インプレッション

身長159cmが【CL500実車レポ】シート高はレブルより100mm大幅アップ!! それでも「乗れそう」と思ったワケ

大型二輪免許が紙切れになってしまいかねない低身長(概ね160cm以下)ライダー

筆者の身長は159cm。大型二輪免許を持っていますが、足着きの不安に拙いライディングスキルが相まって、実際に「安心して乗れる大型バイク」というのはほとんどありません。

そんな中で「ほとんど誰でも両足ベタ着き」という比類なき最強足着きバイク ホンダ レブルシリーズ(シート高=250/500:690mm、1100:700mm)というのは、自信を持って「乗れます」と言える(「乗りこなせる」からは程遠いのですが……)数少ない大型バイクでした。

それゆえ、11月8日から開催中のEICMA2022(ミラノショー)でホンダからレブルをベースとしたスクランブラータイプのニューモデル CL500が発表されたときには「私にも乗れるのでは」「低身長に優しいのでは」「シート高が高いモデルの多いスクランブラーとはいえ、やっぱり足着きがいいのでは」と期待していました。

CLシリーズのベース車両は「レブル」。身長150cm台のライダーがまたがった場合でも両足がベッタリかかとまで着地するという驚異の足着き性能を誇っています。写真はレブル250に身長153cmのライダーがまたがっていますが、車体共通のためレブル500でも同様の足着き性です。

ホンダ CL500の実車を見ると正直「思ったよりシートが高い」

今回、CL500の実車を触る機会を頂いたので、外観から分かる範囲で「乗りやすさ」をチェックしてきました!!なお、今回撮影した車両は試作車のため、市販車は一部仕様が異なる場合があります。

まず実車を目の前にしての正直なファーストインプレッションは「思ったよりシート高いなぁ……」でした。私の股下長は80cmくらいなのですが、横に並ぶとちょうど足の付根のあたりにシートがきます。つまり、ちょっと背伸びするイメージで足を上げないと、またがることができないだろうというわけです。ホンダのバイクで例えると、レブルシリーズよりはGBシリーズに近い感じでしょうか。

足着き最強バイク レブルの仲間だよね!! というつもりでCL500を見に行くと、ちょっとアレレッ……となるかもしれません。パッと見たところ、特別「足着き性に特化している」とか「華奢である」といった印象は受けませんでした。

CL500(奥)とCL250(手前)。同じくらいの車格。
身長159cm、股下長80cmの女性の足の付根まであるシート高。
後ろから見るとこんな感じ。
今回、実際にまたがることはができなかったのですが、シート高、シート形状、その他の要素から、身長159cmのライダーがまたがった場合の足着きは両足を下ろした際に土踏まずくらいまで接地するイメージなのではないかと思われます。

ホンダ CL500のスゴイところは「細さ」!! だけど好燃費で航続距離は300km以上

ところが、CL500がスゴいのはここからです。

横や斜め前から見たときにはさほどそう感じませんが、前後から見るととにかく細いのです。特にライダーがまたがる部分は大きくくびれています。一番細くなっている部分は幅25cmくらいまで絞られているのではないでしょうか。写真に写っている筆者の手の幅(親指の先から小指の先まで)がグローブ込みで19cmなので、参考にしてみてください。

真後ろからみたCL500。アップスタイルに鳴っているマフラー以外の出っ張りがほとんどなく、とっても細身。
ほぼ正面から見たCL500。ヘッドライト周りからはみ出す突起物はやっぱりマフラーくらい。
シートの一番くびれた部分。写真に写っている筆者の手の幅(親指の先から小指の先まで)がグローブ込みで約19cm。
タンクも細い。写真に写っている筆者の手の幅(親指の先から小指の先まで)がグローブ込みで約19cm。

