雑ネタ

CB750、DT-1、マッハなど絶版名車が大暴れ! 梅宮辰夫主演『不良番長』 はバイク好き必見の隠れ名作だった

オープニングのモトクロス大会に注目! シリーズ第12作『不良番長 手八丁口八丁』

『不良番長 手八丁口八丁』 DVD発売中 2800円+税 発売元:東映ビデオ 販売元:東映 Amazon Prime Videoで配信中。

1971年公開の第12作『不良番長 手八丁口八丁』。シリーズ後期となる本作は、のっけからノックアウトされること間違いなし!
オープニングはタイトルロールからスタッフロールが流れ終わるまで、ひたすら当時のモトクロス大会の映像が流れているので、ビンテージモトクロス好きならコマ送りで鑑賞することをお勧めします(笑)。

車両の多くはヤマハDTやAT、スズキのハスラーなどの市販公道モデルが中心でモトクロッサーが少ないことから、全日本モトクロスではなくノービスが対象のローカルレースだったのかもしれません。このオープニングシーンでは、カワサキの市販モトクロッサーF21M(ライムグリーン)と思しき車両も一瞬ですがチラっと映りますので、カワサキファンはそこにも注目してください。

1967年にカワサキが発売した市販モトクロッサーF21M。その後、このF21Mをベースに公道用モデルF4サイドワインダーが輸出専用モデルとして登場します。が、カワサキは1969年には新機軸のオフロードモデルTRシリーズを発表し、F21M系のマシンは短命で終わっています。

本作では辰兄ぃの愛車は相変わらずCB750FOUR(K2)ですが、ハーフタイプのロケットカウルが無造作に取り付けられていて、いかにもなカフェレーサー的なスタイルに。こちらも当時のトレンドをしっかり意識した劇中車を作っていたんでしょうね。
また、カポネ団のメンバーたちの車両もバラエティ豊か。安岡力也(むちゃくちゃイケメン!)の愛機はカワサキ・マッハ3のエグリタンク! そのエグリには、大型のフルフェアリングが装着されています。英国Avon製のようにも見えるけど、どこかパチモン感の漂うカウルの造形にも注目です。

じゃじゃ馬の異名でも知られるマッハ。初期型のエグリ・マッハはいまでもマニアの憧れの1台です。本作でもいたるところで紫煙を漂わせています。
カポネ団の一員として登場する地井武男の愛機はカワサキ90SS。他の作品同様に小排気量から大排気量までバランスよく様々な車両が登場するのも不良番長の魅力。

ストーリーに関しては前述したように毎回同じパターンなので割愛しますが(笑)、名役者と呼ばれる俳優陣の若かりし頃の姿が楽しめるのもシリーズの大きな魅力のひとつです。本作では絶世の美女、大原麗子やピーターも登場。『一攫千金』では和田アキ子も登場しますし、菅原文太も各作品で重要な役どころで出演するなど、当時の人気俳優・歌手がこぞって出演しているのも見どころのひとつです。

また、シリーズを通して『The Wild One(邦題:暴れ者)』のマーロン・ブランドを意識しただろうという革ジャンを羽織る辰兄ぃの出で立ちや、有名な写真集『青春ふたたび帰らず ’69 新宿カミナリ族はいま…』(第三書館/福田文昭)から飛び出してきたようなカポネ団メンバーたちのファッションも見ているだけで楽しいものです。

娯楽大作として17本もの映画が製作された不良番長シリーズ。バイクやファッション、当時の街並みや言葉遣い、そしていろんな意味でユルかった当時の大らかな空気も含めて、イケイケだった頃の日本を垣間見ることができる文化的価値は、そろそろ再評価されても良いのではないでしょうか。

レポート●土山 亮 写真●東映ビデオ/八重洲出版 編集●上野茂岐

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