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バイク+グランピングで「ひとりだけの贅沢時間」を
バイクと旅は切っても切れないものですが、旅支度ってなにげに面倒くさいものです。いざという時のために〇〇〇を、旅先で△△△したくなったら◇◇◇が必要かも!などと、思いを巡らせるのも旅のだいご味かもしれませんが、思い立ったら吉日とやらで、パッと出かけられるのもバイクらしいメリット。
最低限の荷物、ポケットに入れられる持ち物だけで走り出すという「気まぐれ旅」もまた楽しからずや。用意周到って言葉が苦手な方や、荷物を満載して慣れない道を走るのは不安というバイカーだっていることでしょう。
そこで、おすすめしたいのが「おひとり様グランピング」。ここ数年、全国各地で増え続けているグランピング施設ですが、キャンプ場やバンガローとの違いはなんといっても施設ごとに趣向を凝らした「おもてなし」に尽きるでしょう。たとえば、旅先で地元名産品のバーベキューや調理をしたいとなると、器具の準備や材料の入手など、わりと手間がかかるものですが、グランピングなら基本お任せ。面倒な後片づけや、ゴミの処理だって施設が担ってくれるのです。
また、グランピングを標榜する施設のほとんどがキレイで居心地のいいコテージやキャビンが用意されていることも見逃せません。テントやタープの設営もまたキャンプの楽しみですが、時間や手間がかからないというのは大きなメリット(初心者には結構やっかいな作業ですし)。
それでいて、豊かな自然環境を堪能できるのはキャンプと同等。同じ宿泊施設でも、ホテルとは一味違った気分になれること請け合いです。
さらに、リッチ&ゴージャスなグランピングならば、トレッキングやウォータースポーツなどさまざまなアクティビティを追加することも可能。キャンプ道具を満載して、積んだり下ろしたり、片づけたりしている時間とトレードすれば、旅を満喫する時間もより充実することでしょう。
そして「おひとり様」をオススメする理由は、あらゆる世事からの隔絶にあります。仲間とのツーリングやキャンプも楽しいものですが、やはりひとりで過ごす夜というのも違ったベクトルの充足感があるもの。
え?他のお客さんや施設のスタッフがいるだろうって?
大丈夫、アナタがおひとりというだけでスタッフはもちろん、他のお客さんだってなにかを察してきっと「忖度」してくれます。一人旅の楽しさが、一晩夜を明かしても続いていること、想像するだけで癒されるのは決して筆者だけではないでしょう。
さて、ここからはそんな「おひとり様グランピング」のオススメ施設をご紹介。特に、首都圏からアクセスしやすく、手ごろなワインディングや地元名産品に事欠かないエリアとして、山梨県をチョイスしました。いずれの施設も風光明媚、かつ豊かな自然環境に恵まれ、バイカーも大歓迎。もちろん、ひとりで行くのはもったいないと、パートナーや仲間と出かけても楽しいことは間違いありません。が、この夏はひとりきりでリッチな思い出作りというのも悪くないアイデアではないでしょうか。
1.るうふ TINY HOUSE CAMP
中央道河口湖インターから1時間もかからない芦川村。河口湖畔から河口湖大橋(無料)を渡り切ってしばらく行くと、芦川沿いのワインディングロードに突入。ゆっくり走れば川のせせらぎも聞こえてくる道は、マイナスイオンに満ちた癒しのエリアといえるでしょう。
るうふ TINY HOUSE CAMPはそんな芦川沿いにあるグランピング施設で、ひっそりと4棟のコテージが並んでいます。TINY HOUSEのネーミング通り、ちいさな造りですがいずれも居心地の良さは絶品。とりわけ、おひとり様におすすめしたいのが高床式のTENTOUで、包まれるような雰囲気のあるミニマルなスペースが魅力。
それでいて、ウッドデッキは日当たりも良くバーベキューもできるというラグジュアリー気分も味わえます。その他、川沿いに設けられたテントサウナや、シンボルツリーを囲むセンターテーブルの居心地は海外高級リゾートに勝るとも劣らないものですよ。
また、各コテージには薪ストーブが備えられ、秋冬でも快適な時間が過ごせます。グランピングやアウトドアライフは夏が本番──という概念はるうふTINY HOUSEにとっては過去のものということ。
ところで、グランピングの目玉となるフードサービスですが、るうふTINY HOUSEでは敷地内にある農園でとれた野菜を使用したダッジオーブン料理をはじめ、朝食にはホットサンドや地元産のフルーツなど盛りだくさん。さらに、15〜20時はなんと地元のクラフトビールが飲み放題という嬉しいサービスも!
