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ビューエルがベースのサイバーパンク? LAM氏初個展『目と雷』展示車両、“雷電”詳細解説

「化学反応を楽しみたい」雷電に込めた想いとは?

「いつかは破滅的なサイバーパンクをやってみたい」と話すカトウさん。雷電のビジュアルイメージについてもその嗜好が全面的に反映されており、
“重酸性雨の降る近未来の世界、ネオンに照らされた街を駆け抜けるマシン”
というのがデザインコンセプト。
だが、カトウさんが見た目以上にこだわったのが、“バイクの在り方”だという。

グレーを基調としながらも、ところどころに見えるシルバーのウェザリングペイントや、文字の掠れが同車の世界観を物語っている。

「まず、今回の雷電のルックスに関しては、僕はほぼ口を出していません。自分と河内山さんの感性が一致する、マッドマックスやブレードランナーやシン・シティ、H・Rギーガーといった映画や作家から抽象されたフワッとしたイメージを共有して、このバイクが存在する世界観を伝えて後はお任せです(笑)河内山さんも制作に本気になっていただいて、『君たちに俺が手を貸すとかじゃなくて、これはLAM君とカトウ君vs俺だね。負けないよ』みたいな感じで。
バイクの完成度が高ければ高いほど、LAMに個展へのプレッシャーを掛けられるので、クオリティは本当に妥協せず進めて頂きました。“LAMも本気だからバイクも本気で”と思って、個展のイメージに合ったスタンドを、オープン2日前まで作っていただいていましたし。いつ寝てるんだろう(笑)
また、『2D→3Dではなく、3D→2D、立体が先で、それがイラストになるのは面白いよね』という話を河内山さんとしていたので、そこはぶらしたくなかったですね。LAMが想像していないようなバイクを作って、それを絵にする。その化学反応は面白いと思ったので、完成まではLAMには一切見せなかったです」
(カトウさん)

また、“イラストへのしやすさ”にも配慮しており、元々はモノクロでで仕上げるつもりだったが、「絵にするならビビットな色があったほうがいい」とスクリーンからタンクカバーにかけて、赤いラインを入れることになった。

赤いパンチングメタルがアクセントになっているフロントまわり。片目にだけ付いているライトガードもデザイン上のポイントだろう。ライトまわりはLAMさんのお気に入りポイントのひとつ。

一方で途中経過を何も知らされぬまま、完成報告を受け、初めて雷電と対面したLAMさんは「思わず言葉を失った」そう。
「何かヤバいバイクを作っているってのは聞いてたんですけど、“ここまでやるか!”って思いましたね。超格好いいし、本当に走るのか? っていうのが第一印象でした。また、(赤が入っているおかげで)シックだけどキャッチーなバイクになっていたので、すごくイラストにしがいがありました」(LAMさん)

雷電をモチーフに、今回の個展のために描き下ろされた『雷電×雷子』。「バイクを見た瞬間に構図がすぐに固まった」そうで、作業開始から4時間程で一気に描き上げたという。バイクにまたがってるのは雷雷公社のイメージキャラクターの雷子(らいこ)。

一番のこだわりは“実走可能なこと”

どこかのSF映画から飛び出してきたかのような強烈なインパクトを残す雷電。それ故に多方面から寄せられるのが、LAMさんも最初に抱いた「走れるのか?」というもの。ただし同車は、ミラーにウインカー、テールランプと保安部品をすべて備え、さらにはETCも搭載した立派な実働車。それこそ走行性能に関する部分は、一切手を加えておらず、乗り味もノーマルとさほど変わらないと言う(ただし、お尻がとても痛くなる)。

カトウさんのお気に入りポイントであり、お尻を痛めるシート&テールまわり。
シートの座り心地はとても良いが、フチの部分が痛いそうだ(笑)

「今回の個展では“走る”ってことはとても大切なんです。この個展はこれまでの集大成であり、新たな始まりなので。(創作活動は)今後も続いていいくものだから、自走で会場に来て、自走で帰っていく必要があるんです」(カトウさん)

エアボックスカバーからハンドルまわり。デジタルメーター化やマスターシリンダーの変更などが施され、カバー中央には雷雷公社のロゴマークも見られる。余談ながら自走で来たのはいいが、個展スタート後数日間は、ETC車載器内にETCカードが忘れられていたそう。


なお同車が展示される個展『目と雷』、開催期間は4月10日まで(ただし4日(土)、5日(日)は休館)で、開館時間は正午〜19時まで、入場は無料となっている。興味のある人は一度訪れてみてはいかがだろうか?(ただし、新型コロナウイルス(COVID-19)の影響もあり、休館や短縮営業の場合もある)。
なお来場の際には、マスクの装着や咳エチケットの徹底、アルコールによる手指の消毒などの、人に移さない移されないための配慮をくれぐれもお願いしたい。

文●高垣亮輔 写真●長谷川拓司、編集部 取材協力●LAM(@ramdayo1122)、雷雷公社カトウ(@kato_R2PC)、pixiv WAEN GALLERY(@pixivwaen

会場内には商業イラストからファンアートまで、LAMさんの作品が多数展示される。
ただし、一部撮影不可のものもあるので、写真を撮る際には要注意。

今回の個展『目と雷』のために描き下ろされたメインビジュアル、『目と雷』。
隣りのロゴマークはカトウさんによるもの。

LAM

福岡県出身のイラストレーター、LAMさん。
この名前は『うる星やつら』のラムちゃんに由来する。作風としてはビビットな色遣いと鮮烈な印象を与える“瞳”が特徴的。バーチャルタレントの九条林檎(りんご)、九条茘枝(らいち)、九条杏子(あんず)、九条棗(なつめ)のキャラクターデザインや、2019年度の専門学校HALのCM、VRミステリーアドベンチャーゲーム『東京クロノス』のキャラクターデザインが代表作。

CONTACT

問い合わせ先 pixiv WAEN GALLERY
住所 〒150-0001 東京都渋谷区神宮前5-46-1
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