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【カワサキZ900RS SE/Z900RS CAFE】 外観はキープしつつ中身を大幅ブラッシュアップ、新型はどう変わった? 〜ジャパンモビリティショー速報〜

ライダーアシストの電子制御技術を新採用し、ライポジもわずかに変更!

新型Z900RS SE

2025年のジャパンモビリティショーで初お披露目となった新型のZ900RS SE。一見すると「おや、どこが変わったの?」と思ってしまうほど外観は従来モデルを踏襲しているが、聞けばけっこうな熟成が図られているのだった。ショー会場にいたカワサキの説明スタッフに伺うと、まず、外観で従来型と比較して異なるのは、ハンドル、シート、エキパイからサイレンサーにかけてとのこと。

ハンドルは、少し下がって幅を詰め、ポジションを若干コンパクトにして乗りやすい形状に見直し。しかし、アップライトな上体の姿勢はそのままにしたという。さらに、シートは従来からキープデザインながらもタックロール部のウレタンを増して座り心地を改善しつつ、足着き性は従来型と同等なレベルをキープ。

そしてエキパイからマフラーにかけても変更。これは先行登場した新型Z900シリーズベースのエンジンをRS専用に見直したもので、ヘッダーパイプ部分の形状、従来より70mmほど延長したサイレンサー、エンジン下にあるプリチャンバー部を前よりコンパクトにするなどの変更が施された。またエンジンはETV(電子制御スロットルバルブ)搭載で低・中回転域の操作性を向上しつつ、高回転域ではより力強い特性に変更。

新型Z900RS SEのハンドル。若干低く、幅をコンパクトに詰めて乗りやすくしたというが、単体を見ただけでは変更は分からない
内部のウレタンを増量して、乗り心地を高めたというタックロール入りのシート
エンジンの外観は従来型のまま。ヘッダーパイプ部分の形状に変化があるというが…
サイレンサーエンドが70mm延長され、その前にあるプリチャンバーが小型化したというが、これも旧型と並べれば分かる部分だろう

そのほか、IMU(ボッシュ製慣性計測装置)採用で強化されたABSに加え、オートブリッピング機能も搭載して1500rpm以上からクラッチ操作をなしでスムーズなシフトアップ・ダウンが可能なKQS(クイックシフター)、クルーズコントロールも新搭載される。

なお、2026年2月より国内販売される新型Z900RSは3モデル。上級モデルのZ900RS SEは、ブレンボ製ブレーキパッケージとオーリンズ製リヤショック、専用のゴールドカラーのフォークアウターチューブ、サイドカバーエンブレムを採用するほか、新型SEではUSB Type-CソケットやGPS対応前後2カメラドライブレコーダーなどを新たに標準で搭載。そのため価格は従来型SE(170万5000円)よりアップの183万7000円に。またカラーリングは人気のファイヤーボールカラーだが、新たに彩度と明度を高めたオレンジ×メタリックブラックの組合せとなる。

新型Z900RS SE:メタリックブラック
新型Z900RS SE:メタリックブラック
新型Z900RS SE:メタリックブラック

そのほか、標準仕様に準じたモデルとしては、細部に至るまでオールブラックの仕上げとした「Black Ball Edition(ブラックボールエディション)」が152万9000円でラインアップされるが、キャンディトーンレッドの2026年型標準色は日本へは導入されない模様。

新型Z900RS ブラックボールエディション:エボニー
新型Z900RS:キャンディトーンレッド ※2026年は日本へ非導入

そして、特徴的なフロントカウルと、ブラック塗装のローポジションハンドル、専用シート採用でカフェレーサースタイルをまとったZ900RS CAFE(カフェ)は、エボニー(黒)基調としながら、カワサキの伝説的モデル「マッハシリーズ」へのオマージュとしてレインボラインのグラフィックを採用したのが注目ポイントで、価格は154万円。
いずれのモデルも2026年2月から発売予定となっている。

新型Z900RS カフェ:エボニー
レインボーラインが特徴の新型Z900RS カフェ:エボニー
レインボーラインが特徴の新型Z900RS カフェ:エボニー
レインボーラインが特徴の新型Z900RS カフェ:エボニー

【新型Z900RSシリーズの特徴】
■熟成の図られた948cc水冷4ストローク並列4気筒エンジン(最高出力5psアップ)
■ETV(電子制御スロットルバルブ)/KQS(カワサキクイックシフター)/エレクトリッククルーズコントロール/IMU(ボッシュ製慣性計測装置)/KCMF(カワサキコーナリングマネジメントファンクション)新採用
■新形状メガホンタイプサイレンサーとエンドキャップ
■新タイプローシート&ナローハンドル(カフェ除く)
■スマートフォン接続機能「RIDEOLOGY THE APP MOTORCYCLE」新採用
■USB Type‐C電源ソケット(SEのみ)
■GPS対応前後2カメラドライブレコーダーシステム(SEのみ)

新型Z900RS SE(左)とZ900RS ブラックボールエディション

Z900RS SE/同ブラックボールエディション/同カフェ主要諸元

※諸元は欧州仕様、< >内はブラックボールエディション、【 】内はカフェ
■エンジン 水冷4ストローク並列4気筒DOHC4バルブ ボア・ストローク73.4×56mm 総排気量948cc 圧縮比11.8 燃料供給装置:フューエルインジェクション 点火方式フルトランジスタ 始動方式セル
■性能 最高出力85.0kW(116ps)/9300rpm 最大トルク98Nm(10.0kgm)/7700rpm
■変速機 6段リターン 変速比1速2.600 2速1.950 3速1.600 4速1.389 5速1.217 6速1.069 一次減速比1.627 二次減速比2.867
■寸法・重量 全長2100 全幅865【─】 全高1150【─】 軸距1465 シート高845<835>【─】(各mm) キャスター─ トレール98mm  タイヤF120/70ZR17 M/C 58W  R180/55ZR17 M/C 73W 車両重量216【─】kg
■容量 燃料タンク17L エンジンオイル─
■車体色 メタリックスパークブラック<エボニー>【エボニー】
■価格:183万7000円<152万9000円>【154万円】
■発売時期 2026年2月

新型Z900RS SE:メタリックブラック

まとめ●モーサイ編集部・阪本  写真●カワサキ、モーサイ編集部

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https://www.kawasaki-motors.com

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