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納期遅れだけでなく、発売延期となる新車も出てきた
「物がなくて買えない」「納車日が当面先に」という状況が続いているバイクの新車。
新型コロナウイルスによる世界的な物流の混乱や、同じく世界的な半導体不足による影響を大きく受けているわけだが、それだけでなく、2022年モデルとして発売予定だった新型車の発売延期という事態も発生してきた。
カワサキは2022年の夏頃発売予定だったブランニューモデル・ヴェルシス650に関し「部品入荷および物流遅延長期化の影響により本年度の導入を延期」と4月25日に発表。
スズキは新規環境規制に適合させ4月~5月に発売を予定していたGSX-R125 ABSとGSX-S125 ABSについて、「生産の遅れにより当面延期」と4月26日に発表。見通しが立ち次第、改めて発売日の発表が行われるという。
なぜ日本メーカーの車両がお膝元である日本で買えないのか?
ご存知の方も多いかと思うが、昨今では「日本車」であっても海外の拠点で生産されていたり、世界各国の部品を用いて造られているケースも少なくない(これはバイクに限らず、クルマや他の工業製品なども同様だ)。
工場に部品が届かなければ生産はできない(極論、エンブレムのような小さなパーツがひとつ欠けても商品にならない)。
そして、海外拠点で生産しているものに関しては、船やコンテナがなければ日本に出荷できない。
国によっては人々の行動制限などが行われ、工場がフル稼働できていないケースもあるかもしれない……。
残念ながら消費者としては物流や各生産状況が改善するのを待つしかないだろう。
カワサキ ヴェルシス650

650cc並列2気筒エンジンを搭載したアドベンチャー風デザインのツアラーモデル。正式発表前の車両のため生産拠点は公開されていないが、同系エンジンのZ650やニンジャ650の生産拠点がタイであるのを考えると、ヴェルシス650も同様の可能性が高い。
スズキ GSX-R125 ABS(2022年モデル)

DOHC4バルブ水冷単気筒エンジンを搭載する貴重な125ccスーパースポーツモデル・GSX-R125 ABS。2022年モデルは45万3200円で5月11日発売予定だった。生産拠点はインドネシア。
スズキ GSX-S125 ABS(2022年モデル)

GSX-R125のネイキッド版といえる存在で、2022年モデルは42万2000円で4月27発売予定だった。生産拠点はインドネシア。
まとめ●モーサイ編集部・上野 写真●スズキ/カワサキ