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インカムが使えない状況は突然やって来る!ハンドサインは現代でも有効
走行中は基本的に1人きりになるバイク。たとえ複数人でのマスツーリングだとしても、運転中は他のライダーと会話ができないため、何か伝えたい場合は「ハンドサイン」を使って意思を表現する必要があります。
例えば、手のひらを下に向けてヒラヒラさせるハンドサインは、「スピードを落として」ということを仲間に伝える際によく使われるもの。
前方の渋滞を知らせる時など、ハンドサインの意味を理解していれば安全に減速できますよね。
現代ではインカムの普及によって運転中も会話することが可能になりましたが、
「インカムが故障した」「インカムのバッテリーが切れた」「インカムを持っていない人とツーリングすることになった」など、想定外の事態も考えられます。
また、ソロツーリング専門のライダーであっても、対向車線のライダーからハンドサインを送られることもありますので、インカムで繋がっていないライダー同士でもコミュニケーションをはかれるハンドサインを覚えておいて損はないでしょう。
ということで、本記事では「ライダーなら知っておきたいハンドサイン5選」をご紹介します。
「スピード落とせ」:手のひらを下に向けてヒラヒラ
冒頭で紹介した「スピードを落として」を意味するハンドサイン。手のひらを下に向けて上下にヒラヒラ動かします。
前方に渋滞が発生していたり障害物が落ちているなど、何か危険な状況がある場合に減速することを伝えるサインです。
また、対向車線のライダーがこのハンドサインを送ってきたら要注意!
この先でスピード違反の取り締まりをおこなっていたり、障害物が落ちているなど、「速度を落とさないと危ないよ」と教えてくれている場合があります。
親切なライダーからのサインを見逃さないためにぜひ覚えておきたいですね。
「給油したい」:ガソリンタンクを叩く
「ガソリンが残りわずか!ガス欠する前にスタンドに寄りたい」
そんな時はガソリンタンクを数回軽く叩くことで給油したい意思を伝えられます。
伝える相手の位置によってはサインが見えないこともありますので、手でガソリン注入ノズルのような形を作り、タンクの給油口に向けて動かすことでも伝わるはずです。
「トイレに行きたい」:下腹部を押さえる
トイレに寄りたい時は、下腹部あたりを手で押さえて知らせます。
緊急度の高い場合は、大きい動きでポンポンと下腹部を叩くと必死さをアピールできるのでより伝わりやすくなるでしょう。つらそうな表情も合わせれば完璧です。
片手運転になりますので、あまり大袈裟に動かしてバランスを崩さないよう注意してください。
「休憩しよう」:SAなどの看板を指さす
高速道路のサービスエリア・パーキングエリアで休憩したい場合は、道路の案内看板を指さすことで「このSAで休憩しよう」という意思を伝えられます。
トイレや給油のハンドサインが上手く伝わらなかった時も、とりあえずSA・PAに寄ることを伝えられれば、休憩ついでにどちらも済ませられるので安心です。
「ウインカー消し忘れてるよ」:手でグーとパーを交互に繰り返す
ライダーなら誰もが一度は経験があるであろうウインカーの消し忘れ。
仲間がウインカーを点けっぱなしにしていたら、ウインカーの位置に手を持ってきてグー・パーを繰り返すことで相手に消し忘れを伝えられます。
もし自分がこのサインを送られたら、そっと消灯して手を上げお礼を伝えるとスマートです。
「ヤエー」や「お先にどうぞ」はライダーの繋がりを感じるハンドサイン
このほかにも、ライダー同士の安全を願うあいさつ「ヤエー(ピースサイン)」や、譲り合う気持ちの「お先にどうぞ」のジャスチャーも立派なハンドサインです。
どちらもお互いを思いやる気持ちが感じられて、「バイク乗りってなんて素晴らしいんだ」と思わせてくれますよね。
今回ご紹介したハンドサインはいざという時にきっと役立つはずです。
それに、ライダー特有のハンドサインをさりげなく使いこなせると、周りからはとてもカッコ良く見えます。
インカムはすぐに言いたいことを伝えられるとても便利なものですが、ライダー同士の繋がりを強く感じられるハンドサインもまた魅力的なコミュニケーション法ではないでしょうか。
まとめ●モーサイ編集部