218馬力を叩き出す新設計エンジン、ウイングを装備したカウリング、サスペンション形式とディメンションを一新した車体など、非常にレーシーなマシンへとフルモデルチェンジしたCBR1000RR-Rファイアブレード。その日本仕様の詳細が明かされた。
スペックは欧州仕様と同値のままで、発売日は3月20日。CBR1000RR-Rファイアブレードが242万円、上級グレードのCBR1000RR-RファイアブレードSPが278万3000円となる。
エンジン:完全新設計で超ショートストローク型に
従来型CBR1000RR(日本仕様)比で26馬力アップとなったエンジンは完全新設計。ボア×ストロークは81.0mm×48.5mmで、超ショートストローク型に。
チタンコンロッド、高強度アルミ鍛造ピストンの採用で軽量化も徹底。加えてセミカムギアトレインを用いることで軽量化と同時に高回転化を実現し、最高出力218馬力/1万4500回転のスペックへと到達した。
車体:フレームも新設計、カウルにはウイングレットを装備
メインフレームは新設計で、軽量化を追求したうえで剛性バランスを見直したアルミ製ダイヤモンドフレーム。
アルミプレス製のスイングアームも新設計で、従来型から30.5mm長くなっており、ホイールベースでは50mmの拡大が行われた。
リヤサスペンションの構造も一新され、従来型はショックユニットが車体から独立した「ユニットプロリンク」だったのに対し、上端部をエンジンブロック後部と締結した構造の「プロリンク」となっている。
外観上で一番目立つのは、高速域でダウンフォースを発生させウイリー抑止とブレーキング時の安定性向上のため装備されたウイングレットだろう。フロントカウルのヘッドライトの間にはラムエアダクトが設けられ、エンジンの吸排気効率向上に貢献。より攻撃的なルックスとなっている。
また、細かな点としてはリヤタイヤのサイズは従来型が190/50ZR17だったのに対し、200/55ZR17へと変更されている。
電子制御:6軸となったIMUが高度なスポーツライディングと安全性を両立
車体姿勢制御システムにはボッシュ製6軸IMU(慣性計測装置)を採用。従来までの5軸式から6軸式となったことで、より高精度な情報をウイリーコントロール、トルクコントロール、ABS制御に活用、上級グレードの「SP」では電子制御サスペンションの制御にも生かされる。
モデルバリエーション:カラーリングはレッドとブラック
モデルバリエーションはスタンダードのCBR1000RR-Rファイアブレードと、オーリンズ製電子制御サスペンションやブレンボ製フロントブレーキキャリパーなどを装備するCBR1000RR-RファイアブレードSPの2グレード。
CBR1000RR-Rファイアブレードは「グランプリレッド」と「マットパールモリオンブラック」の2カラーを設定、CBR1000RR-RファイアブレードSPは「グランプリレッド」の1カラーとなる。
CBR1000RR-Rファイアブレード/CBR1000RR-RファイアブレードSP諸元
【エンジン・性能】種類:水冷4ストローク直列4気筒DOHC4バルブ ボア・ストローク81.0mm×48.5mm 圧縮比:13.2 総排気量999cc 最高出力160kW<218ps>/1万4500rpm 最大トルク113Nm<11.5kgm>/1万2500rpm 変速機:6段リターン
【寸法・重量】全長:2100 全幅:745 全高:1140 ホイールベース:1455 シート高830(各mm) 車両重量:201kg タイヤサイズ:F120/70ZR17 R200/55ZR17 燃料タンク容量:16L
まとめ●モーサイ編集部 写真●ホンダ