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上手くなるために、絶対に「動かしてはいけない」たった一つの場所! 【第11回】現役二輪教習指導員YouTuberばくのライテク講座

「なぜ、思い通りにバイクが動いてくれないのか……」

「まるでバイクに乗せられているようで、一体感が感じられない」

そんな悩みを抱えたことはありませんか?

一生懸命練習しているのにコーナーが安定しない。低速になるとフラつく。思ったラインを走れない。多くのライダーは、その原因をテクニック不足や経験不足、あるいはバイクの性能に求めがちです。

しかし実際には、もっと根本的な部分に原因が隠れていることがあります。

走行中、ある特定の部位がブレていることが、上達を妨げる最大の要因になっている可能性が高いのです。

情報の7割は目から入ってくる。正しく先を捉えることが何よりも大事。

こんにちは。現役二輪指導員として教習現場に立ち、YouTubeチャンネル『VREAST(ブレスト)』で“バイクの楽しさ”を発信している「ばく」です。

今回は、バイクを意のままに操るライダーが必ず意識している「動かしてはいけない場所」についてお話しします。

上級者ほど無意識に守っている重要なポイントです。その「たった一つの場所」とは、一体どこなのでしょうか。

YouTubeチャンネル『VREAST(ブレスト)』 左:はな 右:ばく

答えは、「頭(頭部)」にある

バイクという乗り物は、人間の身体をセンサーとして情報を処理する乗り物です。

アクセルやブレーキ、ハンドル操作も重要ですが、それらの操作の前提となるのが「正確な情報収集」です。そして、その情報の入り口である視覚を司っているのが頭部です。

頭が安定していなければ、脳は正確な情報を受け取ることができず、結果として操作も曖昧になります。なぜ頭を動かしてはいけないのか。その理由は大きく3つあります。

1. 視覚情報の「解像度」を保つため

バイクは想像以上の速度で移動しています。

すぐ足元の前輪付近や、今まさに通過している場所ばかりを見ていては、視覚処理が速度に追いつかず、得られる情報は断片的になります。すると操作はどうしても後手に回り、「見てから反応する」運転になってしまいます。

一方で、頭を安定させたまま遠くへ視線を送ることができれば、コーナーの出口や進行方向の変化を早い段階で認識できます。

「どこに行きたいのか」

「どこを通りたいのか」

その目標地点を明確に捉えることで、身体の動きも自然と統一され、バイクはまるでライダーの意思を読み取ったかのように動き始めます。

今の操作より次の操作に対する目線を意識する。

2. バランスを感知する「人間ジャイロセンサー」を守るため

人間の三半規管は、頭の傾きや動きを感知してバランスを保っています。つまり頭部は、ライダー自身の姿勢を把握するための重要なセンサーでもあるのです。

ところがコーナリング中に車体と一緒になって頭まで大きく傾けてしまうと、脳は車体の傾きと頭の傾きを正確に区別できなくなります。

その結果、「今どれくらいバンクしているのか」「まだ余裕があるのか」という感覚が曖昧になり、不安や恐怖心にもつながります。どれだけ車体を倒しても、頭と両目はできるだけ地面と平行を保つこと。これが、自分自身の姿勢と車体の状態を正しく把握するための絶対条件なのです。

3. 「身体のサスペンション」を活用する

走行中に頭の位置が大きく上下すると、重心軸が乱れ、車体全体の安定感も失われます。特に荒れた路面やギャップのある場所では、その影響が顕著に現れます。上手なライダーを観察すると、路面が多少荒れていても頭の位置が驚くほど安定しています。

これは腕や膝、股関節を柔らかく使い、身体全体で衝撃を吸収しているからです。路面からの入力を身体の各関節で受け止め、頭まで伝えない。

まるで人間そのものがサスペンションになったかのように動いているのです。

頭の高さを一定に保つことで重心軸が一本の線として通り、車体はより安定し、操作も格段にしやすくなります。

教習課題のスラロームなどでも正確なラインを取るために頭の高さ、角度は変えないことが大事。

ライディングは「頭の固定」から始まる

どんなに高度なライディングテクニックを学んでも、センサーである頭がブレていては、その効果を十分に発揮することはできません。視線、バランス感覚、重心の安定。そのすべての土台となるのが頭部の安定です。

まずは「頭を空中から吊るされているかのように、常に水平に保つ」ことだけを意識してみてください。すると道路状況が今まで以上によく見え、車体の動きもより鮮明に感じ取れるようになります。

そして気が付けば、「バイクに乗せられている」という感覚は薄れ、自分がバイクを操っているという実感へと変わっているはずです。

「バイクと一体になる」という感覚は、特別な才能や難しい技術から生まれるものではありません。

まずは正しい情報を受け取り、それを身体で処理できる状態を作ること。その第一歩こそが、頭を安定させることなのです。次回のライディングでは、ぜひ「頭の高さや傾きを変えないこと」を意識してみてください。きっと今まで見えていなかった景色や、これまで気付かなかったバイクからのメッセージを感じ取れるはずです。

以上、現役二輪指導員YouTuber『VREAST(ブレスト)』の「ばく」でした!

文●ばく

ばく
ばく

二輪指導員歴19年。現在も教習所でライダーのタマゴたちを育て、日々の教習で自身も学びながら生徒たちと共に成長を楽しんでいます。
YouTubeでは相棒はなちゃんとVREAST(ブレスト)というチャンネルで、“教習所課題でわかるバイクの本質”をテーマにバイクのインプレッションやツーリングやメンテナンスで“バイクの楽しさ”を伝えています。
愛車はKAWASAKI900super4 Z1・F.B Mondeal SMX125・HONDA TLM200
YouTube:@VREAST

X:@VREASTbaku

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