全周にヒーターを配しつつもスリムで握りやすい
実用のみならず、スポーツライディングでも必須アイテムと化してきたグリップヒーター。繊細な操作をかじかんだ手で行うことの難しさを考えると当然とも思える傾向だが、そういった向きにお薦めの品がこのGH10。一番の特徴はグリップ径32mmという、ノーマルグリップと同等の細さを実現した点にある。
冬用グローブは中綿や防水透湿フィルムなどが入る分肉厚になるし、グリップヒーターも発熱体が入る分太くなるのでスロットル開度にノーマルとの差が生じたり、クラッチミートやブレーキのタッチといった繊細な感覚が伝わりにくくなったりして、ノーマルの操作感からどんどんかけ離れてしまう。数値的にはわずかでも、体感的には大きな差となって現れるのだ。
グリップ長は120mmと130mmの2種類を用意。スロットル側はスロットルパイプが予め内蔵されて取り付けに要する手間を大幅に低減しているほか、電圧が低くなると自動的に電源をカット、LEDで低下したことを知らせてくれる機能付き。ホンダ スーパーカブC125などの小排気量車からカワサキ Z900RSなどの大排気量車に至るさまざまなモデルに対応する。
GH10は取り付けも簡単

スロットル側はパイプを内蔵、ノーマルと差し替えるだけなのでグリップをはがす作業は左側だけで済む。スロットルワイヤーの巻き取り部は3種類のパーツを同梱、適時合うタイプを装着して使用する。
貫通/非貫通両方に対応


一般的な22.2mmハンドル用でグリップエンドは貫通式、非貫通式を問わず装着可能。エンドキャップが付属しているので、貫通式でもノーマル然とした姿を保つことができる。
走行の妨げにならないシンプルな操作方法

オン/オフや温度調整は左グリップ付け根のスイッチで、走行中でもハンドルから手を離すことなく簡単かつ安全に行える。設定温度はLEDインジケーターで5段階に表示され、1クリックごとに変わる仕組みで、どの段階でも3秒以上ボタンを押し続けるとオフになる。また、メインキーをオフにしてエンジンを停止した後、再スタートする際もエンジン停止前の設定を保ち続けるメモリー機能も付いており、温度をいちいち再設定する手間も不要としている。

ワイヤーハーネスはフロント周りから電源を取ることが難しい機種でも対応できる長さで、配線から電源を取るエレクトラタップも付属。作業に不慣れな人は無理せずショップに依頼を!
こちらもオススメ! GH07/GH08


GHシリーズはさまざまなハンドル径/グリップ長に対応する汎用タイプ!
スイッチ一体式のGH07の機能はGH10と同等!
グリップ径33mm(インチグリップは37mm)で操作性を追求。CT125・ハンターカブやPCXシリーズなどに対応するグリップ長115mmや、ハーレーなどのインチハンドル(グリップ長130mm)車向けのサイズを用意する点がGH10との大きな違いで、5段階の温度調節やLEDインジケーター、全周熱線などは共通だ。
スイッチ別体式のGH08はレベル1でもあったか
こちらはグリップから離れた場所に両面テープで貼り付けられるので、ハンドルカバーに隠れることなくインジケーターを確認することができる。ハンドルバーに装着するためのクランプも同梱。こちらも温度設定は5段階で、グリップ長115mmやインチハンドル車向けのサイズが用意されている。
グリップヒーター GH10
価格:2万350円
本体サイズ:長さ120mm、内長117mm、外径32mm/長さ130mm、内長127mm、外径32mm
対応ハンドル径:22.2mm 消費電力:13.5V・7.4(レベル1)〜34.8W(レベル5)
グリップヒーターGH07シリーズ
価格:1万9800円(標準ハンドル用)/2万900円(インチハンドル用)
グリップサイズ:長さ115、120、130mm(標準ハンドル用)/130mm(インチハンドル用) 対応ハンドル径:22.2mm/25.4mm 消費電力:13.5V・7.4(レベル1)〜34.8W(レベル5)
グリップヒーターGH08シリーズ
価格:1万1000円(標準ハンドル用)/1万1550円(インチハンドル用)
本体サイズ:グリップ長115、120、130mm(標準ハンドル用)/130mm(インチハンドル用) 対応ハンドル径:22.2mm/25.4mm 消費電力:13.5V・21(レベル1)〜36W(レベル5)
レポート●高野栄一 写真●キジマ/岡 拓
キジマ
TEL 03-3897-2167
URL https://www.tk-kijima.co.jp








































