斬新かつ凶暴なキャラクター設定が予想外の人気を呼ぶことになったのか、次々と続編が作られた映画『プレデター』(1987年上映)。
そんな映画『プレデター』をこよなく愛するバイク乗りたちが、ある日茨城県小美玉市与沢にある茨城空港に集まってくるという不思議な出来事がありました。
彼らは一体何者なのか……と思っていたら、映画『プレデター』が好き過ぎて、ヘルメットやグローブ、プロテクターなどバイク用品を使ってプレデターのコスプレをしている人たちだというではありませんか。
そこで当記事では、茨城空港に集まったプレデター2名……黒いVMAXのオーナーの笑顔の捕食者@茨デターさん、もうひとりは赤いVMAXのオーナーのCさんに、なぜ茨城空港にやってきたのか、さまざまな話を聞いてみました。
茨城空港に集まったヤマハVMAX大好きな「プレデター」たち
──さっそくですが、地方の小さな空港で、正直そんなに有名というわけでもない茨城空港になぜやって来たのですか?
Cさん「VMAXのデザインのモチーフが戦闘機だということを聞いたことがあったので前々から戦闘機が間近で見られる茨城空港に行ってみたかったのですが、中々行く機会がなくて……。そんなとき、茨城県に住んでいるプレデター好きライダーの茨デターさんが色々と案内をしてくれるという話があって、一緒に茨城空港で集合しようよ!ということになったんです」
──ちなみに、二人ともヤマハのVMAXを所有していますが、VMAXのパーツで戦闘機と似ている部分とはどのあたりのことなんでしょうか?
茨デターさん・Cさん「戦闘機のエアインテーク部分と、VMAXの『クロームエアインテーク』の形状が似ていますね」
──おそろいの「プレデターヘルメット」はいつごろから被り始めたのですか?
Cさん「数年前に実物を見たとき再現度が高くて、カッコいいなぁと興味を持ち始め、一昨年の冬ごろに購入しました」
茨デターさん「私も数年前に一目惚れして買いました。それが引き金になって、ヘルメットだけでなく、プレデターを再現するアイテムを買い漁っていますね(笑)」
──「プレデターヘルメット」は普通に購入可能ということは、茨デターさんやCさんのようにプレデターのコスプレをしている人は少なからずいるのでしょうか?
茨デターさん「全国に結構いますよ(笑)」
Cさん「僕が知っている限り、その中でも一番遠方にいるのは沖縄県の人だと思います。ただ、あまりにも場所が遠すぎて、ほかのプレデター仲間と会うことが難しいみたいですね。あと、兵庫県の淡路島にもいるのですが、その人は『JAPAN PREDATOR CLUB』(*)というクラブの創設者でもありますね」
茨デターさん「しかも、淡路島に住んでいる人はプレデターヘルメットを3個も所有しているらしいです」
*「プレデターヘルメット」を被っている人、もしくは所有している人のみが入会できるフェイスブックを中心に活動しているコミュニティ。バイクが好きな人が多いそうだが、バイクに乗らない人でも参加は可能だという。
──これまでプレデターのコスプレをしてきたなかで、思い出に残っている出来事などありますか?
茨デターさん「ヘルメットを被ったまま歩いていると『写真撮ってもいいですか?』と声を掛けてくれる人や手を振ってくれる人などがいるので、こういった反応をいただける嬉しいですね」
Cさん「ご年配の方が驚いた様子で自分を見ていたことなどもありましたが、僕も茨デターさんと同じで、最終的には見て笑ってくれる人がいると嬉しいです」
なお余談になりますが、取材中に通りかかったお子さんが茨デターさんやCさんを見ていたのですが、最後はビックリした様子で逃げていってしまいました。
最初に目の前にしたとき筆者自身も怖気づいたので、気持ちも分からなくはないのですが……お子さんにはちょっと刺激が強すぎるかもしれませんね。
レポート●モーサイ編集部・小泉 写真●笑顔の捕食者@茨デターさん(@ibadator)/モーサイ編集部・小泉