さらにタンクもボコッと太く丸っこい形状ではなく、シートから自然に膨らんでいって細く収まるので、乗車中に視界から受ける「圧」がほとんどありません。

どんなにカッコいいバイクでも、乗車中には「ハンドル周り」と「タンクの一部」しか見えないわけですが、ここが太く大きいと、実際の車幅が変わらなくても「このバイク大きいなあ」「ハンドルが重い(気がする)」「この隙間通り抜けられるかなぁ」と不安になってしまいます。ライディング中の視界の大部分がタンクに占領され、車両からの「圧」を感じてしまうのです。

「気持ちの問題」と言われてしまえばそこまでですが、経験した限りバイクにあっては「これは無理かも」と弱気になった瞬間に転びがちなので、結構大切なポイントなのでは……と思いました。

CL500ライディング中の視界のイメージ。ハンドル周りとタンクの一部くらいしか見えないので、ここが太く大きいとバイクそのものを大きく感じてしまうことも。

ちなみに、そんな細っこいタンクですが、ガソリンは12L入ります。燃費は27.7km/L(WMTC値)ということなので、航続距離は330km程度になると予想されます。ロングツーリングにも充分耐え得るのではないでしょうか。

数値だけ見るとCL500の車幅は831mm(参考までにGB350は車幅800mm、教習車として親しまれているCB400スーパーフォアは車幅745mm)と、さほど細いように思いませんが、これはハンドル幅が広いからだと思われます。実際、CL500のハンドルはかなり幅広のバーハンドルで、加えてタンクが細い代わりに少々長いので、腕を大きく広げて前に突き出し、ゆったりと構えて乗るライディングポジションになると考えられます。

側面に「足着きを阻むもの」が何もないのも好印象

シート高や単純なシート幅以外で大きく足着きに関わる部分といえば「足の下ろしやすさ」です。せっかくシートが低く細くても、足を下ろしたいところにシートの角やサイドカバー、ペダルなどの出っ張りあると開脚幅をとられてしまい、足着きは悪くなります。

CL500の場合、着座位置から地面まで、足に干渉しそうなパーツがまったくありません。なににも阻まれず最小限の開脚で足をおろせるので、シート高&シート幅が、素直に足着き性の良好さと結びつきそうです。

シート真上から見下ろしてみると、地面が広い範囲で見えており、「ストーン」具合がよく分かります。

シート真上から見下ろしてみると、地面が広い範囲で見えており「足を真っ直ぐ下ろす」スペースがしっかりあることが分かります。

低身長ライダーに嬉しい純正オプションも

これだけでもCL500=「乗れそう」な大型バイクという印象を受ける理由には充分ですが、さらに低身長ライダーに嬉しいオプションパーツも用意されています。

それが「アジャスタブルブレーキレバー」。

手の大きさや好みに合わせ、ブレーキレバーを操作しやすい位置へ調整可能になります。標準装備品に対し、遠くする方向に2段階、近づける方向に2段階の調整が可能。材質はアルミニウムで、カラーはシルバー1色。価格は未定となっています。

アジャスタブルブレーキレバー。標準装備品に対し2段階遠くした「1」。爪の先しかかからずブレーキを握るのは難しい。
アジャスタブルブレーキレバー。標準装備品に相当の「3」。第二関節付近まで指がかかるのですが、自然に握るには少々遠いですね。
アジャスタブルブレーキレバー。標準装備品に対し3段階近くした「5」。第二関節と指の付け根のほぼ真ん中にレバーが位置し、自然に握れます。

CL500主要諸元(欧州仕様)

[エンジン・性能]種類:空冷4ストローク並列2気筒DOHC4バルブ ボア×ストローク:67.0mm×66.8mm 総排気量:471cc 最高出力:34.3kW<46ps>/8500rpm 最大トルク:43.4Nm<4.4kgm>/6250rpm 変速機:6段リターン WMTCモード燃費:27.7km/L
[寸法・重量]
全長:2175 全幅:831 全高:1135 ホイールベース:1485 シート高:790(各mm) 車両重量:192kg タイヤサイズ:F110/80R19 R150/70R17 燃料タンク容量:12L

レポート/写真●モーサイ編集部・中牟田歩実

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