングクールイエロー(BJE)、ダイヤモンドレッドメタリック/パールネブラーブラック(BKJ)、マットフラッシュブラックメタリック/パールネブラーブラック(CKN)、パールネブラーブラック/パールグレッシャーホワイト No.2(CLZ)
■価格 68万5300円
まとめ●モーサイ編集部・阪本一史 写真●モーターサイクリスト編集部、スズキ
スズキ
TEL0120-402-253(お客様相談室)
https://www1.suzuki.co.jp/motor/

































