バイクライフ

バイク好きが株主優待の充実度で選ぶ上場銘柄5選!「毎年アイテムが異なる工具メーカーが狙い目」

得られる利益は3つ!! 売却益、配当金のほか株主優待にも注目

「株主優待生活」という言葉を聞いたことはないだろうか。元棋士の桐谷広人さんのライフスタイルがマスコミで話題になって久しいが、株主優待をフル活用すると、優待価格で食事ができたり、移動できたり、はたまた日用品が手に入ったりする。

日本で上場株を手に入れたいならば、リアル店舗でもネットでも証券会社に口座を作って、そこに株を購入するに十分な資金を入れればいい。
一度も株に手を出したことがないとハードルが高く感じるが、いまやスマートフォンの画面の中でも口座を作ることは可能だ。

さて、株式投資によって得られる利益というのは大きく3つある。

ひとつは、売却益。単純に買ったときより高い株価で売ることで、その差が利益になる(諸々の手数料は必要だが)というものだ。

そのほか配当金もある。これは、株主(所有者)に対して企業が利益を分配するもので、株価と予想配当金から計算する配当利回りが5%以上になることも珍しくない。もちろん、利益が出ないときは配当が停止されることもあるので、必ずしも配当金が支払われるわけではない。

いずれにしても、売却益や配当金には源泉徴収といって税金がかかる。個人投資家の場合、20.315%というのが現在の税率だ。つまり売却益が100万円出たとしても20万3150円は税金として持っていかれてしまう。

バイクメーカーではヤマハの株主優待が充実

一方で、冒頭で触れた株主優待については基本的には課税対象にはならない。その企業が経営するレストランでの割引券だったり、はたまたカタログギフトだったりと実体として現物での提供となるからだ。そして一般消費者を顧客としたBtoCの企業では自社商品を株主優待で送付するケースもある。

ヤマハの株主優待

ヤマハの株主優待にはヤマハバイクレンタルの割引券や、ヤマハテクニカルセンターでの二輪教習割引券など、バイクライフに直接関係するものも多いのが特徴的だ。

たとえば、二輪メーカーでいえばヤマハ発動機の株主優待は充実している。

保有株式数と保有年数によってポイントが与えられ、それに応じた優待が選べるという仕組みで、たとえば静岡の企業らしくスポンサードしているジュビロ磐田のペアチケットや、ステーキレストラン「さわやか」の商品券などを選ぶことができる。

二輪にダイレクトに関係するものでいえば、ヤマハバイクレンタルの20%オフの割引券や、ヤマハテクニカルセンターでの二輪教習割引があり、そのほか船外機なども販売しているヤマハらしく、ボート免許教室の利用割引券も選択できる。

こうした株主優待の基準日は毎年12月31日で、その段階で所有している株式数と保有年数がカウントされるという仕組みだ。

そのほか6月30日の時点で1000株以上を所有していると、レーシングもしくはマリンのカレンダーが貰えるという株主優待メニューもある。

ホンダの株主優待

100株以上の株主になると優待券を貰えるモビリティリゾートもてぎ(旧ツインリンクもてぎ)。サーキットやホンダの名車を展示するコレクションホールのほか、家族で遊べる遊園地やキャンプ場を備えるリゾート。

同じく二輪メーカーでいえば、ホンダにも株主優待はある。3月末日時点で100株以上の株を所有していると、鈴鹿サーキットもしくはモビリティリゾートもてぎ(旧ツインリンクもてぎ)で使用できる優待券を貰うことができるほか、レースイベントの株主視察会(抽選制)も用意されている。また希望者全員にカレンダーが送られてくるというのも株主優待の一環だ。

そのほか9月末日時点で100株以上を所有していると、製品展示や様々な参加型プログラムを用意するファンイベントの「エンジョイホンダ」に招待されるとう優待もあるが、ここ数年は新型コロナウイルスの影響で中止となっている。

スズキとカワサキは株主優待なし

なお、スズキとカワサキについては、こうした株主優待はないようだ。株主優待というのは個人株主に長期保有してもらい安定した株主になってもらうことが狙いといえるため、企業の方針によっては優待を用意していないことは珍しくないのだ。

バイク好きなら工具メーカー「TONE」の株をおすすめしたい

さて、二輪ファンの諸兄に筆者の経験からおすすめしたい株が工具で知られるTONEだ。同社の株主優待は、毎年異なる工具となっている。当然ながらTONEが作る「本物の」工具ゆえに実用性が高いものなのだ。
近年の実例を挙げると、2020年は手のひらサイズのビットラチェットセット、2021年は10mmもしくはプラスドライバーの使えるキーホルダー、2022年はハイブリッド電動ドライバー&草抜きビットセットがもらえた。

なお、TONEの株主優待は11月30日時点で200株以上を所有していることが条件。最低単元の100株ではない点は気をつけたい。

「限定トミカ」などがもらえる玩具会社も見逃せない!!

