インテグラ、ビート、トゥデイ、ホライゾンなどなど。ホンダにクルマとバイク名前が同じモデルがいくつかある。これぞ二輪、四輪の両方を作っているホンダさんの特権!──とお思いだろうが(?)、ほかのメーカーでもクルマと同じ名前を持つバイクはあるのだ。例えばホンダ同様にクルマとバイクを両方作っているスズキとか。
そんなスズキの例で行くと……。
CASE1:HUSTLER×HUSTLER
ももクロちゃんやDr.スランプアラレちゃんがCMキャラクターを努めたことでもおなじみ、“スズキの遊べる軽!”HUSTLER(ハスラー)。広々とした室内空間とワンランク上のラフロード走破性能を両立した軽SUVワゴン車である。

2013年モデルの初代ハスラー
ただ、人によっては「ハスラーと言えばトレールバイクでしょ!」という人もいるだろう。
アメリカの不整地走行ブームを受けて、1969年に登場したHUSTLER TS250を始めとしたオフロードマシンがバイクのハスラーシリーズだ。
前述の250のほかに、50/75/80/90/100/125/185/200/400ccの9モデル(※TSシリーズ含む)がラインナップされた。初代の250のフレームには工場モトクロッサーRH250のノウハウが生かされており、その血を継いだ名シリーズと言えるだろう。

1970年に販売されたハスラー250(2型)

ハスラー90にかわりラインナップに加わったハスラー80(1980年)。

余談ながら、初めて「ハスラー」の名前が使われたのはオンロードモデルT20(1965年、250cc)の輸出用ペットネーム。
CASE2:SOLIO BANDIT×Bandit series
使い勝手のいい両側スライドドアを採用した低燃費コンパクトハイトワゴンのソリオ。そのバリエーションモデルである「ソリオバンディット」は、若者の多様な趣向に対応するための専用デザインを採用した小型乗用車。

ソリオバンディット(2013)
バイクのバンディットはGSX-R系エンジンを搭載したネイキッドモデル。初登場は1989年にリリースされたバンディット250/400。トラスフレームやセパレートハンドルを採用しており、「艶」という言葉をテーマにデザインされたと言われる。エンジンの基本設計は前述のとおりGSX-Rと同様だが、吸排気系を見直し、中低速域での扱いやすさを意識している。
その他に600/1200/1250もあり、600はGSX-R600のネイキッド版で、1200はGSF1200の後継車、1250は水冷エンジン搭載モデルだ。いずれもダブルクレードルフレームを採用しており、1200と1250にはハーフカウル付きのSもラインナップされていた。

バンディット250(1989年)

バンディット1250S(2007年)