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あのコワモテストリートファイターが帰ってきた!【カワサキ Z1100 SE 試乗】

2026年5月末にメディア向けに開催されたカワサキのニューモデル試乗会では、多数の車両が用意された。本記事ではその中から、Z1100 SEをご紹介。AMAスーパーバイクなど数々のレース参戦歴を持ち、現在は二輪ジャーナリストやライディングスクールのインストラクターとして活躍している鈴木大五郎が、公道での試乗インプレッションをレポートする。

スタイリングはほとんどそのまま、中身は最新スペックに

リッターオーバークラスのカワサキ製スポーツネイキッド、Z1100/SEが2026年モデルとして国内ラインアップに登場。ストリートファイター的スタイリングを持つこのマシンは、2022年モデルを最後に国内ラインアップから消えていたZ1000の後継モデルといった位置づけとなる。Z1000とエンジンやフレームを共用するニンジャ1000SXおよびヴェルシス1000SEは2025年モデルから1100に刷新されており、これら兄弟車から1年遅れでの登場・復活となった。

2026年型Z1100SE。価格は176万円。

前身であるZ1000は、アグレッシブなスタイリングでストリートファイターのカテゴリーを牽引。多くのライバル車にも影響を与えたという。特徴でもあった左右2本ずつの4本出しマフラーは、1100では右1本出しの集合管に変更されているが、スタイリング面ではそれ以外に大きな変更はないように見える。しかし、今持って古さを感じさせない秀逸なデザインだ。

2022年型Z1000。Z1100ではメーターパネルとマフラーが変更されたため、メーターバイザーやアンダーカウルの形状も変化。他には、フロントフェンダーのサイド部分が延長されている。

一方で“中身”は大きく刷新されている。エンジンの排気量は、Z1000の1043ccから1099ccへ56ccほどアップされ、カムプロファイルやフライホイールの変更、吸排気系の改良など、数多くの刷新が施されている。また、電子制御系が最新スペックとなったことも見逃せない。電子制御スロットルバルブを採用してライディングモードを充実させ、シフトアップ&ダウンに対応するクイックシフターやクルーズコントロールも搭載。さらに、6軸IMUにより、ライダーサポート機能の精密化も行われている。従来型は比較的シンプルな電子制御パッケージを特徴としたモデルだったが、ここにきてフルスペックと呼べるべき電制を備えたのである。

メーターパネルは5インチTFT液晶に変更。「RIDEOLOGY THE APP MOTORCYCLE」との接続に対応しており、メーターパネル上にターンバイターン形式のナビ表示もできる。

マシンにまたがってみると、上体の前傾は強くなく、ステップ位置もさほど高くない。戦闘的なスタイリングからイメージするよりもフレンドリーなライディングポジションと言えるだろう。

ハンドル位置は従来型Z1000に比べて前方へ13mm移動。全幅で22mm拡大されている。ちなみに、チェーン調整機構はエキセントリック式からリヤアクスルアジャスターへと変更された。

排気量1098ccの並列4気筒エンジンは従来型よりトルクが太くなり、実用域でのパワフルさが増している。アイドリング状態からのクラッチミートでもスイスイとマシンが発進する。フレキシブルさにも優れており、低速域での取り回し性能も高い。また、高回転を使わなくとも十分過ぎるほど速く、余裕を感じさせる。

もちろん、アクセルをやや大きめに開ければ、高回転域に向けてすばらしいダッシュ力を見せつける。最高出力はZ1000より5馬力低い136馬力。しかし、出力不足を感じる場面は、一般道ではほとんどないだろう。

Z1100 SEに試乗する鈴木大五郎。

ハンドリングはボリューム感あるボディから想像されるよりもはるかに軽快で、自由度も高い。足周りも高荷重設定過ぎず、しなやかさが感じられる。特に今回試乗したのはオーリンズ製リヤサスペンションを標準装備するSE仕様だったため、より感触が良かったのかもしれない。

Z1100 SEは、リモートプリロードアジャスターを備えたオーリンズ製S46リヤショックを標準装備。
ブレンボ製のM4.32フロントブレーキキャリパーとブレーキディスク、ステンメッシュブレーキホースもZ1100 SEの特別装備。
Z1100 SEはハンドルバーマウント式のUSB Type-C電源ソケットも標準装備している。

スタイリングからイメージされるスパルタンさやシャープさはいい意味で影を潜め、乗りやすさとスポーツ性をバランス良く高めたZ1100。さまざまな電子制御を新たに備えたことで安心度も飛躍的に向上しており、かなり守備範囲の広いスーパースポーツネイキッドとなっていた。

Z1100 SEのライディングポジション&足着き

Z1100 SEのライディングポジション。ライダーは身長165㎝、体重62kg。
Z1100 SEの足着き。ライダーは身長165㎝、体重62kg。

ライディングポジションは軽めの前傾で、自由度も高め。ステップ位置は低めだが、スポーティな走行からツーリングシーンまでカバーする。身長165cmでの足着きは、スポーツネイキッドとしてはいい部類だろう。

Z1100/SEの主要諸元

Z1100 SE(メタリックマットグラフェンスチールグレー×メタリックマットカーボングレー)&Z1100(エボニー×メタリックカーボングレー)

カワサキ Z1100/SE 主要諸元 ※[ ]内はSE

エンジン種類:水冷4ストローク並列4気筒DOHC4バルブ ボア×ストローク:77.0×59.0mm 総排気量:1,098cm3 最高出力:100kW<136ps>/9,000rpm 最大トルク:113Nm<11.5kgf・m>/7,600rpm 燃料タンク容量:17L(無鉛プレミアムガソリン指定) WMTCモード燃費:18.6km/L 変速機:6段リターン 全長×全幅×全高:2,055×825×1,085mm ホイールベース:1,440mm シート高:815mm 車両重量:221kg タイヤサイズ:(F)120/70ZR17 (R)190/50ZR17 カラー:ブラック×グレー[マットグレー×マットグレー] 価格:158万4000円[176万円] 発売日:2026年2月14日

report:鈴木大五郎/モーターサイクリスト編集部 photo:柴田直行/カワサキ

車両問い合わせ先

カワサキ TEL0120-400819 https://www.kawasaki-motors.com/ja-jp/

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