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国産車はホーク、Z、Wなど往年の車名を継承したモデルが多い!
そもそもはユーザーカスタム車が発祥の「カフェレーサー」。イギリスで生まれた文化で……、ロッカーズが……、エースカフェが……と、長い歴史と込み入った話もありますが、今では国内外の各メーカーがそのテイストをまとったバイクを正式なラインアップとして展開しています。
まずは国産車から見ていきましょう。
ホンダ ホーク11「走りの楽しみを忘れない大人のバイク」

2022年3月「第38回 大阪モーターサイクルショー2022」で世界初公開されたロードスポーツモデルです。一体成型FRP製のロケットカウルは「走りの楽しみを忘れない大人のバイクであることの象徴」とされています。エンジンは同社の大型アドベンチャーモデル・CRF1100Lアフリカツインに由来するパワフルなもので、最高出力102馬力。
ホンダ CB1000R「4機種でファミリーを形成」

もとは欧州向けのストリートファイターモデルでしたが「ネオスポーツカフェ」というデザインテーマでリニューアルされ、2018年に国内販売開始。以降、そのコンセプトを適用した125cc、250cc、650ccのバリエーションモデルが展開されています。



ヤマハ XSR900「最新型は伝統馬術のエキスパートがコンセプト!?」

「レトロな外観とパフォーマンスを調和させたNeo Retroロードスポーツモデル」として2016年にデビューしたXSR900。2022年には初のフルモデルチェンジ、大幅なスタイリング変更と走行性能強化が施されました。アグレッシブな走りのキャラクターに定評があるスポーツネイキッド・MT-09がベースモデルであり、走行性能は折り紙付きです。
ヤマハ XSR700「XSRシリーズの原型を維持」

スポーツネイキッド・MT-07をベースに生まれたXSR700。フルモデルチェンジで大変身したXSR900に対し、2017年の国内デビュー以来いまだフルモデルチェンジはなし。スタイリングも小変更にとどまっていますが、確かな実力と色あせない魅力が支持されているスポーツヘリテージモデルです。
スズキ SV650X「独自のスタンスを持つカフェモデル」

ベース車であるスポーツネイキッド・SV650の発売から2年後、2018年に国内デビュー。原型は2016年の東京/大阪モーターサイクルショーに出品された「SV650ラリーコンセプト」で、その名残か、純正アクセサリーにLEDフォグランプセットがあります。
土埃巻き上がるラリーの世界と、レトロなカフェスタイルがどう繋がったのかは大きな謎です……。
カワサキ Z900RSカフェ「大人気車をひと味違った姿で」

今や押しも押されもせぬヒットモデルとなったレトロスポーツ・Z900RSをベースに、丸みを帯びたフロントカウルやローポジションバーハンドル、段付きシートなどを装備した派生モデル。エンジンカバーの「DOHC」エンブレムは専用装備です。
カワサキ W800カフェ「Wにもカフェレーサーモデルを用意」

2019年にW800シリーズが復活した際に、ノンカウルの「ストリート」とともに登場。もとがクラシックなモデルなので、カフェスタイルもバッチリ決まっています。ちなみに、冬場便利なグリップヒーターを標準装備しているのも特徴。
輸入車のトライアンフやドゥカティは、本場ヨーロッパの濃厚なデザイン
トライアンフ スラクストンRS「カフェレーサー発祥、イギリスのこだわり仕上げ」

かつてカフェに集まり公道競争を楽しんでいたライダー=カフェレーサーたちにカスタムベースとして愛されていたという名機を継承するモデル。レトロなスタイリングと走りの楽しさを高次元で両立しています。
トライアンフ スピードトリプル1200RR「圧倒的な高出力を誇る」

180馬力を発揮するスポーツネイキッド・スピードトリプル1200RSをベースに、ロケットカウル風のフェアリングやセパレートハンドルを装備したハイパフォーマンス機。電子制御サスペンションやカーボンパーツなど高級装備満載です。
ドゥカティ スクランブラーナイトシフト「闇にきらめくイタリアン」

エンジンはドゥカティの代名詞とも言える「Lツイン」。オフロードテイストの強いスクランブラーシリーズですが、ナイトシフトはそこにカフェスタイルを融合。ほぼ一文字形状のバーハンドルやバーエンドミラーを装備し、夜をイメージさせるシックなカラーリングが施されています。
ハスクバーナモーターサイクルズ ヴィットピレン401「普通二輪免許でも乗れる異端デザインのカフェ」

KTMのスポーツネイキッドである390デュークがベースですが、それが分からないほど、オリジナリティあふれるスタイリングをまとっています。ライディングポジションはなかなかスパルタンで、乗り手には覚悟が必要かも!?
同じ「カフェレーサー」というジャンルですが、メーカーごと、モデルごとにルックスも乗り味も大きく異なります。もしこの記事で一目惚れしたバイクがあれば、ぜひ販売店やレンタルバイク店で試乗してみてくださいね!
レポート●林 康平 編集●上野茂岐
写真●ホンダ、ヤマハ、スズキ、カワサキ、トライアンフ、ドゥカティ、ハスクバーナモーターサイクルズ