バイクのよろずはなし

「これが好き!」を大事にしたい! 心を動かすものがファッションなんだ 【バイクのよろずはなし 006】

■これは、「ファッショナブル」ではなく、おそらく「スタイリッシュ」と呼ばれるタイプ……

みなさんこんにちは!
フラッグシップの上野です。

はい、今回で「モーサイ」でのコラムも最終回となりました。
毎回、拙い文章で申し訳ありませんでした。
最後に「私が考えるバイクファッション」についてお話ししたいと思います。

「私が考えるバイクファッション」について

そもそも、「ファッション」って何?

私が大好きで尊敬するデザイナーさんに、津村耕佑さんという方がいらっしゃいます。
津村さんが立ち上げたブランドでもありコンセプトでもある「FINAL HOME(究極の家)」のジャケットにはポケットがたくさんあり、寒いときにはそのポケットに丸めた新聞紙やエアーキャップなどを入れ込んで綿の代わりとして防寒するという、とんでもない発想がありました。
私はそのジャケットシリーズを何着か持っていまして、かれこれ25年以上になると思うのですが、いまだに着たりしています。

「FINAL HOME(究極の家)」のジャケット

津村さん曰く
「あらゆる物事は、状況次第で絶えず変わる。美しいもの、心が動かされるものが表出した瞬間は、『ファッションが発生した』と言っていいのかなと思う。刻々と新たに生まれ、組み変えて生成し続ける、その状況がファッションというアクションです」
うん……。とても難しい言葉ですが、かなり私なりにシンプルにさせてもらうなら「心動かされるものがファッション」ということなのか……。

バイクアパレルでのファッション……って、ドコに向かっている?

ファッションを語る上で「ファッショナブル」と「スタイリッシュ」というふたつの言葉に注目したいです。

ファッショナブルとは「Fashion+able=ファッションを可能にする」ということで、「流行に敏感である」「ファッションルールに則ってる」「流行を作り出す」といった意味で、「トレンディ」とか「ファッションブランド」など、「ファッションに精通する人」ということなのです。

一方、スタイリッシュは「Style+ish=スタイルを持っているっぽい」ってことで、その人独自のスタイルなのだから、流行には関係なくて、「生き方」を大切にしている。むしろ「ファッションに振り回されない独自スタイルを持っている」ということ。

ですから「ファッショナブル」と「スタイリッシュ」は極端にいうと真逆の意味なんです。

ということはですね……私たちフラッグシップが作っているジャケットなどは派手系なものが多く、胸と背中にロゴがドーン!!腕にもドーン!!なので、どちらかといえば「ファッショナブル」ではなく、おそらく「スタイリッシュ」になると思います。(笑)

私がこのバイク業界に入ったころは「スタイリッシュ」系のブランドが多かった気がします。でも現在、各メーカーさんはファッショナブルなものを追求しています。ここ数年ですと……分かりやすいところではパーカータイプ(フード付き)でしょうか。
アウトドア業界では当たり前の仕様ですが、いち早くバイク用品にフィードバックさせたRSタイチさんはさすがだなーと感じています。

「好き!」をスタイリッシュにキメればそれがファッション

でも私が思うにファッションって、先に書きました「心動かされるもの」のこと。
自分が「これが好き!!」って着ているのなら、それが一番。
スイリッシュに自分の生き方に合ったものであれば尚更です。
他人がとやかく決めることではないと思っています。


私が欲しいものをアナタにも! ではまたどこかで

もちろん、バイクに乗るときは自分がデザインしたものを私自身も使っています。
自分が欲しくないものを作ってるつもりはないので。
私たちが作るものがユーザーさんに、「その気になってもらえる」「安心して使える」そしてなにより「快適に安全を提供できる」よう、製品をお届けしたいと思っております。

数回にわたり私のコラムを読んで頂いた方、ありがとうございました。
もしよければバイクイベントなどに出店し、参加しているときもあるので、声をかけてください。 

ではまたどこかで。

レポート&写真●上野時夫


Profile●上野時夫

メーカー側からのコラム発信場所として「バイクのよろずはなし」をやらせていただいてます!! 「フラッグシップ」の上野と申します。とりあえず、所有バイクはWR250Rと50ccのカブ、です。
バイクが持つ懐の広い世界にどっぷりと浸かっています。
バイクのアパレルに限らず、バイクそのものや用品、ほかいろんな事柄について、器大きくお話ができたらいいなーと思っています。

