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2026年2月24日、横浜市緑区にあるバイク用品「Kaedear(カエディア)」の新拠点で、Kaedear Racing Team横浜の世界耐久選手権(EWC)への参戦体制発表会が行われました。
昨年の鈴鹿8時間耐久ロードレース(鈴鹿8耐)で、初参戦ながらSSTクラス6位という鮮烈なデビューを飾ったカエディア。2026年シーズンもフランスの名門RAC41とのパートナーシップを継続し、EWCにフル参戦します。チーム名は「Dafy-Kaedear-Rac41-Honda」。
そして、もちろん鈴鹿8耐にも挑む!というものでした。
しかし、登壇した4人のメンバーから感じられたのは、鈴鹿8耐で味わった「猛烈な悔しさ」でした。

なぜ「カエディア」がロードレースに参戦?

カエディアは、バイク用スマホホルダーの人気ブランドです。
代表の飯沢智博さんは、現在33歳。かつて自動車ディーラーや横浜市営バスの整備士として働いていた経歴を持ちます。
「お客さまに直接感謝される仕事がしたい」という想いで2019年にカエディアを創業し、わずか数年で各ECサイトでランキング1位を連発。今やバイク用スマホホルダーのトップブランドの一角といえるでしょう。
そんな彼がレースに挑む理由は、単なる趣味ではありません。
もともとカエディアは、ライダーである石塚 健(たけし)選手の個人スポンサーをしていました。しかし、石塚選手が24年に鈴鹿8耐を走ったチームはそこで解散。25年は走るチームがなかったのです。
「大きな組織で情熱を押しつぶされてきた」という飯沢さんは、30代の自分が「やる気や熱意、新しい発想を実行させてあげられる場を作りたい」という思いから、25年の鈴鹿8耐参戦を決意しました。
しかし、それはまさにゼロスタート。たった10か月で、チームのメンバー探し、マシン制作、そして耐久レース経験豊富なフランスチーム「RAC41」とのコラボレーションを進め、ギリギリ参戦へこぎつけたのでした。
そして勝負の8月3日、「Kaedear-Dafy-Rac41-Honda(マシンはCBR1000RR-R)」は、途中で石塚選手の転倒があったにも関わらず、SSTクラス6位でフィニッシュ。急造チームで6位という結果はすばらしいと思いきや、チーム全員の胸に残ったのは悔しさだけ……。
転倒まではクラストップを快走していただけに、その思いは非常に大きなものでした。
カエディア・飯沢智博の決意「2年目の今年は、優勝をつかみ取る」

昨年の8耐ではピットなどの最前線で自ら体を動かしていたというカエディア代表でありチームオーナーの飯沢さん。
しかし今年は、「事業にフルフォーカスする」と宣言します。
それは、チームが優勝するために必要な資金と環境を、経営者として責任を持って支えていくという覚悟の表れです。
飯沢さんは、「2年目となる今年、私たちの目標は優勝をつかみ取ることです。そのために昨年からのメンバーに加え、新たな才能を持つライダーとスタッフを迎え、最強の布陣を整えました。私たちのホームである横浜から、日本、そして世界のレースファンやお客様へ情熱と感動を届けられるよう、チーム一丸となって全力で挑戦してまいります。」と優勝への執念を燃やしました。
マネージャー・増子亮助「悔しい思いをしました。上を目指したい」

昨年、わずか10か月という短い期間でチームを立ち上げた彼らにとって、初参戦は「本当に走れるのか」という不安との戦いでした。
元・四輪整備士の益子亮助さんは、昨年はピットクルーとして、そして今年はマネージャーとしてチームを支えます。
益子さんは昨年のレースを振り返ると、「心臓がバックンバックンしまくっていた」といいます。ピットでは右も左もわからず、スタッフ同士の動きが邪魔になってしまう場面もあったと言います。
26年は、ピット作業自体の早くするだけでなく、早く作業ができる環境も整えていくことを目標に掲げました。
耐久レースではスピーディで確実なピット作業が結果に大きな影響を及ぼします。益子マネージャーの手腕に期待です!
監督・高橋淳一郎「耐久は好きじゃないけど、このチームなら……」

すでにレース経験が豊富な高橋淳一郎監督は、チームを勝利に導く非常に重要な存在です。
しかし高橋監督は、「耐久レースはあんまり好きじゃない」といいます。
それでも、カエディアの情熱が20年離れていた耐久の世界に彼を連れ戻しました。
「CBR1000RR-Rはピットでのタイヤ交換に時間がかかる。でも、フランスRAC41のノウハウですごく速くなった。カエディアのアイデアも使って、あと10秒はピットタイムを短縮したい」と野望を語ります。
「フランスのメンバーはギリギリでの合流で、もちろん初めましてだし、英語をしゃべれないスタッフもいた。でも今年はお互いに知っている状況でスタートできる。横浜・フランス合同チームという強みを活かして、優勝を目指したい」と、優勝請負人は固い決意を語ってくれました。
ライダー石塚 健「最強の布陣、転ばなければ勝てる」

石塚 健選手にとって、昨年の6位は「快挙」ではなく「台無しにした」という記憶でした。
決勝中、SSTクラスのトップを快走しながらも、自身の転倒で順位を落とした悔しさは、今も消えていません。
唯一の目標は、「とにかく転ばないこと。あとは安定したアベレージでしっかり走りたい。それだけで僕らは勝てる」と断言しました。
「参戦2年目ということで、昨年取りこぼしてしまった優勝を絶対にリベンジしたい。僕たちは参戦するために鈴鹿に行くのではなく、勝つために行くので、しっかり準備して、おのおのがレベルアップして、本番で優勝できるように頑張っていきたいと思います。よろしくお願いします!」と絶対のリベンジを誓ってくれました。

「Dafy-Kaedear-Rac41-Honda」は、今シーズンよりEWCにフル参戦します。
鈴鹿8耐には石塚選手、ケビン・マンフレディ選手、ディエゴ・ポンセ選手の3人が参戦。
EWCは、この3人にジェームス・ウエストモアランド選手を加えた4人が走ります。
横浜から世界へ。
7月3〜5日、鈴鹿8耐での彼らのリベンジに注目しましょう!
ラッピングバスと新店舗にも注目!

カエディアは、2026年の鈴鹿8耐参戦に合わせて、ラッピングバスを走らせることも発表しました。場所はカエディアの地元でもある神奈川県横浜市。飯沢代表が横浜市営バスの整備士だったということもあって、今回のラッピングバスが走ることとなったそうです。地元横浜市民の応援が、鈴鹿8耐クラス優勝を強力に後押しするはずです!



今回の参戦体制発表会が行われたのは、カエディアの横浜ショールームで、発表会の翌日がオープン日でした。
新ショールームは従来のショールームから1.5kmほどの場所に移転。「触って、選んで、取り付けまで」がコンセプトで、カエディアのアイテムが多数展示販売されるだけでなく、愛車への取り付けも可能(予約制)。愛車へのフィッティングの相談にも気軽に乗ってくれますよ!
カエディア 横浜ショールーム
神奈川県横浜市緑区新治町557-1 エスタール十日市場
営業時間:10:00〜17:00(日・祝休 土曜が祝日の場合は営業)
店舗前にバイク駐車場あり
アクセス:横浜青葉ICよりバイクで約15分
JR十日市場駅南口より徒歩約13分

文と写真:編集部・太田





