食事は各コテージのウッドデッキで楽しめますが、2部屋以上の予約があれば、シンボルツリーを取り囲むセンターテーブルでも可能とのこと。おひとり様でも、仲間と行っても楽しい時間を堪能できることでしょう。
さらに、るうふTINY HOUSEで楽しめるのは居心地のいいコテージや、美味しいフード&ドリンクだけにとどまりません。川遊びや野菜の収穫、はたまたコーヒー豆を炒るところからスタートするコーヒーづくり体験といったアクティビティが用意され、四季折々のグランピングが味わえるのです。ひとりでまったり過ごすのも良し、アクティビティで自然の恵みに触れるのもまた良し、といったところでしょう。
なお、るうふTINY HOUSEからモーサイweb読者に嬉しいプレゼントのお知らせがあります。ご予約の際「モーサイを見た」と付け加えていただくと、もれなくワインを1本プレゼント。選りすぐりのワインが用意されていますが、赤、白、ロゼどれになるかは行ってからのお楽しみ。インスタ映えもバツグンのるうふTINY HOUSE、バイカーなら一度は訪れていただきたいグランピング施設です!
るうふ TINY HOUSE CAMP
〒409-3704 山梨県笛吹市芦川町鶯宿620-1
https://loof-camp.com/
2.山中湖プライベートコテージCAMP33
都心からの気軽なツーリングコースとして知られる「道志みち」ですが、そのゴールとして設定されることが多い山中湖。湖畔を一周する国道138号〜県道715号〜国道413号も風光明媚なうえ、観光地ゆえの食事処なども充実しています。日帰りでも十分楽しめるエリアではありますが、あえて泊まってグランピングを楽しむことでリッチな時間が過ごせることでしょう。
そこでオススメしたいのが、こちらの山中湖プライベートコテージCAMP33です。ご覧の通り、緑あふれる環境の中に洒落たコテージが一軒のみという贅沢なグランピング場。あたかも別荘気分で、敷地の中を散策するだけでも心癒されそうな雰囲気です。また、耳をすませば湖から聞こえてくる静かなさざ波など、まるでヒーリング施設を訪れたかのような体験となるはず。
各コテージにはバーベキュー施設や、シンクなどもついているので自炊派バイカーの気持ちにも寄り添います(*)。もちろん、焚火ができるエリアもあるので、キャンプファイヤーだって思いのまま。夜の過ごし方を想像するだけでも夢が広がります。
ただし、前述の通り一軒だけの施設なのでハイシーズンに「気ままにフラっと訪れる」のはハードルが高そうです。ねらい目はオフシーズン。秋の終わりから初冬であっても、コテージなら快適に過ごせるうえ、焚火のありがたさも満喫できることでしょう。ぜひ、気まぐれグランピングで極上のヒーリングタイムをお楽しみくださいね!
*山中湖プライベートコテージCAMP33では食材の用意はありません。
山中湖プライベートコテージCAMP33
〒401-0502 山梨県南都留郡山中湖村平野2650-1
http://camp33.jp/
3.TOCORO. Mt.Fuji CAMP&GLAMPING
こちらは河口湖畔の好ロケーションに立地したグランピング施設で、不思議と居心地のいいドームテントや、絶景が望めるウッドデッキというアウトドア好きには嬉しいポイントがあります。また、すべての部屋から富士山の雄大な景色が眺められるというのは、この周辺でも貴重な環境といえるでしょう。
全部で5個あるドームテントは天井も高く、広々とした空間が確保されて解放感もバッチリ。眺望が楽しめるウッドデッキが各部屋に備えられ、まるでゴージャスな別荘で過ごしているかのような気分。さらに、デッキで地元の食材をふんだんに使ったバーベキューができるときたら、リゾート感もマックス!
