Z H2と共に東京モーターショーに出展されたカワサキの250cc4気筒スポーツ、ニンジャZX-25R。もはや絶滅したクオーターマルチの復活に、80年代のバイクブームを知る世代はもちろん、若者たちからも注目を集めた。そのニンジャZX-25Rは、発売されれば一体いくらくらいになるのだろうか。過去の例などから予想してみることにした。
現在の250ccの主流は並列2気筒または単気筒だ。スポーツモデルでいえば、ホンダCBR250RRやヤマハYZF-R25、スズキGSX250Rは2気筒、先代モデルとなるホンダCBR250Rや、スズキが東京モーターショーに出展したジクサー250シリーズは単気筒エンジンを採用。カワサキも、現行モデルのニンジャ250はツインだが、以前は単気筒のニンジャ250SLも併売されていた。
遡ってみると、バイクブーム時代には各社が2気筒と4気筒モデルをラインアップ。例えばカワサキでは、並列2気筒のGPX250Rと同4気筒のZXR250といった具合だ。なお、GPX250Rは1987年、ZXR250は89年デビューのため、その価格差を考えればニンジャZX-25Rの価格が予想できるかもしれない。
88年にマイナーチェンジされたGPX250R-IIの価格は48万9000円、ZXR250は59万9000円で、その差は11万円。当然ながらいずれも税抜きの価格である。
一方、現行モデルであるニンジャ250は65万4500円(税抜きでは59万5000円)。ということは、単純に20年前の価格差(比率)を現行モデルに当てはめてみると、ZX-25Rおおよそ82万円(税抜き74万4000円)ほどになる。
これが単純に2気筒と4気筒の差だとすると、ZX-25Rはさらにライド・バイ・ワイヤやトラクションコントロール、クイックシフターなどを装備し、さらにリッタークラスのスーパースポーツにしか採用されていないフロントのSFF-BPサス(左右で減衰機構とプリロード機構を分けたビッグピストンフォーク)やラジアルマウントモノブロックキャリパーなどの採用を考えれば、日本での販売価格は92〜95万円くらいだろうか。
ホンダCBR250RRは、ライド・バイ・ワイヤを採用しパワーモードも搭載して80万3000円。それが4気筒になり、トラコン、クイックシフター、SFF-BPサスなどが追加されるとすると、95万円という価格は現実味を帯びてくる……かもしれない。