実際の動き

操作レバー機構はこのようになっている。
レバー側のツメがシフトフォークのピンにかかり、切り替え操作でフォークがスライドする。
フォーク内にはスプリングとボールが仕込まれており、シャフトの溝にそれがはまることでギヤのスライド量を規制している。
「H」ポジション
まずは、通常走行時の作動を見てみよう。
操作レバーを「H」に入れると、ギヤAがB側にスライドし、ドグが噛み合ってAとBが固定状態になる。

Aはシャフトに対しスプラインではめ合いになっているから、シャフトとBが固定されることになる。これでシャフトとスプロケットが1:1で固定され等速で回転するわけだ。このときCは作動に関与しない。
「L」ポジション
次はロー状態。
操作レバーを「L」に入れるとAが外側にスライドしBとの接続が切れる。同時にCの外側ギヤとかみ合い、歯数にして25/19(0.760)、15/28(1.867)のトータルで1.42の減速比でスプロケットが回転する。

この構造は’50年代以前に多い「選択摺動式」のミッションそのものであり、これを常時かみ合い式全盛の時代に副変速機として再利用した点が面白い。
東京モーターショー2019にてコンセプトモデルとして展示された次期ハンターカブ、CT125。
近い将来市販化されることが確実視されているが、ハンターカブの代名詞と言っても過言ではない変速比変更機構が搭載されるかどうかが気になるところ。
会場でも質問をぶつけてみたが現在どのような仕様になるのかは未定とのこと。
コンセプトモデルにはCT110と同様の副変速機構が搭載されていないが、今後の状況次第では何かしらの機構が搭載される可能性はあるだろう。
続報を期待しよう。

’69年、CS90系エンジンを使った世界初の3輪バギー(ATV)がUS90の名でアメリカ市場に投入された。
当初より副変速機を備えており、’71年にはATC90の名となった。
’79年になるとスケールアップ版のATC110が発売(その翌年にCT110が登場)。’80年代以降は200、250など大型モデルも現れ、4輪モデルも登場して現在に至る。
写真は’83年に日本国内に投入されたATC110。
同シリーズはハンターカブが開拓した市場を糧に、かの地ならではの“遊び”を確立した存在と言っていいだろう。
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