クルマの世界では、日産S30フェアレディZやハコスカ・ケンメリのスカイラインといった貴重な旧車、日産R34スカイラインGT-RやマツダRX-7(FD3S)、トヨタの「ハチロク」など高い人気を誇る絶版車などをレンタルできるショップが近年登場しています。
ただ移動手段としてではなく、そうしたレンタカー乗ること自体が「エンターテイメント」になっているんです。
バイクでも同じように旧車・絶版車をレンタルで体験したいという人もいるのではないでしょうか?
じつは、バイクの世界でも絶版車をレンタルできるショップがあるんです!
ゼファーやインパルスなど絶版400ccが人気
愛知県の「ルート419」
自動車整備会社やガソリンスタンドなどをメインにしつつ、愛知県豊田市で絶版車のレンタルをしているショップが「ルート419」。
というかそもそもレンタル車は全て絶版車で、オーナーの方が「昔のおもしろかったバイクに乗ってほしい」と集めた個性的なラインアップが特徴なのだ。
一番古いモデルではV4エンジン+シャフトドライブのホンダVF750セイバー(1983年式)、人気所ではカワサキ・ゼファーχ(1996年式)やスズキ・GSX400インパルス(1998年式)、ヤマハVMAX(1992年式。Vブースト搭載のフルパワーのアメリカ仕様!)などをレンタル車に用意。
4バルブエンジンとなって1996年に登場したカワサキ・ゼファーχ。今も中古車試乗で非常に人気が高いモデルだ。レンタル車はWR-S製のマフラーが装着されており、官能的なサウンドも味わえる。
世界初の水冷V4エンジンを搭載した量産車として1982年に登場したホンダVF750セイバー。駆動はシャフトドライブで、ミッションは5速+オーバードライブ。現在も販売されるVFR800のご先祖様的存在。
ほかにもホンダCBR400RR(1992年式)、ホンダCB400SF(2001年式)、ホンダX4(1998年式)、スズキ スカイウェイブ250SS(2003年式)がレンタル車として用意されている。
■レンタル料金
250cc例:4800円(6時間)/6800円(日帰りプラン)
400cc例:7800円(6時間)/1万1800円(日帰りプラン)
750cc以上例:9400円(6時間)/1万3800円(日帰りプラン)
予約はwebサイトから。各種割引もあり。ヘルメット、グローブの有料貸し出しサービスも行っている。
*なお、400cc~650ccクラスをレンタルする場合はバイク実走経験1年以上&年齢が21歳以上、750cc以上のクラスをレンタルする場合はバイク実走経験2年以上&年齢が26歳以上が条件となります。
■ルート419
愛知県豊田市下仁木街諸屋367-1
https://www.route419.com/
急ぎの際は0565-65-3137(営業時間7:30~19:00)
80年代レーサーレプリカの代名詞、NSR250Rに乗れる!
「旧車レンタルバイク横浜」
NSRに若いころ憧れていた、欲しかったけど買えなかったという人、今改めて乗ってみたい、NSRの購入を考えているので試しに乗って見たいという人──理由は色々あれど、来店するお客さんは「NSRに乗りたい!!」という人ばかりというコアなレンタルバイクショップが関東に存在する。
80年代のバイク(特に2スト)が大好きなご主人の「趣味」で週末のみ営業している「旧車レンタルバイク横浜」では(レンタルの営業は本業ではない)、なんとバリバリに走れるNSR250Rをレンタルしているのである。
お客さんは世代的には80年代バイクバームを若いころ経験した人が多いものの、近年の2ストブームの影響か20代~30代の若いライダーも少なくないとか。
今や伝説的存在にもなっている80年代レーサーレプリカの代表各、ホンダNSR250R。右がレンタル車で、ガルアームを採用したMC21型(1990年式)。ドッグファイトのチャンバーが装着されているほか、ETCも付いている。
左は最も過激なNSRという呼び声の高い「ハチハチ」ことMC18型(1988年式、ノーマル)。こちらは雑誌撮影用・イベント展示用でレンタルバイクではないが、レンタル車を利用した人は希望があればチョイ乗り可能とのこと(要相談)。
申し込み方法はメールのみとなるものの、いわゆる申し込みフォームのようなものは無く「自分のバイク歴、なんで乗りたいのかを伝えてほしい」とのこと。
レンタルの条件としては、初心者の方は基本的にお断りとなるものの、普段バイクに乗っている方であればOK。
かつてNSRを所有していたものの手放してしまい、どうしても乗り味が忘れられなくて何度かレンタル→最終的に再びNSRを購入してしまった、というお客さんもいるとのことで、むしろ「NSR欲しくなっちゃう病」に要注意!?
NSR以外にスズキGSX400SカタナとホンダPCX150(タイ仕様)をレンタル車として用意。「カタナは昔乗っていた方の利用が圧倒的に多く、皆さん青春を取り戻しにきます」とのこと。
■レンタル料金
NSR250R(MC21):7000円(3時間)
GSX400Sカタナ:1万円(1日 朝~夜まで)、延長1日毎5000円
PCX150:3500円(1日 朝~夜まで)、延長1日毎1000円、1万5000円(1週間)
予約はwebサイト/メールから。ヘルメットやジャケット、グローブなどの無料貸し出しも行っている。
■旧車レンタルバイク横浜
http://bikerentalogura.web.fc2.com/index.html
いかがだったでしょうか? 思い出にひたるものアリ、購入を考えている場合の予習にもアリな「絶版車レンタル」。
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(まとめ●モーサイ編集部・上野/高垣)