新車

【ホンダ CL250速攻試乗!】スクランブラーであり、実は「出来の良いロードスポーツ」でもある

CL250 ホンダ スクランブラー

ホンダ CL250のコンセプト、ターゲットとは

ホンダ CL250は『あなた自身を表現しよう』というコンセプトの下、若者を中心としたユーザーを意識した要件で開発された。それは以下の3点だ。

1.ストーリーへの共感→個々のライフスタイルに寄り添える(スタイリング)
2.タイムパフォーマンス重視→気軽に幅広く使える(走行性能)
3.自分らしさ→背伸びをしない。ちょうどいい(パッケージ)

開発陣は、それが「カジュアルさや気軽さ、自由な感じ」を実現していると説明したが、要するに、どこにでも、誰にでも、という『間口の広さ』を持ったモデルと言うことである。

ホンダ CL250。2023年5月18日発売で、価格は62万1500円。

開発ベースはレブル250だが、エンジンやフレームは専用に変更が行われている

実はCL250の開発メンバーの中には、過去にレブル250の開発に携わった者も少なくないそうで、その時代に相応しい新しいバイクのカタチを作ることに、こだわりを持っているようだ。CL250は、そのレブル250をベースに開発されている。その相違点は以下の通り。

エンジンは基本的に共通だが、出力特性をやや低中速寄りに振っている。最高出力を26→24psと少し抑えつつ最大トルクは0.1kgmアップし、ファイナル(二次減速)をやや上げている(ドリブンスプロケットを36Tから37Tに)。
車体ではメインフレームは共通だが、前後のサスペンションの動きを拡大し(フロントはストローク150mm、リヤはホイールトラベル145mm)、リヤのシートレール(サブフレーム)は「後端をループ形状として、最適な剛性と、シンプルな外観を実現するために苦心して作り込んだ」という新作だ。

タイヤサイズはフロント19インチ、リヤ17インチを独自に採用(レブル250は前後16インチ)。キャスター・トレールもやや軽快方向に変わっている。その結果、当然ながらレブル250とは全く別物のバイクに仕上がっている。
結論から言うと、『スクランブラー』というイメージでカテゴライズはされているものの、実際のところ、乗り味は良く出来た普遍的なネイキッドバイクである。

エンジンはCB250R、CRF250L、レブル250などに搭載され、熟成を重ねてきたDOHC4バルブの249cc水冷単気筒。CL250では最高出力24ps/8500rpm、最大トルク2.3kgm/6250rpmの性能となっている。
CL250はレブル用をベースにオフロード車のCRF250Lと同じカムシャフトを採用し、低中回転域を重視した特性とされている。

乗りやすいポジション、扱いやすいエンジン

その見た目は少し大柄(ホイールベースはレブル250より5mm短い1485mm)で存在感もあるが、またがると予想以上にフレンドリーだ。フラット形状のシートは高さ790mmだが、燃料タンクのニーグリップ部分がかなり絞り込まれていて、足着きは抜群に良いし(筆者の身長は170cm)、ライディングポジションもアップライトで自然な感じだ。
シートは硬めの味付けだが、意外なほど座り心地が良い。開発陣によれば「サスペンションストロークを確保できたから、シートを硬めにできた」というが、その感触には、長時間の走行でもお尻が痛くなりずらいのではないか、という期待もできそうだ。いずれ長距離も試してみたい。

走り出しはクラッチワークだけでスルスル出て行くほどスムーズ。そこからの加速は軽快で力強い。高回転まで引っ張らず、早め早めのシフトアップで小気味よく速度を上げていくし、交通の流れを容易にリードできる程度の頼もしさがある。
特に、2→3→4→5速の守備範囲は広く、低速の市街地走行から高速道路まで、これらのギヤでカバーできるような幅広さがあるのだ。この点で、その扱いは非常に気楽だ。しっかり加速したいときは、高回転までスムーズに吹け上がるし、120km/h制限の高速道路を走れるレベルの最高速も出る。

6速はオーバードライブ的な設定なので、実用的な加速が得られるのは5速までと言えるかもしれないが、「80km/h前後が快適で楽しいように考えた」の言葉通り、6速で流すような走りは穏やかで平和だ。
また、高回転域での振動も大きなものではなく、一般的な250cc単気筒という感覚からすると、穏やかなレベルだ(さすがに最高速付近ではミラーがブレてくるが)。排気音もしっかり弾けた感じがするが、不快なものではなく、「マフラーが高い位置にあるので音がクリアに聞こえて、走っている気分を盛り上げてくれる」という小気味良さがある。

