バイクは周囲の情報を素早く的確に確認しながら運転しなければならない乗り物だ。
交通状況の変化や横あいからの飛び出しがないか、近傍の車両が妙な動きをしていないか……。視力が低い場合、それらの情報を得るためにはメガネなどでの視力矯正が必須となるが、一般的な眼鏡の場合はライディング時の視線移動にマッチしていなかったり、ヘルメット着用時に眼鏡をかけにくい……といったことも多かった。
そんな悩みを持つ人にオススメなのが「視覚」をサポートしてパフォーマンスを高め、ライディングをとても快適にしてくれる“バイク専用アイウエア”だ。
今回はバイク専用アイウエアとして人気を博している、ダブルオーグラスギアの製品特徴を紹介していこう。
快適な視界・着用感を徹底的に追求した銘品
RIDING EYEWEAR Ride/Ride2.0/Ride Evo
ダブルオーグラスギアがリリースしている国内一貫生産の高品質オリジナルフレーム「ライディング アイウエア」シリーズの特徴は、まずバイク専用品として「走行時の安全な視野を確保」していること。
日本人特有のフェイスラインに沿うラウンド形状とすることで、一般的なメガネでは生じてしまう上下左右の“死角”を解消。前傾姿勢をとってもフレームの縁が目線を遮らず、メーターへの視線移動や車線変更時の左右確認の際もほぼ視線の移動のみでスムーズにこなせるのが特長だ。
また、ヘルメットへの出し入れをスムーズに行うための工夫も抜かりなし。加えて、肌に接するノーズパッドとテンプルの素材・形状も研究に研究を重ねて吟味されており、「圧迫感なく、ズレない」絶妙なフィット感を実現。多彩なカラーを楽しめるファション性も魅力といえるだろう。
体の負担まで解消できる広い視界
写真のとおり、上目遣いになった際にもフレームが視線に干渉しない。これは前傾時だけでなく、ツーリングの際に上方にある信号や看板を確認するときにも有効だ。
普通のメガネでは“死角”を避けるため上に掲載しているイラストのように顎が上がりがちで、首、ひいては肩や腰にまで負担が掛かる。さらに、腕も突っ張りがちになり、スムーズな運転操作ができなくなるのだが、RIDING EYEWEARならこれらの問題を解決できる。
絶妙フィットでズレない・痛くない
テンプル素材はさらっとした肌触りの「ゴムラバー」を採用。独自設計のテンプル形状は側頭部の骨格を考慮したもので、耳の裏の骨が出っ張った部分(乳突部)に接する箇所は厚く、その手前の平坦な部分に接する箇所はえぐることでフィット感を最適化している。
運転中にメガネがズレて視界が損なわれると大変危険。そこで、パッドにはぬれると滑りやすいハード素材ではなく、汗に強く滑りにくい特殊なシリコン素材を採用している。また、パッドのアームの高さは目とフレーム・レンズとの適切な距離を考慮して設定。
ヘルメットへの出し入れがスムーズ
しなやかで柔軟な非対称スプリング対応によって曲げにも強いので、ヘルメットへの出し入れを繰り返してもフレームが歪みにくい。適切なフィット感が保たれるので、ズレにくく、また、締め付けられるような感触もなくストレスフリーで着用していられる。
一般的なメガネではテンプルがヘルメットの奥まで入らないことがあるが、RIDING EYEWEARはショートテンプル仕様なので問題なし。また、内装に挿さる部分は細く、その手前は剛性を保つために太くした「山型形状」も、出し入れのしやすさに貢献する。
レンズはワンオフのカーブ形状
RIDING EYEWEARに組み合わされるレンズは、広い視界を得られるフレームに合わせるために一般的なメガネよりも大きいカーブ値のものを採用。しかも、そのカーブ値は特別な検眼を経て個々人に合わせて設定されるのだ。さらにバイク用の特別な加工も多数施工!
目のパフォーマンスを高みへ導くコンセプト
+ zero contrast Lens
「+ zero contrast(プラス・ゼロ・コントラスト)」とは「視界からフレームが消え、まるでメガネを掛けていないかのような視野(ゼロ)、むしろ裸眼以上(プラス)の世界が広がる」ということを表している。4万4000円〜というレンズ価格も納得の、大きなメリットが得られることを示すフレーズとも言える。
また「+ zero contrast Lens」は、視力だけでなく顔の形状や身長、そしてどの車種でどんな走り方をしているのかといったことも考慮し、各種設定を細やかに調整して製作される。
加えて、目の保護や視界の鮮明化、レンズの耐久性向上などの効果を発揮する特殊加工を多数、標準採用している。「アナタ専用の最高の視界」はRIDING EYEWEARとこのレンズあってこそ完成するのだ。
眼病リスクを抑えられる両面UVカット
太陽光に含まれる紫外線を目が浴び続けると角膜や水晶体がダメージを受け、白内障や視力障害といった眼病のリスクが高まる。このリスクに対して、「+ zero contrast Lens」は写真のレンズ右半分のように紫外線を99%以上カットする機能を表面、そして裏面にも備えており、目をしっかり守ってくれる。決して紫外線に強くはない日本人の黒目にとってありがたい機能である
視界が鮮明になる反射防止コート
光がレンズに反射してチラつくと視界の妨げになり、特に雨天や夜間のライディングにおいては危険につながる。反射防止コートを施工済みの「+ zero contrast Lens」ならば、このチラつきが大幅に抑えられ、物の色味や輪郭などをよりはっきりと見ることができる。また、その物との距離感も把握しやすくなるので、渋滞路を走るときなどにも役立つコーティングである
最適設計で広範囲を正確に見られる
着用者の視力が左右で異なる場合、それを考慮していない設計のカーブレンズでは左右の視線が通過する行路に微妙な差が生じ、見づらさを感じやすい。「+ zero contrast Lens」は左右の視力差を補正する設計のカーブレンズを採用しているので、遠方・中間・近方視の全領域でクリアな視界を得ることができる
