■ドライ路面での鈴鹿4耐のスタート。ポールポジションから第1コーナーにトップで飛び込んだのは、93番の松島璃空選手(モトバムホンダ・CBR600RR)
「バイクの甲子園」鈴鹿4耐が2年ぶりに復活し再スタート!
2026年9月4日(日)に三重県・鈴鹿サーキットで「2026 ブリヂストン鈴鹿4時間耐久ロードレース」(以下鈴鹿4耐)が行われました。ご存じのように、鈴鹿4耐は2024年を最後に一旦幕を閉じましたが、今年復活となったのです。
国内の耐久レースでは世界選手権の鈴鹿8時間耐久が有名ですが、鈴鹿4耐は1980年から始まり、アマチュアレーサーが対象のイベントでした。当時は国際A級へのステップアップを目指す若手ライダーの登竜門的なレースで、この鈴鹿4耐から日テレのMotoGP解説者として有名な宮城光選手など数多くのスターライダーが登場しました。しかしながら、エントリー数が最盛期から徐々に減少傾向となり、鈴鹿4耐は2024年で一旦終焉。
そして「新生鈴鹿4耐」として復活された今回からは、国際/国内の両ライセンスの組み合わせによる「ファンクラス」や、30歳未満のライダーで構成し鈴鹿8耐への出場権を競う「鈴鹿8耐チャレンジ」などを新たに設定。日本発のミドルクラス耐久レースの歴史を、ふたたび刻んで行くことになりました。

難しい天候の中、決勝レースはドライ路面でのルマン式スタートで始まる
新生・鈴鹿4耐もST600と呼ばれる市販車をチューニングした車両で争われます。エントラントはホンダ「CBR600RR」が18台、ヤマハ「YZF-R6」が10台、スズキ「GSX-R600」が2台の計30台(決勝走行28台)。タイヤはブリヂストンタイヤのワンメイクとなっており、ここは各車イコールコンディションです。
予選は雨で濡れた路面から次第に乾いていく状況の中で行われ、終盤で好タイムを記録しポールポジションを獲得したのは、ホンダCBR600RRの93番のモトバムホンダの松島璃空/松本康雅選手でした。
決勝は、天候良好のドライ路面ならブリヂストン・バトラックスレーシングR11を使用し、タイヤ交換なしで4時間を走り切る作戦がポピュラーです。しかし、当日は接近する台風によって、先が読めない難しい天候となりました。スタートとなった正午の鈴鹿サーキットは、ドライ路面。ルマン式スタートで4時間の決勝レースが始まりました。



スタートから約1時間、雨が降り始めてピットが慌ただしくなるレース前半
ポールポジションから最初に1コーナーに飛び込んだのは93番の松島璃空選手。その後20番の中島元気選手(ホンダ鈴鹿レーシング)、28番の佐野優人選手(ライラク企画ウィズRGニワ)、さらに64番の楠留維(モトバムホンダ)、3番のターナー健人(SDGタケイシテクニカルレーシングホンダ)らがトップグループを形成。
5位まではすべてホンダCBR600RRで、ヤマハYZF-R6勢トップは6位の74番の上江洲葵要選手(アケノスピード)。スタート後1時間経過したあたりから弱い雨が降り始め、路面がしっかり濡れて来た1時間30分経過のルーティンピットに合わせて、各車タイヤをレーシングレインに交換。


どの車種もフロントブレーキキャリパーはホイール交換に時間のかかるラジアルマウントで、そこは改造不可、しかも電動工具の使用は規制されています。「大きなタイムロスとなるホイール交換は1回だけにしたい」と、どのチームも思っています。
結局全車がレインタイヤに交換された後、トップを快走したのは20番の中島/日浦大治郎選手組で、2位の93番松島/松本選手組を40秒以上離してレースをリードしていきました。
レース後半、さらに雨足が強まり、各所で転倒トラブル・タイムロスが発生
レースが終盤に入り、すでに2時間近く走行して消耗していた各車のレインタイヤでしたが、雨足が強まり後輪からの飛沫が目立つようになりました。
ここでトップを走行していた20番の中島選手がコースを横切る水の流れで後輪を滑らし、まさかのハイサイド。これを奇跡的にリカバーしたものの、その影響でコースアウトしタイムロスしてしまいます。

同じ頃にコース各所では転倒者が続出し、追い越し禁止区間を示す黄旗が提示されていました。その混乱の中で、20番の中島選手が黄旗区間での追い越しによりペナルティを受け、トップは93番の松島選手に変わります。
そして残り25分でセーフティーカーが導入され、そのままセーフティカーランが解除されることはありませんでした。残り7分でオフィシャルからレース終了を告げる赤旗が提示されて、決勝レースは終了。そのままの順位が、決勝の結果となりました。

優勝した93番の松島/松本選手組は「鈴鹿8耐チャレンジ」クラスでも優勝。総合2位の中島/日浦選手組は国際クラス優勝、国内クラス優勝はスズキGSX-R600で総合8位に入賞した川口玲/中楯黎選手(浜松チームタイタン)という結果となりました。

7月開催の鈴鹿8耐に続き、4耐もレース展開が雨に泣かされたのは残念ですが、8耐チャレンジクラスの優勝チームが次回の鈴鹿8耐の出場権が与えられるとのこと。まさに「8耐の登竜門」として、次回こそ熱いレースが展開されることを期待したい新生4耐でした。







【2026 ブリヂストン鈴鹿4時間耐久ロードレース決勝結果】
1位:93番 松島璃空/松本康雅 ホンダCBR600RR 90周
2位:20番 中島元気/日浦大治郎 ホンダCBR600RR 90周
3位:8番 片山剛士/墨拓斗 ホンダCBR600RR 87周
4位:1番 中村豊/松川泰宏 ホンダCBR600RR 87周
5位:17番 羽野慎一/大西陸 ホンダCBR600RR 86周
6位:59番 榊原健二/藤井勇一 ホンダCBR600RR 85周
7位:55番 大中真次/井上正光 ヤマハYZF-R6 85周
8位:23番 川口玲/中楯黎 スズキGSX-R600 84周
9位:45番 末川扉/大金智重 ヤマハYZF-R6 83周
10位:5番 河端清次/宮崎隼 ホンダCBR600RR 82周

フォト&レポート●柴田直行
鈴鹿4時間耐久ロードレース公式リザルト
https://www.suzukacircuit.jp/result_s/2026/8tai/0906_st600_f.pdf

