CL250のハンドリング「素直な特性で、足まわりも安定感あり」

ハンドリングは速度が高まるにつれて弱アンダー傾向となっていくものの、基本的にはニュートラルなフィーリング。車体の動き自体は落ち着いているが、妙な重さも感じさせない。
特に低中速の扱いでは、まず気を使うことがないだろうから、そのエンジン特性と相まって操作性は非常にイージーだ。あるいはエンジン以上に扱いやすいのは、車体の方かもしれない。
また、足の動きの良さと19インチの前輪のおかげで、ギャップなど路面の凹凸に対する安定感にも優れており、車体がガタガタしないところは美点である──この性格はオフロードでも利いてくるわけで、フラットダートなど条件が良い場所なら、あまり気負うことなく入っていける。

この点で『スクランブラー』というニュアンスをちゃんと持っているわけだが、この時にも低中速のあるエンジン特性が車体と相まって扱いやすさを生んでいる。そういった意味では、まさにコンセプトにある『気軽で幅広く』『ちょうどいい』という言葉通りの性格なのだが、これは決してチョウチン記事ではない。
何しろ「自分が乗りたいと思えるバイクにしたかった」と開発陣のひとりが言うほど、思い入れを持って作られているので、シンプルな構成の中にも創意工夫やこだわりがある。

フロントサスペンションはインナーチューブ径41mmの正立フォークでフォークブーツ付き。フラットダートの走行も想定し、150mmという十分なストローク量が与えられている。
リヤサスペンションはオーソドックスなツインショックで、145mmのホイールトラベル。5段階のプリロード調整機構を備える。

スポーツネイキッドではなく、オーソドックスなロードスポーツという存在感

だからこそ、試乗する機会があれば、それを確かめてみるだけの価値があると思うのだ(当然ながら、開発メンバーの多くがCL250を購入しているそうだ)。
また『ライフスタイルに寄り添える』という点では、車体色にもこだわっており、ホンダ車では珍しいオレンジ(キャンディーエナジーオレンジという名称がイイ)を始めとした3色(CL500を加えると5色)を用意。
「CLでは、色の表現ができるのは燃料タンクだけなので、光の当たり具合で色合いが違って見えるような、こだわりのある色とした」そうだ。加えて、アウトドア志向の『クロススタイル』と、ツーリング志向の『ツアースタイル』という2方向で、豊富な純正アクセサリーを揃えているのも500を含めたCLシリーズの特徴だ。

よく考えてみると、ホンダの250ccラインアップにはCB250Rがあるが、言わばこれはスポーツネイキッドで、もっとシンプルで普遍的なネイキッドモデルは長い間存在していなかった。「尖った性能を求めたのではなく、幅広さを求めた」CL250はまさにその穴を埋めるべく登場したと言ってもいい、多くのライダーに勧められる間口の広さを持ったモデルだろう。

豊富な純正アクセサリー・カスタマイズパーツも用意されている。左の車両はマフラーやミラー、レバーなどをカスタムした例。右の車両が「クロススタイル」でヘッドライトバイザー、ナックルガードなどを装備し、アウトドアイメージをより強調する。

ここが気に入った!

こだわりのタンク塗色、フォークブーツやタンクパッド、シート前半分のワディング仕上げに加え、「なるべく樹脂成形部品を少なくした」という外観のクオリティは◎だ。安っぽさを感じさせない仕上がり、そして扱いやすくキビキビ走る性格によって、ベテランライダーにも勧められる。また、シートの脱着はキー式のワンタッチなのも良い。

ここがちょっと気になる……

あえてアラを探せばサイレンサーのサイズ。これは見映えの良さや存在感、コストを意識してCL500と共用しているが、排気量が倍違うことを考えると250専用設計ではどのようなサイズになるのか、そこが気になった(そうすると、価格は上がる可能性があるが)。リヤタイヤは、使い切るという意味では、やや幅が狭くても良いような気がする。

ホンダ CL250の足着き&ライディングポジション

純正シート(シート高790mm)

■シート高は790mmでレブル250より100mm高い。内股部分の角が落ちたシートと絞り込まれた燃料タンク形状により、170cm・76kgだとベタ足に近い。

CL250 足つき ライディングポジション ホンダ

CL250 シート ホンダ
純正シート。

オプションのフラットシート(シート高820mm)

