新世代のカブエンジン JA07E / JA10E を観察する
写真のエンジンは2012年のモデルチェンジで採用された「JA10E」。外観上「JA07E」との大きな違いはない。
搭載機種●スーパーカブ110
バルブ形式●OHC2バルブ 排気量●109㏄ ボア×ストローク●50.0mm×55.6mm 圧縮比●9.0:1
最高出力●6.0kW(8.2ps)/7500rpm【JA07E】 最高出力●5.9kW(8ps)/7500rpm【JA10E】
最大トルク●8.4Nm(0.86㎏m)/5500rpm【JA07E】 最大トルク●8.5Nm(0.87㎏m)/5500rpm【JA10E】
点火方式●フルトランジスタ
変速比●1速2.615 2速1.555 3速1.136 4速0.916
エンジン重量●22kg
国内モデルのカブとしては50に続いて2番目にFIを採用したモデルで、セッティングは市街地走行で多用される中低速を重視したものになっている。
また、始動性向上やアイドリングを円滑安定させるIACV(Idle Air Control Valve)も採用。
FI仕様のスーパーカブ50と同様に、ロッカーアームはローラー式を採用。フリクションロスを低減させることで燃費の向上をねらっている。
従来のクラッチユニットは遠心力でプレートを押し付ける機構とシフト操作でプレートを強制的に切り離す機構を一緒に組み込んでいたが、スーパーカブ110では2段クラッチを採用。クランク軸端の発進用遠心クラッチ(写真左側の丸いパーツ)に加え、二次側ミッション軸端に変速用多板クラッチ(右側の丸いパーツ)を設けることで、滑らかなシフトフィールを実現した。
※本記事は2017年発行ヤエスメディアムック『HONDAスーパーカブメモリアル』に掲載されていたものを編集・再構成しています。
(まとめ●モーサイ編集部)