ヒストリー

「アメリカ最古の二輪メーカー・インディアンの歴史とは」倒産前の社名はmotocycleと「r」が無い微妙な違いも!

アメリカ最古の歴史を持つインディアンの歴史

1916年に辞任するまで「ヘンディーマニュファクチャリングカンパニー」(旧インディアン社)の経営者を務めていた「ジョージ・ヘンディー」
1913年に辞任するまで「ヘンディーマニュファクチャリングカンパニー」(旧インディアン社)のチーフマネジメントを務めていた「カール・オスカー・ヘドストローム」

1901年に創立されたインディアン モーターサイクルは、1903年に創立されたハーレーダビットソンよりも古い歴史を持っているアメリカ最古の二輪メーカーです。

そんなインディアンモーターサイクルの歴史は、創業者であるジョージ・ヘンディー氏と「ヘンディーマニュファクチャリングカンパニー」の共同創業者兼チーフエンジニアのオスカー・ヘドストローム氏が、1901年に自転車とバイクを製造する工場を立ち上げたことから始まりました。

なお「ヘンディーマニュファクチャリングカンパニー」自体の創業は1897年。ジョージ・ヘンディー氏により設立された自転車製造会社でした。

その後、製造していたバイクの評判と実績が積み重ねられたこともあって、1923年に社名を「The Indian Motocycle Company」に変更します。「インディアン モトサイクル」という社名は、フロンティアスピリットと伝統において、まぎれもないアメリカ製品であることを示すために命名されたものでした。

当時のインディアン社は自転車競技のレーサーだったジョージ・ヘンディー氏の影響もあり、マン島TTなどレースシーンで華々しい活躍を見せたことによって1920年代は経営が好調。
Vツインエンジンを搭載したVツインファクトリーレーサーが大活躍したほか、スカウト、チーフ、エースなど名だたる名機を生み出して大きな人気を得ていたのです。

ちなみに「ヘンディーマニュファクチャリングカンパニー」から「インディアン モトサイクル」に社名を変更した当初は、「motorcycle」(モーターサイクル)ではなく、「motocycle」(モトサイクル)で「r」が入っていませんでした。

第二次世界大戦中は軍隊に車両を提供するも戦後倒産する

それからインディアン社は、第一次世界大戦や第二次世界大戦ではアメリカの陸軍向けに車両を供給するなど、アメリカにとってはなくてはならない存在になっていきます。
しかし戦後、自動車の普及が一気に拡大したモータリゼーションの影響を受けるなど、次第に経営が行き詰まり残念ながら1953年にインディアン社は倒産してしまいました。

ただ名だたる二輪メーカーだったことで、大手化学メーカーの「デュポン」をはじめとする企業や何人もの投資家がインディアン社の再建を試みましたが、いずれもうまくいかず会社自体が「モーターサイクル」と「セールス」に分社化されます。

その後、倒産から新たに会社を立ち上げた1990年代に「Indian Motorcycle」へと社名を変更。ちなみに、以前の社名である「Indian Motocycle(インディアン モトサイクル)」のライセンスは日本のアパレル販売会社が管理し、ロゴが入った製品を販売しています。

そして、インディアン モーターサイクルはバギーやスノーモービル、三輪自動車やオフロード車両などを製造・販売している「ポラリス・インダストリーズ」が「モーターサイクル」の経営権を取得したことによって急展開していきます。
なぜなら、往年の名車と同名モデルのチーフやスカウトを発売するなど、ラインアップを広げていき、現在はブランドの知名度が復活しつつあるからです。

また、レースシーンでも創業当初のような活動をしていることにも注目が集まっています。たとえば、今までハーレーダビットソンが独壇場だったダートトラックレースにおいてインディアン社は頂点に立つ存在となっているほか、ダートトラックマシンのイメージを継承した市販モデル・FTRシリーズをデビューさせるなど、いま最も勢いがあるメーカーと言っていいかもしれません。

新生インディアンの最新モデルであるFTRシリーズ。エンジンは1203ccの水冷4ストロークV型2気筒DOHC4バルブで、写真は上級グレードのFTR Rカーボン。オーリンズ製サスペンションやアクラポビッチ製マフラーなどが装備される。 

レポート●手束 毅 写真●手束 毅/モーサイ編集部 編集●モーサイ編集部・小泉元暉

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