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【GSX250R/ジクサーSF250比較試乗】スズキの250スポーツ2台はどう違う!? ツーリング試乗で総合評価

一般道、高速道路、ワインディング、信州軽井沢まで約300kmを行程で感じた2台の印象は?

軽二輪クラスに国内4メーカーが様々なモデルをラインアップしていて、高性能を標榜するモデルが多いフルカウル250スポーツの中、スズキはそんなにハイスペックではない2台のフルカウルスポーツを販売している。一見セールス的には不利に思えてしまうものの、実はこの2台、意外と街なかで見かける。

そうして思ったのだ。GSX250とジクサーSF250の2台には、性能数値だけでは測れない魅力があるのではないかと。そこでツーリングに繰り出し、一般道と高速道路でのインプレッションを展開した前回の比較試乗記に続いて、今回はワインディングとツーリングでの総合評価をご紹介しよう。

スズキ広報車のGSX250R(左)とバイク仲間の友人のジクサーSF250(右)

■今回ツーリングを兼ねてスズキからお借りした広報車のGSX250R(左)。そして同行した友人のジクサーSF250(右)は、登場した2020年にラインアップされたMotoGPワークス風のトリトンブルーメタリックカラーのモデル。購入して3年目で、1万7000kmほどを走行している。

GSX250R/ジクサーSF250・2台のワインディングラン、そしてツーリングでの総合評価

ツーリングの目的地は群馬・長野県境の碓氷峠にある有名スポット「めがね橋」。日本で初のアプト式鉄道が導入された際に造られた日本最大のレンガ造りのアーチ橋で、明治25(1892)年12月竣工

高速を降りて、今回の目的地、群馬県と長野県の境界にある碓氷峠のめがね橋を目指す。旧道のつづら折りに入ると、GSX250Rはゆったりと安定感のある挙動で切り替えしていく。安心感はあるが、軽快という感じはない。対するジクサーSF250は小気味よいピックアップのエンジンと、短めのホイールベースの軽い車体でもって、ヒラリと切り返す印象だ。ジクサーの友人は「高速で走っていたときはGSX250Rの安定感がいいなぁと感じたけど、こういうところを走るとジクサーの面白さが分かる」と語る。

筆者も同感だ。GSX250Rが楽しくないわけではない。でも、ジクサーのこの状況でのエンジンと車体のいきいきとした感じが、強い印象を残すのだ。荒れた路面の通過では、硬めで跳ねる挙動は時折気になるものの、凹凸のないきれいな路面なら気持ちよく軽やかに回る。鼓動をともなったエンジンのピックアップもいい感じだ。

それで後日、両車の数値を確認してみたのだが、GSX250Rのホイールベースは国産の250フルカウルスポーツ系の中では最も長い1430mm(キャスター・トレールは25°35′/104mm)、逆にジクサーSF250は同種の国産カテゴリーの中では最も短い1345mm(キャスター・トレールは24°20’/96mm)。

高速、ワインディングでの両車の印象が納得できる数値なのだ。そして、スズキの2車は性能で高みを狙わなくても、街乗り、ツーリングで過不足なく楽しめる中くらいの性能が込められているのだと実感できた。

250ccという排気量的な制約があるからこそ、その上限まで絞り出した性能が欲しいというニーズは、少なからずあるだろう。しかし、高速で120km/h+αはきっちり出て(これなら、遅い車を追い越しレーンでかわすのは十分可能)、一般道をストレスなく走るのなら、スズキの2モデルは十分に合格点をクリアする。おまけに、得意とするシチュエーションをちゃんと分けているのを2台でそれぞれ経験した今、スズキはなかなかにいい線をついて2台を揃えているのだなぁと改めて実感したのだった。

ちなみに、両車で下道、高速、ワインディングを含む約300kmほどの行程を走っての燃費は、GSX250Rが33.5km/h、ジクサーSF250は35.4km/h。いずれも、250フルカウルスポーツとしては上位に入る燃費性能だということも付記しておこう。

GSX250R:パールグレッシャーホワイト

GSX250Rの各部紹介

GSX250R:パールグレッシャーホワイト

■GSX250Rのサイドビュー。スラントしたフロントカウルからシート、テールにかけての前下がりのフォルムは、レーシーな雰囲気だが、エンジンはマイルド系でツーリングにうってつけのモデルなのだ。


GSX250R:ハンドル周り

■フォークトップにマウントされるセパハンは、低すぎずツーリングでもストレスのない位置にある。メーターパネル前方のウインドスクリーンは大きくはないが、ライダーの胸辺りの直接風を抑え、そこそこの整流効果がある。


GSX250R:液晶メーターパネル

■コンパクトなサイズながらも、基本的な情報を不足なく確認できる液晶メーターパネル。液晶内に速度、バー式回転計、ギヤ段数、燃料残量、時計などを表示し、その左右に各種警告灯が並ぶ。


GSX250R:左側スイッチ
GSX250R:右側スイッチ

■電子制御系のセレクト・設定ボタンなどをたくさん付加したモデルが多くなった現在では、非常にシンプルな印象を受けるGSX250Rの左スイッチ系は、迷うことなく操作できる。右のスイッチはセルボタンとキルスイッチのみ。ブレーキレバーは手の大きさに合わせて位置調節できるダイヤル付き。


