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文明の利器「防寒ウエア」のありがたさを改めて実感する結果に……
4種の検証を終え、防寒性が高いと感じた順に1位「気泡緩衝材(通称プチプチ)」2位「断熱シート」3位「新聞紙」4位「ダンボール」となりました。
しかし、1位の気泡緩衝材(通称プチプチ)は「重心移動のたびに気泡がはじける」「プチプチの跡が体につく」というデメリットがあります。
扱いやすさも含めて考慮すると、今回の記事で検証に使った4種の中から防寒具を選ぶなら、暖かさとしては2位だった「断熱シート」を選びたいと思います。

「防寒ウエアの進歩が目覚ましい令和に生きててヨカッターーーーー!!」と思うと同時に、防寒具の入手方法が限られる中で工夫を凝らして寒さを乗り越えてきた先輩ライダーの知恵に、尊敬の念を抱く筆者なのでした。
「即席防寒」から見えてきた、防寒に大切なこととは?
長年ライディングウエアを開発し、改良を加えてきた専門メーカーの製品が暖かいのは当然です。高価なウエアを買って暖かくなかったらクレームものですから。ただし、商品により性能差はあります。軽く、空気層のボリュームも大きいため断熱効果が高いダウン(羽毛)や、シンサレートやプリマロフトといった高機能中綿をインナージャケットの中わたとして使う製品は、価格は高くなりますがそれに見合った暖かさが得られます。
また、一般的なポリエステル製中わたを使った製品でも、厚手のアンダーウエアや薄いフリースを組み合わせることで保温力を高められます。動かない空気層=デッドエアのボリュームが大きくなるようにすれば、冬のライディングはもっと快適になります。
冬用のアウターであれば、よほど粗悪な製品でない限り、防風性は備わっているはずです。中には防水性や防水透湿性を持つものもありますが、基本的に水を通さないものは風も通しません(逆はあります)。
つまり、寒いときにレインウエアを着るというのは理にかなった方法なのです。なお、インナーとして最も高価な羽毛は水にぬれるとかさが減り断熱性が下がってしまいます。また、水に強いといわれる高機能中綿も、雨が染みこむと体が冷えますので、防水透湿性を持つアウターと組み合わせるか、雨が降ってきたらすぐにレインウエアを着るようにしましょう。
さて、最初に説明した防寒の3要素を思い出してください。そう、防風、断熱、吸汗速乾ですね。防風はアウタージャケット(アウターレイヤー)、断熱をインナージャケット(ミドルレイヤー)、吸汗速乾をアンダーウエア(ベースレイヤー)が受け持ちます。
この3層に分ける防寒の考え方を、「レイヤリング」と呼びます。雪山登山をする人にとっては生死を分けるウエア選びの基本で、ライダーにとっても近年は当たり前となりつつあります。
その理由は、防寒の要素を分けることで、それぞれを高性能なものに変更して防寒性を高めたり、逆にインナージャケットを脱いで暑さに対応したりと、フレキシブルに調整できるからです。上手に活用すれば、1日の中で気温差のある場面でも快適に走り続けられますし、秋口から初夏までという長いシーズンに対応可能です。ぜひ参考にしてウエアを選んでください。
最後に今回のテストについてですが、予想外に寒くなってしまったときなどは、気泡緩衝材や断熱シートを使って防寒性を高めることができるのは間違いないところ。先に書いたように汗冷えの危険はありますが、覚えておいて損はないでしょう。その際は、アウターの下に気泡緩衝材、その下に断熱シートやエマージェンシーシートという順に着ると効果が高そうです。こうしたアイテムは100円ショップなどでも手に入りますので、いざというときは試してみてください。積極的にお薦めはしませんが(片倉)。
レポート●モーサイ編集部・中牟田歩実 解説/写真●片倉義明




































