回廊は5月中旬まで楽しめる!八幡平アスピーテライン
八幡平アスピーラインの開通は例年4月中旬の金曜日9時30分となっている。仕事を1日休み、東京を未明の2時に出発し道のりは600㎞弱。眠気をこらえながらの弾丸走行でむかった編集部は、福島で朝日を拝み、8時半に盛岡を何とか通過(もちろんモーサイのサイト閲覧者の皆様には、大型連休でゆっくり走っていきましょう。ていうか、普通の週末に東北に行く場合は、やっぱり弾丸になります。なのでGWにお薦め)。ところが開通式が行われる岩手県八幡平市さくら公園へ近付くにつれ小雨が降ってきた。そしてなんと、開通延期の発表が……峠付近は雪という。夏タイヤで走行できることが開通条件なので、翌日に延期せざるを得ないようだ。道路部分を強引に除雪して開通させても、見返峠の標高は1541mもある。当然、まだ雪も降れば気温は氷点下にもなる。
天候が開通基準あわず3日目にして待望のオープン
落胆は大きいが、近隣をツーリングしているうちに、天気も気分も晴れてきた。広大な溶岩流が望める「焼走り」は特に必見のポイントだ。翌日もまた開通予定の8時にゲートは開かなかった……もしかして今日もまた? そう思っていたら正午、ついにゲートが開放された。コーナーを7、8周クリアすると展望が開け、広い雪原が眼前に現れた。茶臼岳付近の山腹を西へと走る。そして熊沼付近から、道路脇の積雪もみるみる上昇! 4m近い雪の壁のきらめきに酔いしれる。広大な眺望の奥にそびえる岩手山がこれまた美しい。思わず雪の壁に上ると、その絶景に旅の感動はピークに達した。なんとていっても、この4m近い雪の壁が5月の中旬頃まで楽しめるという。10日間という大型連休で東北をのんびりと一周することも可能だ。この機会にぜひこの絶景を楽しんで貰いたい。
- 標高2028mの岩手山を臨む。回廊の高さは約4m
・峠へと駆け上がる道は冬の寒さに包まれているだけに、スノーシェッドは別世界への入り口のよう。寒さを一瞬だけ忘れることができる(路面凍結に注意)
・八幡平ロイヤルホテルと松川温泉とを結ぶ、岩手県北バスのボンネットバス。ほのぼのとした雰囲気が楽しい(冬期限定)
・開通予定日の天気が悪いと翌日に延期となることも珍しくない。また、それが夜間に凍結する可能性もあるため、翌日が晴れたとしても開通時刻が遅れることもある
・帰路で立ち寄った盛岡で冷麺をいただく。のどを通るときの微妙な硬さと辛さが絶妙。走行して冷えた体がもっと寒くなる(!?)
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※掲載は、モーターサイクリスト4月号を一部内容を変更して更新しています。
※写真の写真は2018年4月の模様となります。
■八幡平アスピーテライン 冬期通行止解除:今年は4月15日(月)10:00より通行可能になる予定で、9:30ごろから開通式が行われるとのこと。
問八幡平市観光協会 0195-78-3500