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「見よ!PC20キャブレターの輝きを!」潮風に当たったエイプをメンテ&カスタム!━━7【プロカメラマンの作業記録】

■ケーヒン「PC20」キャブレター。表面が荒れて腐食感に満ちたPC20をオーバーホール。一転してシックな輝きに!

放置されていたキャブレターに取りかかります!

こんにちは。カメラマンの小見です。
前回はシリンダーヘッドの分解整備を行ってみました。エンジンはひとまずこれでかかるだろうと思われますので、次に、こちらも乗らずに放置されていたキャブレターに取り掛かります。
これはバイクに長く乗ってらっしゃる方なら皆さんご存知と思いますが、スロージェットの詰まりで始動不能になるケースがと~ても多いんですよね。
そこが主題となると思いますが、外観も何だかシオシオ感に満ちあふれているので、徐々に美化作業をしてカッチョ良くしてみようかと考えました。
同時に、キャブ以外で手付かずにしていた別の箇所も手直し作業をしてみたのでご覧ください。

PC20のジェットも外観も、入念に清掃、磨き上げ!

このエイプ君には、以前カスタムしたエージ君が甥っ子のために良いキャブを奢っていて、ケーヒン(現在はAstemoのブランド)のPC20という定番の高性能キャブが付いていたのです。せっかくのPC20です。内部を清掃して美しくしてやります。
ケーブルガイドの真鍮部品を磨き、フロート室を開けて見ると、中はそう驚くほど汚れてはいませんでした。もっとも、緑色に変色したガソリンや粘着性のある茶色の汚れが堆積しているキャブみたいのばかりを見てきたので、感覚が多少ズレているかもしれません。
ともかく、フロートチャンバー内側やキャブ本体の内側を清掃して燃料の通路をエアブロー。ちゃんと通るべき穴が通っているかの確認と、メインジェット清掃、パイロット(スロー)ジェットの詰まりを解消して、念入りにクリーナーとエアを通して細い穴の中を清掃してみます。
フロートチャンバーの四角いゴムパッキンは新しいものに交換。
そと見をよくしたいなーと、数日かけて本体、フロートチャンバーそれぞれと、トップのキャップ部分、そしてマニホールドにも手を入れます。番手の細かなペーパーがけをして表面の荒れを除去し、ツルツルになったらワコーズのメタルコンパウンドで磨き込んでみました。なんかイタリアの古いバイクの部品みたいに、しっとりした艶が出てきたかも~!と、ひとりでニヤニヤする悦楽の光沢。
綺麗になったシリンダーヘッドに仮組みしてみると、当初の状態からだいぶ変わったなぁと思うのと同時に、フレームやタンクなどの外装をどうしよう?と自分でハードルを上げてしまった気がしてきました。

潮風に当たったエイプをメンテ&カスタム!━━7

■以前いじっていた4気筒のオンボロシリーズ?のキャブレターと比べたら、それほど酷くはない。けれどエンジンが綺麗になったし、内部掃除のついでに美化します。

潮風に当たったエイプをメンテ&カスタム!━━7

■スロットルケーブルの受け部分全体がヤレてますね。ネジ山も掃除しなくては。

潮風に当たったエイプをメンテ&カスタム!━━7

■キャブ本体に取り掛かる前にマニホールドのネジが固着していたので修正。元々こんなふうにスタッドボルトになってたのだろうか?

潮風に当たったエイプをメンテ&カスタム!━━7

■メス側のプレート(M6)もキャブ本体に付けたままタップで修正しておきました。

潮風に当たったエイプをメンテ&カスタム!━━7

■画像で見た左側のスタッドがナットの固着で外しにくくなってました。

潮風に当たったエイプをメンテ&カスタム!━━7

■表面が荒れてしまってますね。後ほど磨き倒してやりましょうぞ。

潮風に当たったエイプをメンテ&カスタム!━━7

■フロートチャンバーを外して見ると、ジェルっぽく粘性のある物体と化していたが、緑色の臭いレベルではなかったのがラッキー。

潮風に当たったエイプをメンテ&カスタム!━━7

■でもペーパータオルで拭いてみると、それなりに汚いですね。微妙に緑色だ。

潮風に当たったエイプをメンテ&カスタム!━━7

■本体のフロート部分とジェット類。やっぱ緑色っぽくなってますねー。緑青が吹いているのでしょうか。キャブクリーナーに漬け込んで落としますか。

潮風に当たったエイプをメンテ&カスタム!━━7

■各部分解清掃を終えて一応スッキリしたところ。フロートも磨いてみた。実際はこの撮影のあと本体の内側も清掃。

潮風に当たったエイプをメンテ&カスタム!━━7

■マニホールドを軽く磨き、フロートチャンバーの外側を磨き始めたところ。だんだんエスカレートしていきます。

潮風に当たったエイプをメンテ&カスタム!━━7

■ほ~ら、どんどん輝いてきて、楽しくなってきました。社会の憂いも忘れて作業。

潮風に当たったエイプをメンテ&カスタム!━━7

■トップキャップも本体も徐々に磨きが入り、どうにも止まらなくなりました。

潮風に当たったエイプをメンテ&カスタム!━━7

■「今日はこのくらいで勘弁してやるぜ!」といった感じで、美しくなったところ。マニホールドのキタコマークもだいぶ復元したようです。

潮風に当たったエイプをメンテ&カスタム!━━7

■前回やっておいたエンジンに仮組みしてみた左側面図。これでまあ納得です。

潮風に当たったエイプをメンテ&カスタム!━━7

■ヘッド&キャブの右側面図。だいぶ良い感じでダートラ車らしくなってきたぞ!?