株主のみに贈られる特製トミカとリカちゃん人形。デザインは毎年異なり、画像は2021年度のもの。セット内容は保有する株式数によって異なる。

実用性というところでは工具に劣るが、乗り物ファンであれば見逃せないのがおもちゃメーカーだろう。

ミニカーの「トミカ」で知られるタカラトミーは3月31日時点での保有株式数に応じて、100株以上1000株未満の場合は特製トミカ2台、1000株以上2000株未満の場合は特製トミカ4台、2000株以上の株主にはトミカ4台+リカちゃん人形が送られてくる。なお、ここでもらえるトミカとリカちゃん人形は「株主優待限定」のデザインとなっており、一般販売はされないレア度の高いものだ。

それだけではない。公式通販サイトでの割引券も送付される。こちらは保有年数によって割引率が変わるが1年未満 10%割引、1年以上3年未満 30%割引、3年以上 40%割引となる。1年間での利用上限は10万円となっているが、一般家庭であれば十分な上限だ。子どもが生まれたらタカラトミー株を100株買っておくといいという話もあるが、こうした優待を利用できるからなのだ。

同様に、おもちゃメーカーで筆者がおすすめなのがハピネットだ。株主優待の対象は3月31日時点の保有株式数によって決まるが、以下のように同社のカタログギフトから商品を選べる内容となっている。その内容は幼児向けのラジコンカーやゲームソフトなど、子どもが喜ぶものが多く、また「大きなお友達」も楽しめるアイテムが多く揃っている。

具体的な優待内容は下記の通りだ。

所有株式数100株以上500株未満
株主さまご優待カタログの中からお好みの商品1品

所有株式数500株以上1000株未満
株主さまご優待カタログの中からお好みの商品2品

所有株式数1000株以上
株主さまご優待カタログの中からお好みの商品3品

これに加えて株主優待品を申し込むと、所有株式数に応じて、トイザらスなどの小売店で使える「こども商品券」が贈呈されるというのもうれしいところだ。(所有株式数500株以上1000株未満:「こども商品券」2000円分、所有株式数1,000株以上:「こども商品券」5000円分)

もちろん、株主優待ばかりに注目して投資したけれど、肝心の株価が下がってしまい含み損を抱えてしまうようでは本末転倒だが、好きなメーカーを応援する気持ちを株式投資というカタチで表現するのも悪くない。

なお、株主優待の内容については近年縮小傾向にある。投資をしようというのであれば、各企業のIRページを見て、業績をチェックすると同時に、優待内容の変更も確認してほしい。

参考:紹介した企業の株価(2022年4月7日時点)

ヤマハ発動機 2553円
本田技研工業 3217円
TONE 3050円
タカラトミー 1216円
ハピネット 1495円

レポート●山本晋也 写真●山本晋也/ホンダモビリティランド/ヤマハ/タカラトミー 編集●モーサイ編集部・中牟田歩実

  1. CBR250RRに乗る女子高生ライダーが『CBR400R』に乗った感想「最高です。欲しくなりました」

  2. ベテランライダーが『CBR650R E-Clutch』に乗って感じた楽しさ

  3. 寒い時期はバイクに乗らない人へ!愛車を冬眠させるなら「4つの〇〇+α」をやっておけばずっと長持ち!

  4. 還暦からセカンドライフをスタートさせた『Rebel (レブル)1100 <DCT>』のオーナー

  5. 技術者たちが語る「Honda E-Clutch」。新しい技術に秘められた苦労と想いとは?

  6. CL500はストリートが楽しいバイク。ビギナーからベテランまでを満足させる万能マシンだ!

  7. 原付だから多くの人に愛された。『スーパーカブ50』の歴史を辿ってみる。

  8. CL250はセカンドバイクじゃない。この250ccは『メインの1台』になり得るバイクだ!

  9. Rebel 1100〈DCT〉は旧車を乗り継いできたベテランをも満足させてしまうバイクだった

  10. 定年後のバイクライフをクロスカブ110で楽しむベテランライダー

  11. CL250とCL500はどっちがいい? CL500で800km走ってわかったこと【ホンダの道は1日にしてならず/Honda CL500 試乗インプレ・レビュー 前編】

  12. 【王道】今の時代は『スーパーカブ 110』こそがシリーズのスタンダードにしてオールマイティー!

  13. 新車と中古車、買うならどっち? バイクを『新車で買うこと』の知られざるメリットとは?

  14. ビッグネイキッドCB1300SFを20代ライダーが初体験

  15. どっちが好き? 空冷シングル『GB350』と『GB350S』の走りはどう違う?

  16. “スーパーカブ”シリーズって何機種あるの? 乗り味も違ったりするの!?

  17. 40代/50代からの大型バイク『デビュー&リターン』の最適解。 趣味にも『足るを知る』大人におすすめしたいのは……

  18. ダックス125が『原付二種バイクのメリット』の塊! いちばん安い2500円のプランで試してみて欲しいこと【次はどれ乗る?レンタルバイク相性診断/Dax125(2022)】

  19. GB350すごすぎっ!? 9000台以上も売れてるって!?

  20. “HAWK 11(ホーク 11)と『芦ノ湖スカイライン』を駆け抜ける

おすすめ記事

実は21年型で国内販売終了……の「Z125 PRO」が手に入るかも!カワサキが「新車1台プレゼントキャンペーン」を開催 新型カワサキZ900登場!2025年型スーパーネイキッドは、外観も性能も「凄み」を増して日本上陸予定 リターン? 早くしないと 人生そのものが終わってしまうぞ!

カテゴリー記事一覧

  1. GB350C ホンダ 足つき ライディングポジション