関連記事

バランスいいアッパー&ボトム、加えて調子のいいシャンク! ライディングブーツはコレでOK! 【バイクのよろずはなし 005】

バランスいいアッパー&ボトム、加えて調子のいいシャンク! ライディングブーツはコレでOK! 【バイクのよろずはなし 005】

 

スニーカーでバイクに乗っちゃダメ? なんでライディング用ってくるぶしまで?【バイクのよろずはなし 004】

スニーカーでバイクに乗っちゃダメ? なんでライディング用ってくるぶしまで?【バイクのよろずはなし 004】

 

グローブ選びは「ショップに行って、たくさん試着」がイチバン! でもその前に、覚えておくことが……【バイクのよろずはなし 003】

グローブ選びは「ショップに行って、たくさん試着」がイチバン! でもその前に、覚えておくことが……【バイクのよろずはなし 003】

 

「安全で快適」であるため、ライディンググローブに願い、組み込まれた技術とは!? 【バイクのよろずはなし 002】

「安全で快適」であるため、ライディンググローブに願い、組み込まれた技術とは!? 【バイクのよろずはなし 002】

 

「バイクジャケットはダサい」のか!? 自分が好きならそれが価値! その気になれればそれで勝ち! イェイ 【バイクのよろずはなし 001】

「バイクジャケットはダサい」のか!? 自分が好きならそれが価値! その気になれればそれで勝ち! イェイ 【バイクのよろずはなし 001】

  1. 【比較】新型『GB350 C』と人気の『GB350』の違いは?ざっくり10万円強も価格差……ちょっと高いんじゃない?と感じる人へ!

  2. 新型『NX400』ってバイク初心者向けなの? 生産終了した『400X』と比較して何が違う?

  3. 冬は寒いのになんでバイクに乗るの?実は『他の季節よりも○○な魅力』が5つある!

  4. CBR250RRに乗る女子高生ライダーが『CBR400R』に乗った感想「最高です。欲しくなりました」

  5. ベテランライダーが『CBR650R E-Clutch』に乗って感じた楽しさ

  6. 寒い時期はバイクに乗らない人へ!愛車を冬眠させるなら「4つの〇〇+α」をやっておけばずっと長持ち!

  7. 還暦からセカンドライフをスタートさせた『Rebel (レブル)1100 <DCT>』のオーナー

  8. CL250はセカンドバイクじゃない。この250ccは『メインの1台』になり得るバイクだ!

  9. Rebel 1100〈DCT〉は旧車を乗り継いできたベテランをも満足させてしまうバイクだった

  10. 定年後のバイクライフをクロスカブ110で楽しむベテランライダー

  11. CL250とCL500はどっちがいい? CL500で800km走ってわかったこと【ホンダの道は1日にしてならず/Honda CL500 試乗インプレ・レビュー 前編】

  12. 【王道】今の時代は『スーパーカブ 110』こそがシリーズのスタンダードにしてオールマイティー!

  13. 新車と中古車、買うならどっち? バイクを『新車で買うこと』の知られざるメリットとは?

  14. ビッグネイキッドCB1300SFを20代ライダーが初体験

  15. どっちが好き? 空冷シングル『GB350』と『GB350S』の走りはどう違う?

  16. “スーパーカブ”シリーズって何機種あるの? 乗り味も違ったりするの!?

  17. 40代/50代からの大型バイク『デビュー&リターン』の最適解。 趣味にも『足るを知る』大人におすすめしたいのは……

  18. ダックス125が『原付二種バイクのメリット』の塊! いちばん安い2500円のプランで試してみて欲しいこと【次はどれ乗る?レンタルバイク相性診断/Dax125(2022)】

  19. GB350すごすぎっ!? 9000台以上も売れてるって!?

  20. “HAWK 11(ホーク 11)と『芦ノ湖スカイライン』を駆け抜ける

おすすめ記事

ミッドランドの新インカム「RCFエディション」2022年東京モーターサイクルショーで発表!! コンサートホールのようなサウンドを実現 【NEW ITEMS】SHOEI EX-ZEROシリーズ 12月発売 「ホンダ・モンキーの宴」貴重な歴代モデル&超絶カスタムが大集合! 第16回モンキーミーティングin多摩レポート

カテゴリー記事一覧

  1. GB350C ホンダ 足つき ライディングポジション