バイクライフ

モトクロス界のニューヒーロー「ジョー・シモダ」が全日本選手権で超絶走行を披露

下田丈 joshimoda カワサキ 全日本 モトクロス AMA

モトクロスの本場、アメリカで戦う20歳のライダー下田 丈選手とは

近年、日本のモトクロスファンの間で話題沸騰の下田 丈選手(20歳)をご存知だろうか?
むしろJo Shimodaと書く方がしっくりしているかも知れない。彼が活躍しているのはアメリカ国内のAMAモトクロスシリーズなのでご存知無い方が多いかも知れないが、この機会にぜひその名を覚えてほしい。

本来アウトドアで行われるモトクロスのコースを都会の大型スタジアムに造設して行うスーパークロス。メジャーリーグの大谷翔平選手でお馴染みのエンゼルスタジアムでも開催される。最もアグレッシブなオフロードバイクレースの頂点と言ってもいいだろう。

そのスーパークロスがアメリカで誕生したのが1975年。以来幾多の日本人ライダーが渡米し挑戦するも決勝に進出するのがやっと。下田選手以前で表彰台に登ったライダーは1人(2005年3位・成田 亮選手)しかいなかった。

下田選手は少年時代から日本国内にライバルがいなくなるほどずば抜けた速さを持っており、彼と下田ファミリーは「将来はアメリカのトップチームと契約し活躍したい」と強く具体的な目標を持っていた。そこで家族でアメリカに移住し、現地アメリカの少年達と同じ様にモトクロスに集中できる環境の中で成長していった。

アメリカのモトクロスシーンではアマチュアの少年ライダー時代から、将来スーパークロスで活躍できそうな子達のレースサポートが充実している。野球やサッカーなどのメジャースポーツと同じ様なイメージだが、それだけに「モトクロスが好き」だけではその中から勝ち抜くことはできない。

2021年AMAスーパークロスで日本人初の優勝

下田選手はアメリカ国内のアマチュアレースでも好成績を収めエリートライダーとなり、メジャーなチームのガイコホンダと契約して16歳でプロデビューを果たした。これだけでも日本人ライダーとして快挙であるが、高い目標を持った下田選手の快進撃は止まらない。

さらに、昨年(2021年)からはAMAの名門チームであるモンスターエナジー・プロサーキット・カワサキチームに移籍し、スーパークロスで日本人初の優勝。今年(2022年)は250クラスのアウトドアモトクロスで5勝して年間ランキング2位となった。
本当に世界の頂点に手が届くところまで来ている。そんな下田選手が「日本のファンの前で走りたい」とアメリカのシーズン終了直後に来日したのだ。

全日本モトクロス選手権第4戦・近畿大会で見せた凄まじい走り

日本人最速というレベルではなく、世界の頂点を争うAMAのトップライダーのひとりとなった下田 丈選手。AMAではモンスターエナジー・プロサーキット・カワサキチームに所属。
AMAではモトクロス・スーパークロスの両方で250クラスを走っている下田選手だが、今回の全日本選手権ではチームカワサキR&DからKX450SRで参戦。

そして、2022年9月11日に奈良県名阪スポーツランドで行われた全日本モトクロス選手権IA1クラスに参戦。走っていない時のほとんどはピットに訪れるファンに対応。サインをしてイケメンな笑顔で写真に収まる姿は、むしろ大人しそうなイマドキ青年に見えた。

一方、走りのほうは決勝ヒート1では転倒しながらも優勝。ヒート2はコースアウトして最後尾まで落ちて、そこから全員を抜き、さらに2位の富田選手を47秒引き離して優勝。図らずも下田選手の速さを十分に発揮する展開となり、訪れた多くの観客はその世界トップレベルの走りを堪能した。

下田選手が活躍するAMAのシリーズ戦は今年はすでに終了しており、来年1月からスーパークロスが、5月からはアウトドアのモトクロスシリーズが開幕予定。来年も所属するモンスターエナジー・プロサーキット・カワサキチームから250クラスに参戦予定だ。

「国別対抗戦」モトクロス・オブ・ネーションズの日本代表選手に

あの笑顔と走りに魅了され、1月が待ち切れないファンに朗報。9月24日、25日にFIMモトクロス・オブ・ネーションズ(MXON)が開催される。
レースはどんなカテゴリーも個人競技だが、MXONは各国3名の代表選手で争われる「国別対抗戦」。モトクロスのワールドカップとも呼ばれ、普段所属しているメーカーやチームではなく、国ごとに争う団体戦。

今年も世界中の34の国と地域がエントリー。下田選手は日本代表として参加。鳥谷部 晃太選手、大倉由揮選手と3人で世界を相手に走る。
会場は今年、下田選手が優勝したアメリカのレッドバッドというコース。「いよいよ下田選手が世界のトップを走る」と期待するあなたはMXONのライブ中継で応援だ。

https://www.mxgp-tv.com/subscribe

取材者の目「下田選手に聞いた、本場アメリカで勝つために必要なこと」

「なんでもポジティブに。それが自分の良さです。雨の日も路面が硬い日も楽しく練習」と控えめに笑う下田選手。
下田選手を見る時、その活躍がより強くなれば、その陰にさらに大きく積み重ねて来た覚悟や努力があると思う。一番努力している奴が一番速いはず。ポジティブだけではAMAで勝てないと思う自分に、下田選手のお父さんが教えてくれました。
「アメリカでアメリカ人に勝つにはアメリカ人以上の努力が必要。プロクラスのトップライダーならなおさらです。それを彼はポジティブにできるんです」
やっぱりレースは面白い。MXON、そして来年1月が楽しみです。

両ヒートを制してスパークリングワインを振りまく下田選手。現在20歳で世界の頂点が狙える若さと速さ。その日が来るのを一緒に応援しよう。

レポート&写真●柴田直行 編集●上野茂岐

全日本モトクロス選手権2022第4戦 近畿大会 IA1総合結果

総合順位/ゼッケン/名前/マシン/ヒート1/ヒート2

1位/030/下田 丈/KX450SR/1位/1位
2位/2/富田俊樹/YZ450FM/2位/2位
3位/25/内田篤基/KX450/3位/6位
4位/3/能塚智寛/KX450-SR/8位/3位
5位/5/小方 誠/CRF450R/6位/4位
6位/23/大倉由揮/CRF450R/5位/5位
7位/10/安原 志/KX450/7位/9位
8位/7/大塚豪太/CRF450R/9位/8位
9位/4/渡辺祐介/YZ450FM/4位/DNF
10位/13/星野 裕/RMZ450/12位/7位
11位/12/池本凌汰/450SX-F/11位/10位
12位/6/小島庸平/CRF450R/6位/11位
13位/14/道脇右京/CRF450R/14位/12位
14位/19/小野千成/CRF450R/13位/13位
15位/30/宗本駿真/YZ-450F/DNF/14位
16位/20/道脇白龍/CRF450R/DNF/15位
17位/31/小林康志郎/450SX-F/17位/DNF

追記2022年9月19日:レースリザルトを補足しました。

CONTACT

下田 丈選手のSNS

 

Twitter @joshimoda

Facebook Jo Shimoda

Instagram @joshimoda

YouTube Jo Shimoda

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