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2025年マン島TTレース5〜7日目(予選)ディーン・ハリソン選手がCBR1000RR-RとCBR600RRで最速タイムを叩き出す

マン島 2025 CBR1000RR-R スーパーバイク

2025年のマン島は毎日雨が降る悪天候で、予選スケジュールが大幅に遅れた。5月30日(5日目)は予選2回目と3回目が予定されていたが、3回目が中止。5月31日(6日目)は予選4回目と5回目が行われるはずだったが、やはり悪天候のため4回目の途中で中断となった。

そして本来は決勝レースが行われる予定だった6月1日(7日目)に予選を割り込ませた。しかし4回目、5回目を行うスケジュールだったものの天候不順のため走行開始が遅れ、スーパーツインTT(650~700cc2気筒)は1周のみの最終予選となった。

スケジュールは大幅に遅れたものの、これですべてのクラスの予選が終了。注目クラスであるスーパーバイクTT(1000㏄4気筒、スーパーバイク世界選手権準拠の改造クラス)とスーパースポーツTT(600cc4気筒のほか955cc2気筒など)の2クラスで、予選トップのラップタイムを叩き出したのはディーン・ハリソン選手だ。

ハリソン選手はホンダレーシングUKに所属し、スーパーバイクではホンダ CBR1000RR-Rファイアブレードを駆って平均速度133.069mph(214.154km/h)、スーパースポーツではホンダ CBR600RRで平均速度128.093mph(206.146km/h)を記録した。

スーパースポーツTTの予選をトップスピードで終えたディーン・ハリソン選手(ホンダ CBR600RR)。昨年からホンダに移籍し、スーパーストックTT以外のすべてのクラスで表彰台に上がった実力者だ(5月30日撮影)。

スーパーバイクTTでは、ホンダ CBR1000RR-RのほかはBMW M1000RRが多勢だ。ホンダとBMWのマシンは設計年度が新しく、戦闘力が高い。そんな中、ショーン・アンダーソン選手はスズキ GSX-R1000Rを走らせて平均速度129.878mph(209.018km/h)で7位に入る健闘を見せている。

スーパースポーツTTは、スーパースポーツ世界選手権同様に出場可能なマシンの範囲が広がり、多種多様になっている。600cc4気筒が不利に思えるような状況だが、ハリソン選手はCBR600RRで最速ラップタイムを刻んでいる。しかしマイケル・ダンロップ選手がドゥカティ パニガーレV2(955cc)で2位に迫っており、決勝レースが楽しみな展開だ。

スーパーバイクTTでもトップスピードを叩き出したハリソン選手(ホンダ CBR1000RR-R)。今年は表彰台の中央に上がれるか!?(6月1日撮影)。

カワサキ ニンジャ650でスーパーツインTTに出場している山中正之選手も、無事に予選を終了。しかし悪天候による中止や減周によって、本来の半分程度しか予選ラップをこなすことができなかった。マン島TTのコースを1年に1度しか走れないことを考えると、走れるはずだったラップ数に足りなかったことは痛手だ。

「これがTTですね。でも今日1周だけでも走れたので、バイクを修理した後の感触を知ることができましたし、決勝でぶっつけ本番にならなくてよかったです。トランスミッションとリヤスプロケットを変更したので、シフトチェンジのタイミングが今までと違うことがわかったのが収穫でした」

次の走行は6月3日に予定されている決勝レース1。3周のレースの序盤でシフトチェンジのタイミングをアジャストしたいところだ。

「走行動画をチームの皆さんに見てもらってアドバイスをもらったので、修正の方向性はつかめていると思います。交換したギヤやスプロケはいい感じなので、いい結果につなげたいです」

マン島TTは明日(6月2日)から決勝ウィークに入る。スケジュールが押しているため、初日はスーパーバイクTT(4周)、サイドカーTT(3周)、スーパースポーツTTレース1(3周)の3レースが行われる過密スケジュールだ。しかし山中選手にとっては決勝前の休息でもあり、心身ともにコンディションを整えることが最優先となる。

「予選ウィークは、走れるか走れないかが直前までわからない状況が続いたので、(精神的に)ちょっと疲れてます。なので気持ちを入れかえて決勝に臨みたいと思ってます」

いよいよマン島TTは本番を迎える。山中選手をはじめ、各クラスのライダーとバイクにも注目して、世界一過酷なロードレースを楽しんでほしい。

6月1日の最終予選で、パーラメントスクエアの右コーナーを抜ける山中選手(カワサキ ニンジャ650)。今年のベストラップは5月30日に記録した20:42.032(平均速度109.359mph≒175.996km/h)で、クラス39位。次はいよいよ決勝だ(6月1日撮影)。

レース後、メカニックのポール・オーウェンさんと談笑する山中選手。ポールさんはマン島TTの名手・ジョン・マクギネス選手と同期のTTライダーで、走行経験も豊富。チーム監督のイアン・ロッカーさんとともに、山中選手に的確なアドバイスをくれ、マシンをきっちりと整備してくれる。そして、走行後の山中選手の気持ちをほぐすように、明るいジョークや楽しいエピソードを披露して和ませてくれる。

レポート&写真●山下 剛

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