バーチャルタレントの九条林檎、九条茘枝、九条杏子、九条棗のキャラクターデザインや、2019年に北京で行われた『BICAF国際コミック&アニメーションフェスティバル』のメインビジュアルを手がける等、国内外で活躍する若手イラストレーターのLAM(ラム)さん。
同氏の個展『目と雷』がpixiv WAEN GALLERY(東京都渋谷区)にて、2020年4月10日まで開催される。

LAMさんの初個展『目と雷』の会場であるpixiv WAEN GALLERY。表参道駅から徒歩5分と高立地。
住所は東京都渋谷区神宮前5-46-1。
入り口正面にて来場者を出迎えるのは、グレーを基調にウェザリング塗装が施された、無骨な印象のカスタムバイク。
そこから会場内へ足を踏み入れていくと暗い内装にネオンが怪しく光り、鮮烈な色遣いのイラストの後ろには、金網やグリッチ調の壁紙が見え隠れしている。

左側の壁面には大小様々な作品が展示される。中央のカスタムバイクは実働車で、会場まで自走でやってきた。
明るくシンプルな空間の中で整然と作品が並ぶ一般的な個展とは、明らかに一線を画している「LAMさんの世界」を当記事では紹介して行きたい。

会場右側にもコミックマーケット95の企業ブースパンフレットを含め多くのイラストが並ぶ。なお、こちらの作品群には一部撮影禁止イラストもあるので、撮影の際はご注意を。
イラストレーターLAMとは?
「ひと目見て網膜に焼き付けられるような、相手に大きな影響や刺激を与えられる作品を作りたい」というモットーを掲げるLAMさん。
昔から絵を描くことは好きで、趣味の範囲で創作活動に勤しんでいたそうだが、本格的に絵を描くようになったのは大学時代からだという。
「学生のころは、広告業界を志していたのですが、就活の中で“イラストを仕事にしたい”という気持ちが芽生えてきて、その頃から本格的に絵を描き始めたんです。大学卒業後は、ゲーム会社の株式会社アトラスへUIデザイナーとして入社しました。その後仕事をしながら相方のカトウと一緒に同人活動を始めて、2018年に独立してフリーのイラストレーターになりました」(LAMさん)

福岡県出身のイラストレーター、LAMさん。この名前は『うる星やつら』のラムちゃんに由来する。作風としてはビビットな色遣いと鮮烈な印象を与える“瞳”が特徴的。代表作として2019年度の専門学校HALのテレビCMや、VRミステリーアドベンチャーゲーム『東京クロノス』のキャラクターデザインが挙げられる。
ちなみに“相方のカトウ”とは、2017年にLAMさんと2人で立ち上げたデザインチーム『雷雷公社』(※2020年2月に法人化)のデザイナーのカトウさん。LAMさんとは大学の同級生であり、10年来の友人。今回の個展の内装デザインも担当しており、また根っからのバイク好きで、会場に展示されたカスタムバイク「雷電」のオーナーでもある。

東京都八王子市にあるカスタムショップ『TASTE』で制作された「雷電」。会場内で異彩を放つ(?)同車は多方面から反響を呼んでいる。