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超ド派手だった!「上野バイク街」時代から考察するイマドキのバイクウエア超進化論

人気ライディングウエアブランドのゴールドウインが語る、バブル時代のウエア事情

スキーウエアヤアウトドアウエアでも馴染みのあるゴールドウインのロゴだが、バイク用品を扱う「ゴールドウインモーターサイクル」のロゴには「MOTORCYCLE」の文字が加えられている。

1964年の東京オリンピックの日本代表選手にウエアを提供するなど、本格的なスポーツメーカーだったゴールドウインは、バイクブームの真っ只中の1983年、ゴールドウイン初のライディングウエア「GSM0101」でバイク業界に参入。スポーツウエアメーカーとして培ってきたカッティング技術と機能的な素材が注目され、以降も続々と人気製品を生み出した。

GSM0101の販売当時のカタログ画像。当時を知るライダーに言わせると「バカ売れしたウエア」だったらしい。
GSM0101が掲載された1987年のゴールドウインモーターサイクルのカタログ表紙。

80年代のゴールドウインのカタログを見て見ると、本当にカラフルなウエア類が目立つ。

1986年に販売されていたゴールドウインモーターサイクルのカタログの1ページを抜粋した。光沢のあるシルバーや原色など、鮮やかな色使いが印象的。
1986年のゴールドウインモーターサイクルのカタログ表紙。撮影に使用されているバイクはヤマハ・セロー225。

ウエアのデザインとカラーリングについて、宮川さんは「景気のいいときはカラフルなカラーリングが流行し、経済が落ち着いているときは落ち着いたカラーリングが流行する傾向があります」といい、バブル時代にカラフルなウエアが好まれたことは必然だったようだ。

また、屋根裏から発掘されたファクトリーベアのウエアにはプロテクターを入れるポケットがなかったが、ウエア自体にプロテクター、もしくはプロテクターを装備できるポケットなどの機構を備えたウエアは、1988年に「GSM0129」としてゴールドウインが販売を開始した。

1988年に発売されたGSM0129が掲載されている当時のカタログ。GSM0129にはプロテクターを挿入できるポケットが装備され、専用のプロテクターが付属した。
1989年のゴールドウインモーターサイクルのカタログ表紙。

宮川さんによると、GSM0129発売以前のライダーで安全性を特に重視する人は、教習所で装着するような別体のプロテクターを肘やヒザに装着していたという。

別体のプロテクターの一例。バイク用のウエアを着用しなくても後から手軽にプロテクターを脱着など、メリットもあり、現在も各バイク用品メーカーから販売されている。写真はラフアンドロードのニーシンガードPRO(3800円+税)。

別途プロテクターを装備する手間のかからないGSM0129は当時革新的な製品だった。

ゴールドウインモーターサイクルのラインアップは現在に至るまで進化を続け、近年では普段着にも見えるようなカジュアルなデザインも人気があるとのこと。2020年のカタログでは、必ずしもバイクに乗ることを前提としない、町中でオシャレに着られるウエアラインを提案している。

ゴールドウインモーターサイクルの2020年のコレクションの一例。一見バイクウエアには見えず、街着としてもスタイリッシュ。

バブリーなウエアはオークションサイトなどで入手することも可能

80年代を中心にバブル時代当時のウエアはオークションサイトやフリーマーケットアプリでも密かな人気商品として取引されている。安全性や機能性を考えれば、現行ウエアの購入をお薦めするが、時代を感じるウエアを1着入手して、バイクに乗り始めたアノ頃の思い出に浸ってみるのもオツなものかもしれない。

レポート●モーサイ編集部 中牟田歩実 写真●ゴールドウインモーターサイクル/編集部 取材協力●ゴールドウインモーターサイクル

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