おひとり様でもグループでも、最高のアウトドアタイムが過ごせることでしょう。
見逃せないのが、TOCORO. Mt.Fuji CAMP&GLAMPINGが提供してくれるアクティビティ。好立地を活かした「樹海&原生林ツアー」は神秘的な富士山麓を散策できるもので、バイクでは決して入っていけないエリアだけに、忘れられない体験となること間違いなし。富士山周辺をヘビロテしているバイカーにこそ、新鮮な気分になれるグランピング施設なので、ぜひチェックしてみてくださいね。
TOCORO. Mt.Fuji CAMP & GLAMPING
〒401-0502 山梨県南都留郡富士河口湖町大石2533-1
https://tocoro.camp/
4.星のや富士
グランピングといえども、最上級のホスピタリティや施設を望む方にはこちらの星のや富士がピッタリでしょう。リゾートシーンでは超有名な星野リゾートが運営する施設なので、おもてなしには目の肥えた大人バイカーだって大満足。せっかくのおひとり様グランピングを特別な時間にするなら、イチオシの施設なのです!
河口湖畔から少し丘陵を上ったところに位置しており、バイカーならアプローチする道だけでもワクワクしてくるはず。また、登ったぶんだけゴージャス感もマシマシで、すべてのキャビンから富士山と河口湖を望むことができるのも星のや富士ならではのアドバンテージでしょう。
コテージには大きなガラス窓が備えられているので、寒いシーズンでも快適な環境で富士山を眺めることができますよ。
さすがリゾート施設のトップランナーだけあって、星のや富士のディナーや朝食もまたスペシャルなもの。地元産ジビエの料理や、焼きたてのパンが出される朝食など、グルメ派バイカーでも舌鼓を打つこと間違いありません。まさに、キャビンのデッキや、共用施設で楽しむ食事やコーヒータイムは至福の時間となるでしょう。
もちろん、アクティビティも最上級クラスで、グランピングマスターの手ほどきによる森の楽しみ方をはじめ、ピザ焼き体験やコーヒー焙煎など盛りだくさん。おひとり様で訪れても退屈な時間は一切ありませんよ!
星のや富士
〒401-0502 山梨県南都留郡富士河口湖町大石1408
https://hoshinoya.com/
5.精進湖キャンピングコテージ
富士五湖のうちでも精進湖は観光地としての開発がそれほど進んでいないため、ハイシーズンでもそれほど混雑せず、静謐な空気に満ちたエリアとして、おひとり様グランピングにぜひおすすめしたいエリアです。
こちらの精進湖キャンピングコテージは、おひとり様にはちょっと大きめではありますが、施設にはたった一つのサイトがあるだけなので、独り占め感はマックス! 精進湖越しに見える富士山はもちろん、森の息吹が感じられる環境も、すべてアナタだけのものになる贅沢、なかなかよそで体験できるものではありません。
サイトには天井の高いコットンテントが張られ、夜にはランタンの温もりある光も楽しめそう。また、テントの周囲がウッドデッキで囲まれているためライディングブーツでも過ごしやすいかと。食事はもちろん、リラックススペースとしてもいい雰囲気なので、のんびりと癒しの時間を過ごしたい方にはぜひ体験してほしいと思います。
さらに、本格的でいながら手軽にバーベキューが楽しめるグリルも用意されています。4名以上の利用だと食材のケータリングも可能なんですが、せっかく時間にゆとりを持てるおひとり様、ここはひとつ食材選びも含め、手の込んだ料理に挑戦してみませんか。自前のキャンプと違い、器材の準備や後片付けの心配がないのもグランピング魅力ですから、ぜひチャレンジしてみてはいかがでしょう。
精進湖キャンピングコテージ
〒401-0336 山梨県南都留郡富士河口湖町精進495
https://shojiko.jp/
さて、バイカーむけ「おひとり様」グランピング施設をご紹介してきましたが、気になる施設はありましたか?
公式サイトもチェックしていただいて、予約や問い合わせなどドシドシしちゃってくださいね。もちろん、フラッと気ままに訪れるのもバイカーらしい醍醐味でしょう。この夏はぜひ「おひとり様」の時間を贅沢に過ごしてくださいませ!
レポート●石橋 寛 編集●上野茂岐
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