雑ネタ

年収400万円じゃ無理!? 「輸入大型バイク」ハーレーダビッドソンを買える年収はどれくらい?

リターンライダーの定番「ハーレーダビッドソン」

一般の方が高額な大型バイクといって思い浮かべるのは「ハーレーダビットソン」ではないでしょうか。
アメリカ生まれのハーレーダビッドソンは、大型バイクに乗ろうというライダーにとって、象徴的な目標となっていることも多いでしょうし、実際リターンライダーでハーレーダビットソンを選んでいるという方も多いと思います。

そんなハーレーダビッドソンのバイクを手に入れるには、どのくらいの年収があればいいのでしょうか。今回は、お金を軸に「ハーレーに乗る資格」について考えてみたいと思います。

ハーレーダビッドソンの新車価格は140万円から

ひとくくりにハーレーといっても価格帯は、かなり幅広いものになっています。たとえば「パパサン」の愛称で知られるXL883の最新進化形といえるクルーザーモデル「IRON 883」のメーカー希望小売価格は138万8200円です。
一方で、同じクルーザーモデルでも「FAT BOY 114」になると273万6800円と、メーカー希望小売価格が倍近くになります。

さらに、グランドツアラーの最高峰となる「CVO LIMITED」のメーカー希望小売価格は550万8800円と驚くべき価格です。
さらに新しいところでは、2021年に登場したアドベンチャーモデル「パンアメリカ1250」のメーカー希望小売価格は231万円となっています。どれを選ぶかによって予算感はだいぶ異なりますが、ここではエントリーモデルとして人気の高い「IRON 883」(138万8200円)を例に考えてみましょう。

ハーレーダビットソン FAT BOY 114。価格は273万6800円。
ハーレーダビットソン パンアメリカ1250。価格は231万円。
ハーレーダビットソン CVO LIMITED。価格は550万8800円。

大型輸入バイクでもグレードによっては「軽自動車より安く乗れる」

「IRON 883」の138万8200円という車両価格は、たしかにバイクとしては高価な部類です。しかし、四輪と比べてみると意外に手が届きやすいことに気付きます。たとえば人気ナンバーワンの軽自動車ホンダN-BOXのエントリーグレードのメーカー希望小売価格は、144万8700円です。

ハーレーダビットソンのエントリーモデル、IRON 883。価格は138万8200円。
ホンダ N−BOX。2021年に最も売れた軽自動車で、価格は144万8700円。

たしかに軽自動車は4人乗れますし、スライドドアは便利ですが、660ccのクルマよりも883ccのエンジンを積んだバイクのほうが安いというのは、お買い得という風に見えるかもしれません……かなり無理やりな理屈ですが。

維持費でいっても、250cc超のバイクにかかる軽自動車税は年間6000円です。これは四輪乗用車の1万800円よりもグッと安く、任意保険についてもネット保険であれば3万円程度で加入できます。極論としては軽自動車を買えるくらいの余裕があれば、ハーレーダビッドソンなどの輸入大型バイクに乗ることはできるのです。

「バイクは生活必需品ではない」という点も考えると年収500万円が下限か

クルマの場合、購入価格の目安は年収の2~3割といわれています。つまりホンダ N-BOXを購入するのに適切な年収というのは、480~725万円程度と計算できます。さらに軽自動車の場合は、普通自動車に比べると保険料や税金など様々な維持費が抑えられますから、400万円程度の年収でも余裕をもってN-BOXを新車で購入できるといえるでしょう。ただし、これはクルマが「生活必需品」に近いものとして考えられているからです。

前章で「ハーレーダビットソン IRON 883」と「ホンダ N-BOX」ならば、IRON 883の方が安く維持できると説明しました。
だからといって年収500万円もあればハーレーダビッドソンを余裕で購入できるかといえば、そうでもありません。

ハーレーダビッドソンを日々の通勤に使う人も中にはいるでしょうが、多くのユーザーにとっては趣味の乗りものという位置づけでしょう。ハーレーダビッドソンの他に家族が移動するためのクルマが必要というケースも多いのではないでしょうか。