■オプションシート(シート高30mmアップ)ではかかとは浮くものの、筆者にとっては自然なライポジでしっくりくる。

純正アクセサリーの「フラットシート」。シート表皮はブラウンになる。価格は1万2540円。

ホンダ CL250主要諸元

【エンジン・性能】
種類:水冷4サイクル単気筒DOHC4バルブ ボア・ストローク:76.0mm×55.0mm 総排気量:249cc 最高出力:18kW<24ps>/8500rpm 最大トルク:23Nm<2.3kgm>/6250rpm 変速機:6段リターン
【寸法・重量】
全長:2175 全幅:830 全高:1135 ホイールベース:1485 シート高:790(各mm) タイヤサイズ:F110/80R19 R150/70R17 車両重量:172kg 燃料タンク容量:12L
【車体色】
キャンディーエナジーオレンジ、パールカデットグレー、パールヒマラヤズホワイト
【価格】
62万1500円

車体色は3種のラインアップ。右からキャンディーエナジーオレンジ、パールヒマラヤズホワイト、パールカデットグレー。

レポート●関谷守正 写真●山内潤也/ホンダ 編集●上野茂岐

ホンダ CL250の特徴や装備を写真で詳細解説

1

2
CONTACT

ホンダお客様相談センター:TEL0120-086819

 

https://www.honda.co.jp/CL250/

  1. お店で買える! “かわいい”が詰め込まれた特別仕様車 『スーパーカブとハローキティがコラボ!』

  2. 【比較】『GB350 S』や『GB350 C』 とスタンダードモデルの違いって? 空冷シングル『GB350』シリーズはどれが人気?

  3. 初心者ママライダーの感じたRebel 250 E-Clutchの魅力。「私の心を落ち着かせてくれる存在です」

  4. 【わかる?】車検のある400ccクラスで発売からもう4年……だけど2024年まで『ベストセラー』を誇ったHondaのバイクってどれだと思う?

  5. 【え?空冷?】新型『CB1000F』を「予備知識ゼロ」でレビューすることになった→聞いてた話と違うじゃないか!?【Hondaの道は1日にしてならず/CB1000F ①第一印象 編】

  6. 【驚異の価格】新型EVスクーター『ICON e: (アイコンイー)』は26Lのシート下収納スペースありで充電もラク!【Honda2026新車ニュース】

  7. 徹底解説!レブル250の「Eクラッチ」が圧倒的に支持される「7つの理由」って? 【Honda E-Clutch/Rebel 250 S Edition編】

  8. 【質問】このバイクの車名ってわかる? Rebel 250(レブル250)じゃないよ!DAYTONA×Dope製のCL250向け『カスタム』です!

  9. ツーリング好きの私が年甲斐もなく『峠の走り』に夢中になってしまったバイクの話【Hondaの道は1日にしてならず/GB350 S インプレ・レビュー 前編】

  10. バイク歴18年のライダーはGB350 Cで初のMT車デビュー「これにしかない良さがあります」

  11. CRF1100L Africa Twin(アフリカツイン)が予想外のニューカラー!?新型モデルからは『MT』と『<S>』が無くなり『DCT』のみに!

  12. GB350はモトクロスの女王、川井麻央選手も絶賛「GBがいいヤツすぎて仲良くなりました」

  13. 【新車】125ccスクーター『LEAD 125(リード125)』がニューカラー2色追加で新発売! シート下スペース約37Lでスマートキー&USBソケットも標準装備!

  14. 10年、20年後も色褪せない「控えめに言って最高」GB350 Cを全力で絶賛する理由

  15. 大排気量ツアラー一筋だったベテランライダーがXL750 TRANSALPに乗って感じた自由と楽しさとは?

  16. のんびりツーリング最強の大型バイク『CL500』がアップグレード!新色にも注目です!

  17. 通勤・通学、二人乗りもOKの遊べる125cc『ダックス125』は初心者の人も安心!

  18. 50歳からライダーデビュー。エネルギッシュな女性ライダーが考える悔いのない人生

  19. 新型『NX400』ってバイク初心者向けなの? 生産終了した『400X』と比較して何が違う?

  20. 定年後のバイクライフをクロスカブ110で楽しむベテランライダー