導入されたのはE-WINGは4台、主な役割は運用に関する調査研究
新型コロナウイルスの影響で縮小開催となった東京マラソンだったが、バイクファンには一部で話題になっていたことがあった。それが「先導の白バイが電動化されているらしい」とのことだった。
実際、東京マラソンの先導でデビューした警視庁の“電動白バイ”だが、これまで車両の詳細は不明だった。それが、ようやく6月17日(「おまわりさんの日」ということでタイムリーな日でもある)に、警視庁の敷地内で報道陣へ改めて公開されることとなった。
ベースとなっているのは、電動スクーターのBMW Cエボリューション。同車にはもともと各国の警察へ納入するためBMWによる“警察仕様パッケージ”が用意されているのだが、そこから日本の警察向けに仕様変更されている部分も多い。
“白バイ”と言われる所以のホワイトのボディカラーに(E-WINGは現時点では交通違反の取り締まりを行わないので、公式には白バイに分類されない)、赤色灯とスピーカーなど、ファンにはもちろん、我々ライダーにとってもおなじみの仕様と色合いである(あまりお世話になりたくはないが……)。
東京マラソンをきっかけに、BMW製電動車の採用を検討
そもそも何故Cエボリューションをベースとした車両を導入したのだろうか。調査をしてみると、東京都が平成30年から東京マラソンの一部の関係車両に電動自動二輪車を導入していて、警視庁にも同様に検討依頼があり、それを踏まえて導入したということだ。
当面、E-WINGに取り締まられることはない!?
E-WINGは主に安全教育の広報啓蒙活動やマラソン先導、今後の運用に関する調査研究に使用するそうで、モーターならではの猛烈な加速ダッシュを武器に、速度などの交通違反取り締まりをする予定は現時点ではないそうだ。
また、E-WINGを専用に使用する隊員も存在しないというが、乗車した隊員によれば、スクータータイプなのでニーグリップができない分、バランスが取りにくいことと、バンク角が浅い点に気をつけているそうだ。
まとめ&写真●モーサイ編集部