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排気量アップでよりツアラー的性格を磨き上げた4気筒エンジン
カワサキ製スポーツツアラーの代表的モデル、ニンジャ1000SXも新型にブラッシュアップ。車名が新たにニンジャ1100SXとなって2025年モデルでの投入が発表された。ヴェルシスと同系の水冷4スト並列4気筒を搭載のエンジンは、車名のとおり排気量アップで従来の1043ccから1099ccへ。ストロークの3mmアップでボア・ストローク77・59mmとなった。
排気量増によりトルクが引き出しやすくなった分、5、6速のギヤ比をやや高速寄りの設定に変更。高速域までワイドレンジに対応する設定にでき、ツアラー的な走りに適正化したほか、燃焼効率の向上も実現しているという。また標準装着のクイックシフターも見直され、1500rpmという低い回転域からでも滑らかに動作可能な設定に変更。こちらも広い回転域で扱いやすさを増したようだ。
従来どおりにライダーサポートの電子制御技術も盛り込まれ、コーナリングマネージメント機構のKCMF、IMU、3モードのトラクションコントロールのKTRCとパワーモード、クルーズコントロール、インテリジェントABSなどが搭載される。また細部では、リヤディスク径拡大で、制動力とコントロール性の向上も果たしている。
新たに追加された「SE」は、ブレーキとサスペンションをグレードアップした仕様
そして、ニンジャ1100SXの新たな特長が、SE仕様の追加。従来SXにはなかったSEバージョンの内容のひとつが、ブレーキにブレンボ製M4.32キャリパー、マスターシリンダー、ディスクローターに加えてスチールメッシュブレーキホースを標準装着したこと。そして2点目がリヤショックにプリロードのリモート調整が可能なオーリンズ製S46を採用したこと。さらには、グリップヒーターもSEでは標準設定される。
新たにバージョンアップしたニンジャ1100SX/同SEの日本への導入時期は未定だが、快速の長距離スプリンターを期待するライダーには魅力的で登場が待ち遠しい1台となりそうだ。
ニンジャ1100SX/SE主要諸元(欧州仕様)
※< >内はSE
■エンジン 水冷4ストローク並列4気筒DOHC4バルブ ボア・ストローク77.0×59.0mm 総排気量1099cc 圧縮比11.8 燃料供給装置:フューエルインジェクション 点火方式フルトランジスタ 始動方式セル
■性能 最高出力100.0kW(136ps)/9000rpm 最大トルク113Nm(11.5kgm)/7600rpm
■変速機 6段リターン 変速比1速2.600 2速1.950 3速1.600 4速1.389 5速1.217 6速1.069 一次減速比1.528 二次減速比2.800
■寸法・重量 全長2100 全幅805 全高1190 軸距1440 シート高835(各mm) キャスター─ トレール98mm タイヤF120/70ZR17 M/C 58W R190/50ZR17 M/C 73W 車両重量235kg
■容量 燃料タンク19L エンジンオイル─
■車体色
メタリックカーボングレー×メタリックディアブロブラック<エメラルドブレイズドグリーン×メタリックディアブロブラック、メタリックマットグラフェンスチールグレー×メタリックディアブロブラック>
まとめ●モーサイ編集部 写真●カワサキ