GSX250R:燃料タンク

■レーシー雰囲気に馴染みながら、15Lと十分な容量を確保するGSX250Rの燃料タンク。今回のツーリングでの燃費は33.5km/L。ガソリンマークが点滅した時点で約360km走行。その後20kmほど走って給油すると約11L入ったから、最初の点滅は残量4L強で作動するようだ。ちなみに、残量警告はその後バーグラフの1目盛り自体が点滅する2段階目があり、その時点だと残量は約1.8Lのようだ。つまりGSX250Rは無給油で400kmは走れる、十分な航続距離を確保している。これもツーリングバイクとして優秀なポイント。


写真はGSR250の水冷並列2気筒OHC2バルブエンジン。これと同系のエンジンがGSX250Rにも搭載されている

■エンジンは写真のGSR250(2012)がベースの180度クランク採用の水冷並列2気筒OHC2バルブ。このロングストローク型エンジンに、ローラータイプのロッカーアームを採用して振動と音を抑制しつつ、低中速の扱いやすいトルクを重視した特性で、これがGSXのツーリングにも長けた疲れない性能に貢献。


GSX250R:前輪周り

■前ブレーキは290mm径シングルディスク+ニッシン製片押し2ポットキャリパーの組合せでABS付き。さほどシャープでも強力でもないが、250ccの車体を制動・コントロールするには過不足ない性能。調整機構のない正立式フォークも適度な作動性で不満はない。タイヤはコストパフォーマンスに優れたIRC製RX-01(バイアス)を標準装着。


GSX250R:後輪周り

■後輪も同じくIRC製RX-01で140/70サイズ。ワンサイズ太い150/60のラジアルを標準で履くジクサーSF250に対して細めのバイアスながら、性能で劣る感じはない。リヤショックは7段階プリロード調整付きで、標準は3。体重76kgの筆者は不満はないが、軽量な方はやや柔らかめが合うかもしれない。


GSX250R:シート

■一見薄めに感じるシートながら、着座位置はフラットで長距離ランでも痛みを感じない程よい硬さがなかなか好印象。足着き性もジクサーより若干いい。


GSX250R:シート裏

■キーロック式リヤシート裏に、格納式の荷掛けベルト、ミニマムな車載工具が収まる。またシートベースのフック部がヘルメットホルダーを兼ねるものの、シートバッグなどを積載すると使いにくいのが難点。シート下スペースにはETC車載器、書類などが収納できそう。


GSX250R:ステップ周り

■ジクサーSF250よりもやや後退して高めに位置するステップだが、ツーリングユースでも疲れないレベル。ステッププレートはカカトでの車体ホールドに使いやすい位置・形状。

GSX250R/ジクサーSF250主要諸元

【GSX250R】

GSX250R:パールグレッシャーホワイト


■エンジン 水冷4ストローク並列2気筒OHC2バルブ ボア・ストローク53.5mm×55.2mm 総排気量248cc 圧縮比11.5 燃料供給装置:フューエルインジェクション 点火方式フルトランジスタ 始動方式セル
■性能 最高出力18kW(24ps)/8000rpm  最大トルク22Nm(2.2kgm)/6500rpm  燃費32.8km/L(WMTCモード値) 最小回転半径2.9m
■変速機 6段リターン 変速比 1速2.416 2速1.529 3速1.181 4速1.043 5速0.909 6速0.807 一次減速比3.238 二次減速比3.285
■寸法・重量 全長2085 全幅740 全高1110 軸距1430 シート高790(各mm) キャスター25°35′ トレール104mm タイヤF110/80-17 R140/70-17  車両重量181kg
■容量 燃料タンク15L オイル2.4L
■車体色 ダイヤモンドレッドメタリック×パールネブラーブラック、パールネブラーブラック、トリトンブルーメタリックNo.2、パールグレッシャーホワイトNo.2、
■価格 63万5800円(赤×黒、黒)、64万7900円(青、白)


【ジクサーSF250】

ジクサーSF250(2025年モデル):トリトンブルーメタリック×パールグレッシャーホワイト


■エンジン 油冷4ストローク単気筒OHC4バルブ ボア・ストローク76×54.9mm 排気量249cc 圧縮比10.7 燃料供給装置:フューエルインジェクション 点火方式フルトランジスタ 始動方式セル
■性能 最高出力19kW(26ps)/9300rpm 最大トルク22Nm(2.2kgm)/7300rpm 燃費34.5km/L(WMTCモード値)
■変速機 6段リターン 変速比1速2.500 2速1.687 3速1.315 4速1.111 5速0.954 6速0.826 一次減速比3.086 二次減速比3.076
■寸法・重量 全長2010 全幅740 全高1035 軸距1345 シート高800(各mm) キャスター24°20′ トレール96mm  タイヤF110/70R17   R150/60R17 車両重量158kg
■容量 燃料タンク12L エンジンオイル1.8L
■車体色 トリトンブルーメタリック×パールグレッシャーホワイト、マットボルドーレッドメタリック×マットブラックメタリックNo.2、マットブラックメタリックNo.2
■価格 51万4800円

文●モーサイ編集部・阪本一史  写真●モーサイ編集部、スズキ

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