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世界最高峰ロードレースのMotoGPをはじめとする非常に幅広いレースシーンでも大活躍を続けるイタリアのalpinestars(アルパインスターズ)は、約20年にわたりバイクの転倒や衝突などを高精度で検出するアルゴリズムを研究してきた。
そして、ワイヤレスで作動するライダー着用式エアバッグをトップレースにおけるレザースーツに導入。さらに、専用設計のレザースーツやジャケットと組み合わせて使う製品の市販を経て、次なるステップとしてあらゆるアウターとマッチングさせられる製品の開発と普及に力を入れている。
このTECH-AIR 5(テックエア5)は、胸囲に4cmの余裕があればどんなアウタージャケットにも対応する。搭載された計6個のセンサーと独自アルゴリズムにより、アクシデントを瞬時に検知。製品のサイズにより展開時間は異なるが20~40/1000秒でエアバッグが完全膨張し、多くの場合は“ライダーが地面や障害物に触れる前”に最大のプロテクション効果を発揮する。
MotoGPでも安全性が実証されている先進安全技術を、一般ライダーでも約10万円で入手可能。無料の専用スマホアプリもあり、公道走行向きのストリートモードとファンライドレベルのサーキット走行を想定したレースモードに自分で切り替えできるので、サーキット走行好きにもお薦めだ。
エアバッグ膨張分の余裕さえあればアウターに制限ナシ
上腕部から脇腹まで幅広く保護
バックプロテクターに電子制御ユニットを内蔵
胸のフラップがシステムスイッチ
report●田宮徹 photo●吉田悠太/佐藤竜太