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【CRF1100L 新型アフリカツイン試乗】旅にもオフにも効く! 迷ったら電制サス仕様「ES」を選べ

旅にもオフロードにも効くショーワ製電子制御サスペンション

多くのユーザーの場合、メインの使用シチュエーションとなるオンロードでは、総じてより軽快になった取りまわしと、サスペンションストロークの調整で830mm(ローダウン時810mm)に引き下げられたシート高が、格段の安心感と利便性を感じさせてくれるはずだ。
ちなみに国内でも限定発売が予定されているEU仕様と同じ「ロングサスペンション仕様」は、サスペンションストロークがフロント230mm(国内仕様185mm)、リア220mm(同180mm)となっており、シート高は890mmなので従来モデルのアドベンチャースポーツと同様だ。

さて、注目の電子制御サスペンションEERAだが、これはもう性能的にはまったくの別物であり、あらゆるシチュエーションでその乗り心地を角の取れたスムーズなものとしてくれる。分かりやすいのはフルブレーキング時におけるノーズダイブ量の違いや、路面の段差や凹凸の通過時にスタンダードのサスペンションが「ダダンッ」なら、EERAは「タンッ」というほど違うショックの伝わり方だろう。
また、IMUやサスペンションストローク、エンジン回転等のパラメータからの情報を1/1000秒単位で検知しているというシステムによって、幅広いシチュエーションでほぼ瞬時にサスペンションの減衰特性をアジャストするため、通常だと「乗り心地が良い」という感覚に始終してしまうのだが、このEERAの恩恵を最も感じ取れるのは、路面の起伏があり、断続的に大きな衝撃が加わるオフロード走行である。
ウェーブ状にうねる大きな連続ギャップではショックを適切に吸収するから、車体のピッチングが抑制されて穏やかになるし、ジャンプの着地ではサスペンションのストロークスピードが変化するのか、スタンダードより衝撃の伝わり方がマイルドだ。この事によって車体の安定感が高く、操作もより楽になるし、結果的には疲労の低減にもつながる。
総じて、オフロードを意識してサスペンションストロークを確保したアドベンチャーモデルでは、オンロードでは極端に姿勢変化しないようストロークを抑制したい、オフロードでは衝撃吸収性を上げるためストロークさせたいという、二律背反を抱える事になるのだが、オンでもオフでも適切な作動特性を実現できるEERAはこの矛盾を解決したと言ってもいい。

新型アフリカツインはラグジュアリーツアラーとしても使える

そもそも大排気量アドベンチャーモデルは、そこで思い描く「夢」としてオフロード走行を意識させるものだが、実際のオフロード走行ではそのサイズや重さが足かせとなる場合も少なくない。
しかし、アフリカツインの場合は元々がオフロードのポテンシャルも十分に意識した性格であり、この新型ではさらにそのポテンシャルを拡大している。高回転フィーリングの良さ、軽快感とマスの集中感が向上した車体がその理由だが、そこにEERAを装着したアドベンチャースポーツESは言ってみれば、オン/オフを同じようにこなす万能ラグジュアリー・スポーツツアラーと言っても良いだろう。
何しろ、タンデムをしようが、ケース類に荷物を満載しようが、これも新たに採用されたゴールドウイング同様のイニシャル設定をすれば、後はEERAが最適かつ快適な作動を実現するのである。発売直後で早くも受注が700台あり、その8割がアドベンチャースポーツの「ES」仕様と言うから、市場の期待が大きい事も分かるというものだ。


電子制御サスペンション(フロント)

電子制御サスペンション(リヤ)

EERA(Electronically Equipped Ride Adjustment)はショーワが開発した電子制御サスペンションで、既にカワサキで採用されているものと基本システムは同様。走行中のサスペンションストローク速度と車両の走行状態に応じて、ソレノイドバルブで瞬時に減衰力を最適化。低速の乗り心地/高速の安定感、オンロード走行性能/オフロード走破性など、相反する走行シーンに求められるサスペンション特性を両立させる。
サスペンションの設定モードは、走行シーンに応じた4段階。同時に電動プリロードアジャスターを備えており、ひとり乗り・ひとり乗り+積載・ふたり乗り・ふたり乗り+積載を選択できる。ユーザーモードではアジャスト位置を24段階に調整することが可能。

メーターには新たに6.5インチTFT液晶のタッチパネルとなり、グローブをしたままで各種の操作が行える。同時にアップルカープレイも採用された。
ライディングモードは6種類。DCTはDモード/Sモード(3レベルに設定変更可能)/MTモードの3種類。トルクコントロールは7段階、エンジンブレーキは3段階に調整可能。

アドベンチャースポーツではコーナーリングライトを採用。コーナリング時にバンク角に応じて3段階で照射範囲が切り替わり、夜間走行時などの視認性を向上させている。

ホンダCRF1100Lアフリカツインアドベンチャースポーツ諸元

[エンジン・性能]
種類:水冷4ストローク並列2気筒OHC4バルブ ボア・ストローク:92.0×81.4mm 総排気量:1082cc 最高出力:75kW102ps/7500rpm 最大トルク:105Nm<10.7kg>/6250rpm 変速機:6段リターン/電子式6段変速(DCT)
[寸法・重量]
全長:2310 全幅:960 全高:1520(スクリーン最上位置は1580) ホイールベース:1560 シート高830/810(各mm) タイヤサイズ:F90/90-21 R150/70R18 車両重量:238kg、240kg(ES仕様)、248kg(DCT仕様)、250kg(DCT-ES仕様) 燃料タンク容量:24L
[価格]
180万4000円/191万4000円(DCT仕様)/194万7000円(ES仕様)/205円7000円(DCT-ES仕様)

ホンダCRF1100Lアフリカツイン諸元

[エンジン・性能]
種類:水冷4ストローク並列2気筒OHC4バルブ ボア・ストローク:92.0×81.4mm 総排気量:1082cc 最高出力:75kW102ps/7500rpm 最大トルク:105Nm<10.7kg>/6250rpm 変速機:6段リターン/電子式6段変速(DCT)
[寸法・重量]
全長:2310 全幅:960 全高:1355 ホイールベース:1560 シート高830/810(各mm) タイヤサイズ:F90/90-21 R150/70R18 車両重量:226kg、236kg(DCT仕様) 燃料タンク容量:18L
[価格]
161万7000円/172円7000円(DCT仕様)

問い合わせ●ホンダモーターサイクルジャパン
https://www.honda.co.jp/motor/
お客様相談センター TEL0120-086819

(試乗レポーター●関谷守正 photo●柴田直行)

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