日本では充実したスクーターのラインアップでおなじみのキムコ。同社は台湾のメーカーで、バイクだけでなく、ATV(オール・テレイン・ビークル)やUTV(ユーティリティ・タスク・ビークル)など、いわゆる「四輪バギー」の製造も行っています。
ATVやUTVは主に北米や欧州で需要のある乗り物ですが、日本でもキムコジャパンにより2017年から販売が行われており、酪農や農業などでの運搬や移動、レジャー用途などに活用されています。そのATV、UTVそれぞれに、新たなモデルが追加されました。
新型ATV「MXU700EXi EPS」
アメリカではATVのレースが盛んに行われており、その伝統的オフロードレースGNCC(グランド・ナショナル・クロスカントリー)で活躍する「MXU700」シリーズがフルモデルチェンジ。
デザイン面では、フロントまわりを「トランスフォーマー」のロボットのようにも見えるアグレッシブな姿へ一新。ラジエターグリル開口面積の拡大もなされており、ラジエターへの導風量が向上しています。また、従来型ではラジエター後方にあった燃料タンクをリヤシート下へと移設し、新型では車体の低重心化が追求されています。
価格は129万6000円です(公道走行不可)。
そもそも「MXU700」シリーズってどんな乗り物?
エンジンは38.6馬力を発揮する695ccのOHC4バルブ水冷単気筒を搭載。トランスミッションはCVTによる無段変速でハイ/ローの副変速機機構を備えています。また、手元のスイッチで2WD/4WD/デフロック4WDに駆動方法を変更可能です。
ボディサイズは全⻑2210mm、全幅1220mmと軽自動車より一回り以上コンパクトなサイズ。
サスペンションは前後とも路面追従性に優れる「ダブルAアーム方式」で、リヤサスペンションにはスタビライザーを標準装備し、アプローチアングル63度、ランブレークアングル52度、ディパーチャーアングル66度という不整地&悪路走破性能を有しています。
実用装備も十分で、電動パワーステアリング、USB充電ソケット付きグローブボックス、タンデムシート&グラブバー、パーキングブレーキなどを標準で備えています。
新たに発売となったUTV「UXV450i」
酪農や農場、キャンプ場やスキー場など、不整地を含んだ地形での移動や運搬にうってつけなのがUTV。レジャーやスポーツ的要素が強いATVに対し、UTVは実用性を重視したオフロード性能の高い乗り物です。
全長2700mm、全幅1440mm、乾燥重量490kgという軽量コンパクトなボディで、1トントラックへの積載も可能。アイディア次第でさまざまな用途が見込めます。価格は135万円です(公道走行不可)。
そもそも「UXV450i」ってどんな乗り物?
エンジンは33馬力を発揮する443ccのOHC4バルブ水冷単気筒を搭載。トランスミッションはCVTによる無段変速でハイ/ローの副変速機機構を備えています。また、手元のスイッチで2WD/4WD/デフロック4WDに駆動方法を変更可能です。
車体はラダーフレーム構造で、4WDによるハードなオフロード走行にも対応。乗員を保護するロールケージとも締結されており、高い剛性が確保されています。
MX700シリーズ同様、サスペンションは前後とも路面追従性に優れる「ダブルAアーム方式」。リヤサスペンションにはスタビライザーを標準装備し、アプローチアングル75度、ランブレークアングル30度、ディパーチャーアングル80度という不整地&悪路走破性能を有しています。
運搬用途が想定されているUTVだけあって、ガスタンパーによるダンプ機能を備えた荷台は最大200kgの積載量を確保。また、500kgまでを牽引できるヒッチレバー、シート下トランク、グローブボックス、リヤゲート小物入れを設けるなど、実用性の高さが特徴です。
問い合わせ先●キムコジャパン
TEL 03-6404-6102
http://www.kymcojp.com/
まとめ●モーサイ編集部・上野 写真●キムコジャパン