その場合、軽自動車をファーストカーとして購入するのと、趣味の道具としてバイクを購入するのは同じくらいの予算感であるという前提の、前述した計算式では不適切です。

趣味に割ける金額は年収の10〜15%程度と考えると必要年収は約1000万円

バイクを趣味の乗りものだとして、趣味の支出はどのくらいの比率にするのが適切なのでしょうか。無理なく生活をするという前提で考えると、独身世帯であっても1年あたりに趣味に割ける金額は年収の10~15%が上限と言われています。
そう考えると、仮に独身でIRON 883(138万8200円)を買うのであれば、車両購入金額+初年度に支払う諸費用が10~15%にあたる金額ということで、年収960~1440万円程度は必要といえます。

実際にはローンで車両を購入する人が多いので低収入でも「なんとかなる」

ただし、上記の試算は車両を現金一括払いで購入するという前提です。
実際にはローンを組んで車両を購入する人が多数派です。
例えば36回(約3年間)ローンでIRON 883(138万8200円)を購入すると考えると、138万8200円÷36回で、月々の支払いは3万8561円、年間では46万2733円となります。実際にはこれに加えて金利や保険代、税金などの諸経費が掛かってきますが、年間おおむね60〜70万円で維持することができるでしょう。

こう考えると、年収が500万円程度あれば、1年あたりのバイクへの出費を年収の10~15%(年収500万円ちょうどの場合で50〜75万円)に抑えながらIRON 883に乗ることも可能であると考えられます。

またハーレーダビットソンは、独自に最長150回払い(約10年)の「ロングローン」も用意しており、これを使えば1年あたりの出費をさらに抑えることもできます。例えば150回(約12年半)ローンでIRON 883(138万8200円)を購入すると考えると、138万8200円÷150回で、月々の支払いは9254円、年間では11万1056円となります。金利や諸経費を加えても年間20〜30万円程度で維持できるでしょう。

そう考えると、年収300万円程度であっても1年あたりのバイクへの出費を年収の10~15%(年収300万円ちょうどの場合で30〜45万円)に抑えながら、IRON 883に乗ることが可能であると考えられます。

ただし、ローンの期間を長くすればするほど増えるリスクもあります。
1台のバイクだけを10年以上乗り続けるライダーはそう多くなく、生活が変わって車両を手放したいのにローンが終わっていないために売却が難しい、故障などで車両は既に手元にないのにローンだけは払い続けなければならないなど、問題が発生する可能性も十分あります。

「ハーレーは金持ちの乗り物」は言い過ぎ!? 50代、60代なら平均年収で買える

ちなみに50代の平均世帯収入は750万円程度と言われています。大学生の子供の教育費にヒーヒー言っている家庭もあるでしょうが、このくらいの世帯収入で子育てが終了、もしくは独身であるとすれば、IRON 883のメーカー希望小売価格138万8200円というのは、無理せず支払える金額に見えてくるでしょう。

ちなみに、60代の世帯収入は定年退職を迎える人も増えてくるために50代よりも少なくなりがちですが、それでも550万円程度が平均値となっています。やはり子育て終了&ローン完済、もしくは独身として考えると、ハーレーダビッドソンを趣味の乗り物として購入することは決して無理をしているとはいえません。

リターンライダーが乗りやすさやデザイン、メーカーへの憧れでハーレーダビッドソンのバイクを選んでいるという面もあるでしょうが、いま日本でハーレーダビッドソン級の価格帯のモーターサイクルを購入できる層というのは、リターンライダーと呼ばれる年齢層と重なる――という単純な話なのかもしれません。

趣味の乗り物として現実的に考えるとハーレーを買える年収は500万円〜

まとめると「独身世帯で金のかかる趣味はバイクだけ」というのであれば、年収300万円でもロングローンを組み、ハーレーダビッドソンのエントリーモデルを新車で購入可能といえます。
ただし3年程度の無理のない長さのローンを組み、故障や事故など不測の事態に備えることを考えると、年収500万円は欲しいところです。

つまり「ハーレー=お金持ち」という世間のイメージは大げさで、マイホームのローンが完済していて家賃が不要、なおかつ子育ても終了しているか独身の50~60代であれば、平均的な世帯収入でも十分に余裕をもってハーレーダビッドソンに乗ることが可能といえます。
リターンライダーが憧れのハーレーダビッドソンを購入するというトレンドは、そうした経済的状況が生んでいると言えそうです。

レポート●山本晋也 写真●モーサイ編集部 編集●モーサイ編集部・中牟田歩実

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