■タイトル写真:公道仕様の市販車が走れるパレードランのスタート。カブ系のご先祖が大挙して走り出します。
旧車の同窓会だけでなく、一般ライダーがサーキットを味わえるイベント
去る4月29日に栃木県のモビリティリゾートもてぎにて開催された、「グッドオールデイズ」。クラシックバイクに親しんで来た面々には、既に動態確認走行会として馴染み深いイベントです。昭和を駆け抜けた国内外の生粋のレーシングマシンをはじめ、自家製な雰囲気を漂わせる旧車レーサーもが、もてぎのレーシングコースで快音を轟かせ、本来走るべき場で愛好家達の楽しむ姿や音、当時同様の白煙(2ストロークならではの香り?)も味わえる一日です。



ただし、それだけなら高齢なベテラン勢だけの寄り合いになってしまいがちで、現代のバイク好き諸氏にはあまり縁がなさそうに思われそうですが、さにあらず。グッドオールデイズのコンテンツには、前述の旧車走行以外にも、さまざまな内容が用意されていました。今回はその辺りと中心に紹介します。
パドックのコントロールタワー近くを陣取っている、主催サイドに近いグループには、旧車のレストア界ではよく知られた面々が毎年そろい、さながら昔の同窓会っぽい一面もあります。かくいう私(小見)も知った方々がおられ、ホンダのクラシックレーサーの再生名人で無い部品は砂型でも作ってしまう田辺潤一氏や、長年撮影仕事で関係の深かった盟友編集者の田口勝巳、栗田晃両氏の顔も見られました。
ツクバでのサンデーレース(今だとテイストオブ筑波)などで、昔は同じクラスで走っていた友人と久しぶりに再会するような感覚です。そして、このもてぎのレーシングコース。ミニの耐久(DE耐)では上記の面々と共に参戦し、好燃費のおかげで2位に入賞した事もありました。写真を撮りながら、どこがどんな感じ(曲率やカントの具合)なのかも、自分でもある程度分かっているせいか、ライダーに感情移入してしまいます。
一方、客観的にイベント全体を見ると、パドックではフリーマーケットがあちこちで展開されたり、歴代の名車(市販車)等のオーナーズクラブが集まってワイワイと楽しんでいる姿も随所で見受けられます。拝見するに、どうも還暦越えの私と世代の近い年齢層がやや多めな傾向ですが、意外な事にメグロや近代SSでパレードランに参加したライダーには30~40代の方も見受けられます。若い世代にも、こんな広くて安全な場所で走れる機会はぜひ楽しんでほしいと感じました。




ヨシムラの吉村不二雄さん、オーヴァーレーシングの佐藤健正さんも走る!
動態確認の走行時間帯の合間の特別企画では、今年はヨシムラを率いる吉村不二雄さんが往年の名ライダーであった宇野順一郎さんの走りに感銘を受けた逸話も交え、ヨシムラ創成期の思い出も展開。また、不二雄氏は後半のデモランでは、ヨシムラチューンのCB72に颯爽と跨りコースを走行。これまで同社や鈴鹿その他でインタビューをした事はあったものの、不二雄氏が走る姿を実地で見たのは実は今回が初めてのレアケース。なかなかに感慨深い機会でした。






また、モリワキ出身の名コンストラクターでオーヴァーレーシングプロジェクツの顔でもあった佐藤健正氏も、同日のもてぎでジレラで快走を楽しまれていました。そうした歴史的な人達がパドックに集まり、お話を聞ける機会は、ガチな選手権や耐久レースの場では取材するにせよあまり時間に余裕は無いもの。グッドオールデイズは、カリカリの現場とは違い、緩やかな時間の中でじっくりとお話が聞ける貴重なイベントとも言えるでしょう。

サーキットをより近しく感じてもらえる、数々のコンテンツも用意
グッドオールデイズのコンテンツには、前述したように、子供さん達にサーキットを支えるコースマーシャルの役割を知ってもらおうと企画した、マーシャル体験もありました。もてぎのモータースポーツ課が企画したもので、見てみると、大人にもやってもらいたい? くらい特別な体験でした。こちらも写真に説明のキャプションを入れているので、ぜひご覧ください。
参加した姉妹のお姉ちゃんの方が、ご両親を前に「マーシャルカーだよ!マーシャルカー♫」と大喜びして写真を撮ってもらっている微笑ましい光景もありました。彼女にとっては世に言うスーパーカーよりもマーシャルカーの方が貴重で輝いた存在なのでしょう。いつか、そんな彼女が女性マーシャルの一員になってくれたら嬉しいものだなとカメラを構えながら、ふと思いました。





このように、一般の方にはハードルが高いと思われがちなクラシックバイク系イベントですが、グッドオールデイズは実は近代バイクにもフレンドリーなイベントなのです。クルーザーもスーパースポーツも旧車のメグロも、のびのびとパレードランが楽しめるこうした催しは、もっと多くの方々に体験してほしい機会ですし、またパドックでかつての名車達に興味を持ち、多くのライダーがモータースポーツを始めるきっかけになってくれたならいいなぁと、改めて感じました。
今回はこの辺りにしますが、グッドオールデイズの後編では、当イベントのコアな部分として、一世を風靡したクラシックレーサーたちを紹介してみたいと思います。












レポート&フォト●小見哲彦
モビリティリゾートもてぎ「グッドオールデイズ」公式HP
https://www.mr-motegi.jp/goodoldays_m/





