クラッチワイヤーのホルダーや、スイッチケース、スプロケットなどにも、ブラストや塗装など

まだすぐには走れませんから、せっかくなので小物類も手直ししておきます。
エンジンをフレームに積むときにマウントボルトでクランクケースと共締めする小物部品にクラッチワイヤーのホルダーがあります。じつに地味ぃ~な部品なのだけど、なくてはならない大事な部品なのです。それなのに、だいたいの車体でこのホルダーは放って置かれていることが多いような。
ここはひとつ、コイツも磨き込んで綺麗にしてやろう!と、おもて面と思われる面をひたすらペーパーがけしてみたんですよ。そうしたら、仮組みしてみると逆で、車体の外側から見えるのは自分の思ってたのと反対で裏面だった! 簡素な作りの鉄部材ですが、ここで怯まずにサンドブラストを起動させて凹んでいるおもて面のサビを念入りに落としました。ブラスト後は暫定的にサビ防止クリヤーを吹いて保管しておきました。
ハンドルに付くスイッチケースのアルミ部材やドライブスプロケットもついでにブラストして、保護塗装しておきました。これで当分はサビませんし、ユニクロめっきに出すにしてもアセトンなり工場の溶剤で容易に落とせるはずです。
もうひとつ、気になったのはヘッドライトのリムのクロームめっきがサビで浮いてしまっていたことです。ここは別の中古部品を探すか、クロームの浮いたところを重点的にポリッシャーでサンディングして、鉄の地肌までサビを追いかけて落とし、全体的に銅下までサンディングして再めっきするか塗装するしかなさそうです。

潮風に当たったエイプをメンテ&カスタム!━━7

■傷んでいたドライブスプロケットはサンドブラストのあと保護用にシルバーを吹いておいた。ギヤ比を変えるかもしれないので、とりあえず塗装でヨシ!

潮風に当たったエイプをメンテ&カスタム!━━7

■気になっていたヘッドライトリム。ここは雨水が裏側に溜まっていたらしく、裏面のサビもけっこうキテました。もしかしたら交換かも。

潮風に当たったエイプをメンテ&カスタム!━━7

■エイプやXR100系の皆さんはご存知でしょう。クラッチワイヤー保持部分です。なんか可愛そうな雰囲気なので綺麗にしてやります。

潮風に当たったエイプをメンテ&カスタム!━━7

■エンジンを降ろしたあと、このホルダーも手磨きでサビを落としてから軽く研磨してみました。

潮風に当たったエイプをメンテ&カスタム!━━7

■でも、外から見えるのはこっちの反対側だったんですよね。サビが落ち切らない。

潮風に当たったエイプをメンテ&カスタム!━━7

■頭にきたので燃料コックも同時にやったけど、ブラストでブシュー!

潮風に当たったエイプをメンテ&カスタム!━━7

■これで隅のサビも落とせました。後ほど、しっかり塗装かメッキしたろ。

潮風に当たったエイプをメンテ&カスタム!━━7

■小物類のサビ落としと塗装もしちゃいます。

潮風に当たったエイプをメンテ&カスタム!━━7

■ハンドルのホルダーを分解し、アルミの腐食をブラシで落として表面を軽く荒らします。

潮風に当たったエイプをメンテ&カスタム!━━7

■メタリックシルバーで塗装しておきました。ついでにハンドルバーをフレームと同じブルーに塗装。なんちゃってオリジナル感。

潮風に当たったエイプをメンテ&カスタム!━━7

■いかにも潮風に吹かれていたっぽいチェンジペダルです。下地までサビが侵食しています。

潮風に当たったエイプをメンテ&カスタム!━━7

■けっこうしつこく磨き込んで、やっと地肌が光りました。後日、ユニクロですね。

タンク、どうしようかな?

吸気系が片付いたので、いよいよ難関の燃料系の源流=燃料タンクの改造です。
ストリート系のカスタムではハーレーのスポーツスター系のタンクを加工して国産車の車体に載せるケースをよく見かけます。フレームの加工かタンクの取り付けにある程度妥協が必要になる気がします。タンクの取り付けアングルも理想的にならないかもしれません。かといって本物のストーツ製ダートトラックレーサー用のタンクなど買える余裕もなし。悩みました。
考えた結果、ともかく中古のスポーツスターのタンクを手に入れて、溶接が必要であればいつも加工をお願いしている狩野溶接工業さんに相談に乗っていただいて何とかしよう!ということに。
いざ、タンクを落札してみて現物が届いたところで、フレームに軽く乗っけてみたらぜんぜん合わん……。次回から難関・外装のマッチング手術タンク編&ダートラシート改造編が始まります!

潮風に当たったエイプをメンテ&カスタム!━━7

■次回の予告っぽく、ハーレーのタンクをフィッティングできるか試している図。

潮風に当たったエイプをメンテ&カスタム!━━7

■このエイプの元々のノーマルタンク。タンク裏のサビがこんなに随所に浮いてました。いずれにしても落とせるだけ落として地肌保護をしなくては!

潮風に当たったエイプをメンテ&カスタム!━━7

■元々が青タンクだったので、余っていたフレーム色のブルーを吹いてサビ止め代わりに。このタンクの“内側だけでも”なんとか再利用しなくては。

レポート&撮影●小見哲彦


プロフィール●小見哲彦

無類のバイク好きカメラマン。
大手通信社や新聞社の報道ライダーとしてバイク漬けになった後、写真総合会社にて修行、一流ファッションカメラマン、商品撮影エキスパートのアシスタントを経て独立。神奈川二科展、コダック・スタジオフォトコンテスト等に入選。大手企業の商品広告撮影をしつつも、国内/国外問わず大好きなバイクを撮るように。『モーターサイクリスト』誌ほか多数のバイク雑誌にて撮影。防衛関係の公的機関から、年間写真コンテストの審査員と広報担当人員への写真教育指導を2021年より依頼されている。

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