その他にも・撥水コート ・耐油加工 ・帯電防止コート ・摩耗耐久加工・パワーハードコート(ガラスよりも傷が付きにくいコート)といった、バイク用に特化した機能を多数付与している点も見逃せない。
徹頭徹尾、バイクでの使用を第一に考えた仕様となっているのだ。
偏光レンズや遠近両用レンズなどのオプションも設定
老眼ライダーを救う真の遠近両用「+ zero contrast Dual」
「+ zero contrast Lens」のワンオフ製作を遠近両用にも適用したもので、出来合いのレンズをフレームに合わせて削っただけの場合に比べて、遠方・近方視野ともに大幅に見やすく、ワイドな視界が得られる。中年ライダーから特に好評を得ているオプションだ
光のギラつきを抑え視界をより明快に「+ zero contrast Pola」
あらゆる方向から目に入ってくる光のうち一定方向の光だけを透過させる偏光レンズは、まぶしい光を抑えて視界をより明確にし、目の疲労軽減にも役立つ。上写真のようにガラス越しの車内も見通しやすいので、周りを走るクルマの挙動予測などにも役立つ
その他のオプション仕様・ブルーライトカット ・SUNガード(435〜440nmの光の波長をカット) ・調光レンズ「+ zero contrast Photo」も設定されている。
ライダーによってレンズに求めるものは異なっているので、多様なオプション設定があるのはなんともありがたい。
製作者に聞く バイク専用メガネの疑問
ここまで各アイテムの特長を紹介してきたが、やはり気になるのは実際に使うとどうなのかという点だろう。
そこでメーカーの方に、バイク専用メガネのギモンをぶつけてみたので、ぜひ参考にして欲しい。
Q:バイク専用だけど、日常生活でもそのまま使えますか?
A:使用可能です。ただし近距離を長時間注視するのには向きません。
運転中は自分から3〜200m離れた場所にあるものがはっきりと見える視力が必要です。「+ zero contrast Lens」はこの範囲に合わせて度数を設定しています。机でパソコンと向かい合っての作業などには向きませんが、立ち歩きながらする日常作業などは基本的には問題ありません。
Q:他店でバイク用として売られているメガネとはどこが違うの?
A:バイク専用メガネのパイオニアである当店の品質は唯一無二です。
当店は10年以上前からバイク専用アイウエアを販売しており、その経験と実績、お客様やサポートしているプロライダーの声から得たものをフィードバックした製品のクオリティは他店にはマネできません。また、店主の私自身もライダーとして長年バイクに接してきた自負があります。
Q:バイク専用メガネには色付きレンズも装着できますか?
A:可能ですが、オススメは「バイク用サングラス」です。
当店ではバイク専用設計のサングラス「Helium-RX(ヘリウムRX)」/「Hyd Ride(ハイドライド)」もラインアップしています(1万8700円〜2万6400円/1万8700円〜1万9800円 ※ともに度付きレンズは別売り)。こちらも「+ zero contrast Lens」のワンオフ対応が可能です。
Q:コンタクトレンズやレーシック手術と比べたときのメリットは?
A:視力の低下を防ぎ、目の機能を守るにはメガネが最適です。
コンタクトレンズは長い間使っていると目とレンズが接する箇所が僅かながら凹み、視力が低下することもありますし、乾燥に弱いのでまばたきが少なくなりがちなバイクの運転には向きません。レーシックはまだ施術後の影響に不明な点があり、安心を取るならやはりメガネが最適です。
Q:最初、見え方に違和感がありました。掛け続ければ慣れるものですか?
A:近年では見え方の不安を感じての返品は0件です。
「+ zero contrast Lens」はバイク用に度数を設定しているので、近距離設定の一般的なメガネから掛け替えた直後は少々目の慣らしが必要です。しかし、使い始めに感じた違和感がずっと残るというクレームは現在ありませんのでご安心ください。
Q:目が悪くないライダーには不要?
A:そういった方にもメリットがあるアイテムです。
「+ zero contrast」という言葉のとおり、当店のバイク専用アイウエアは単に視力矯正だけが目的のものではありません。サングラスも扱っておりますし、目をよりしっかり保護したい、よりハッキリした視界を得たいと思うことがあれば、ぜひご相談ください。
Q:メガネの製作依頼はどこでできますか?
A:京都の本店、もしくは出張検眼「TRUNK SHOW」にお越しください。
ダブルオーグラスギアのオリジナルアイウエアは京都本店でのみ販売しており、量販店などでの購入はできません(サングラスのみ公式オンラインショップから購入可能)。しかし、本店のある京都市近郊以外のお客様にもバイク専用アイウエアを広めるために、全国各地のバイク用品店などで無料出張検眼及びオリジナル全商品の展示を行う「TRUNK SHOW」を開催しています。検眼は事前予約制ですが、商品は自由に見ていただけますので、ご興味がある方はぜひともお越しください! 最新情報はウェブで随時更新中です。
いかがだっただろうか?
目は重要な感覚器なので、できるだけ負荷のかからないようにする対策は必須。ダブルオーグラスギアのバイク専用アイウエアは、目を守るという点でも非常に重要なアイテムであるといえるだろう。
新型コロナウイルス感染症の影響も落ち着きつつあるので、近隣でTRUNK SHOWが行われる場合はぜひ足を運んで、バイク専用アイウエアの効果を実感してみて欲しい。
レポート●林 康平 写真●佐藤竜太/伊藤吉行/小見哲彦 イラスト●藤田倫央 まとめ●モーサイWEB編集部
ダブルオーグラスギア
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