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【MCアーカイブ】ホンダCBX400F(1982年1月)

■設計意図に忠実な走り

48ps/11,000rpmの走りはどんなものだろうか。

「ローで引っ張った瞬間からパワーのあるのがわかる。気をつけていないと11,500rpmからのレッドゾーンにすぐ入ってしまう。だが6速では60km/h、3,500rpm以上回っていないと、ちょっと力がない。48psを出すエンジンとしては低速も厚いと思うが……」というテスターの言葉どおり、現代のマルチとしては方向を高速側へ振っているといえる。昔、ホンダがCB72を出した時、トップギア60㎞/h以下では走れません、と広告に誇らしげにうたったのを思い出したほどだ。

もちろん現代のマルチだから、低速で走れないわけではないが、ツキの悪さを感じるというところだ。一方サーキットの全開走行では、ハイパワーエンジンの美点のみが光る。7,000rpmあたりからカムに乗る感じの鋭い加速を示し、11,500rpmのレッドゾーンまで一直線に加速し、鈴鹿サーキットのストレートでメーター読みとはいえ、180㎞/h以上をマークする実力は並みのものではない。

振動は特に気になる部分もなく、100㎞/hの6,000rpmはクルージングとしても低すぎるぐらいで、カウルを装備すれば、法定速度の倍近いところでの快適なロングツアーも楽しめよう。

「真綿フィーリング」を追求したというブレーキは、初期の食い付きもよく、良質のドラムを思わせるのがいい。タッチだけでなく制動力も優秀で、ツインポッドキャリパー採用以来のホンダのよき傾向をさらに伸ばしたといえる。カバードのため雨の日など、従来のステン系のつもりで力一杯かけると、効きすぎてとんでもないことになるかもしれないが、ウエット性能に関しては、確認していないのでなんともいえない。

アンチノーズダイブの効きは自然であり、特に付いていることを意識させずに、しかもきちんと作動しているのがいい。コーナリングは素直で、軽くバンクに持ち込めるし、切り返しの重さもなく、ホンダのいうヒラヒラ感を感じることができる。ただしCB250RSと比較すれば車重の差を再確認することもあろうが、これは当然のことだ。

高速直進性は良好で、180㎞/hの最高速付近でも不安なく走れる。最近のスポ ーツモデルでは、高速時にウォブル(編集部注:高速走行時に発生する車体の横揺れ現象)の傾向をみせるものは少なくなったが、いずれにせよこの項目ではCBX400Fによい点数をやっていい。

ホンダが加わって、中型マルチ戦はいよいよ白熱化してきた。果たして48psの最高出力を発揮して、CBX400Fはこの戦線のリーダーになれるだろうか。2順目のバッターに球は投げられた。

写真はソリッドカラーモデル

●HONDA CBX4OOF●

主要諸元

■エンジン 空冷4サイクルDOHCI6バルブ4気筒 ボア・ストローク:55.0×42.0㎜  排気量:399㏄ 圧縮:9.8 最高出力48ps/11,000rpm 最大トルク:3.4 kg-m /9,000rpm

■変速機 6段 変速比:①2.769 ②1.850 ③1.478 ④1.240 ⑤1.074 ⑥0.931 1次減速比:2.565 2次減速比:3.000

■寸法・重量 全長:2.060 全幅:0.720 全高:1.080 シート高:0.780 軸距:1.380(各m) 車重:173㎏ 燃料タンク容量:17L オイル容量:3.0L タイヤサイズ:前3.60 H18 後4.10H 18 キャスター:26° トレール:97㎜

■価格 48万5,000円(ツートン) 47万円(ソリッド)※いずれも当時価格

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