目次
ランドクルーザーをベース車両とする「黄パト」の正式名称は「首都高パトロールカー」
東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県の1都3県にまたがる首都高速道路(通称:首都高)全域での1日あたりの平均通行台数は88万7363台(2021年5月実測、首都高速道路株式会社調べ)にも上ります。
この首都高の安全な運営を守っているのが黄色い「首都高パトロールカー」です。「黄パト」と呼ばれることもある「首都高パトロールカー」ですが、警視庁や警察庁が管轄する車両ではなく、首都高速道路全線の交通管理業務を行う民間会社である「首都高パトロール株式会社」が運営管理をしています。
「首都高パトロールカー」は、事故現場などで車線規制を行うための標識装置や様々な資機材を搭載しています。ベース車両にはトヨタの大型SUV車で四輪駆動車でもある「ランドクルーザー」を採用しており、最大積載量4トン程度の貨物車であれば楽々とけん引することが可能なパワーに加え、積雪時や路面が凍結した場合でも業務ができるように高い走破性を備えています。
「首都高パトロールカー」は1回約100kmを1日5回、合計約500kmもパトロールする
首都高を運営する首都高速道路株式会社によると、「首都高パトロールカー」は1回のパトロールにつき1台約100kmを巡回するそうです。また、24時間の中で合計5回パトロールを行うということなので、1日あたりの総走行距離は約500kmに上ります。
これは、地球から国際宇宙ステーションまでの距離約400km(出典:JAXA公式ウェブサイト)を上回る長さになります。
CB400スーパーボルドールをベース車両とする「黄バイ」も活躍中!!
ちなみに「首都高パトロールカー」のバイク版として「黄バイ」も運用されており、こちらはいち早く事故現場に到着できるよう性能と機動性のバランスを考え400ccの中型車が採用されています。
「黄バイ」の主なベース車両はホンダCB400スーパーボルドールで、正式名称は「首都高パトロールバイク」といます。「黄バイ」は、民間企業として日本で初めて緊急車両指定を受けたバイクとしても有名です。
レポート●モーサイ編集部・中牟田歩実 写真●モーサイ編集部/首都高速道路株式会社