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【通勤ライダー必見】100円の雨ガッパから数万円のレインウエアまで!! 価格差はどこで生まれるか

雨が多い時期のバイク通勤やツーリングに欠かせないのが雨ガッパやレインウエアですよね。
100円ショップに売っているようなビニール製の雨ガッパから、有名ライディングウエアメーカーが販売する数万円レインウエアまで幅広い価格帯の製品がありますが、一体どこに違いがあるのでしょうか。この記事では、価格差による性能の違いと、通勤やツーリング、それぞれの用途でどのくらいの性能の製品を選べば良いのか、選び方の指標を紹介します。

有名ライディングウエアメーカー、ゴールドウインが販売する「ゴアテックスコンパクトレインスーツ」。価格は6万4900円。

「どのくらいの雨に耐えられるか」の目安、耐水圧とは?

ライダーが濡れたシートに座るとき、お尻の部分には約3000mm相当もの圧力が掛かります。

レインウエアにおいて、価格帯によって大きく変わる代表的な性能のひとつが「耐水圧」です。
これは生地に染み込もうとする水の力(水圧)を抑える能力を数値化したもので、主に実際の試験結果に基づいた数値が製品に表示されます。
試験の方法は、生地の上に1平方センチメートルの筒を置き、その中に徐々に水を入れ足したとき、水が生地の裏側に染み出してきた時の水の量(ml)を計るというものです。

つまり、耐水圧が高ければ高いほど「レインウエアを着ていたのに水が染みてきて中の服が濡れた」という状況をより強い雨の中でも防ぐことができるのです。

また、レインウエアに掛かる水圧は着ている人間の動作によっても変わります。
耐水性に優れた素材「ゴアテックス」の商標を持つゴア社によると、平均的な体重の成人男性が濡れた座面に座るとき、お尻の部分には約3000mm相当もの圧力が掛かるそうです。
ライダーはレインウエアのズボンを着用した状態で濡れたシートに座って運転することが多いので、雨の中を立って歩く人よりもレインウエアへの圧力が掛かりやすいと考えられます。

ちなみに100円ショップで販売されているビニール製の雨カッパや傘の平均的な耐水圧は300mm〜500mmと言われています。
一方で、高価な雨カッパによく使われている「ゴアテックス」素材の耐水圧は4万5000mmとなっています。ケタ違いですね。

「どのくらい蒸れないか」の目安、透湿性とは?

雨風は弾き返すものの、肌側からの水蒸気(汗)は外に逃がす性能が「透湿性」。

レインウエアにおいて、価格による差異を耐水圧以上に実感しやすいのが「透湿性」です。
安い雨ガッパを着て運動をすると、雨が染み込んでこなくても汗で蒸れて服が濡れてしまいます。これは、安い雨ガッパに主に使われているビニール素材は内側(体側)からの水蒸気を通さず、汗が外に逃げていかないからです。

活動中にこうした状況になるのを防ぐため、それなりの性能を持つレインウエアには、雨の侵入を防ぐと同時に湿気を排出する性能=透湿性が備えられています。

透湿性は、1平方メートルの生地が24時間あたりに何グラムの水蒸気を排出できるか、主に理論値で製品に表示されます。

100円ショップで販売されているビニール製の雨カッパや傘は基本的に透湿性をほとんど持ちません。一方で、「ゴアテックス」の透湿性は1万3500g/平方メートル・24hとなっています。

様々な「便利機能」も雨ガッパの価格に影響

素材による性能のほかに雨ガッパの価格を左右する要素といえば、基本性能以外の「付加価値」です。例えば、同じ耐水圧と透湿性を持つ雨ガッパであれば、軽量であるほど、収納サイズが小さくなるほど高価になる傾向にあります。

また、ライディング用と銘打っているような製品であれば「走行風によるバタつきを防止するための袖、腰ベルト」や「前傾姿勢になっても背中が露出しないための長い後ろ身頃」「ライディングブーツを履いたまま着脱できるようズボンのスソを開閉できるファスナー」「ライディング姿勢に合ったパターン」など、着用状態でのライディングをより快適にしてくれる便利機能が盛り込まれています。こうした便利機能を加えるのに掛かるコストも、雨ガッパの価格に上乗せされていきます。

また、単純に価格帯の高いウエアメーカーが販売しているから高額、つまり「ブランド料」や「デザイン料」のようなものが価格に上乗せされている場合もあるでしょう。

安価なカッパに使われているビニール素材は熱で溶けてしまいますが、ゴアテックスなどの一部高級撥水素材は規定温度を守ればアイロンをかけることもできます。
ライディングブーツを履いたまま着脱できるよう、スソの部分が広くなっているレインウエアのズボン。広がっているスソはマジックテープやファスナーで閉じることができます。
高価格帯のレインウエアは、高い機能性を持ちながら収納サイズにも配慮されていることが多いです。
ライディング用と銘打たれているレインウエアは走行時のバタつきを軽減するため、ソデやウエストにベルトを備えるものが多くなっています。
ムレを軽減するため、ライディング用レインウエアの背中に設けられたベンチレーション。
高価格帯のレインウエアでは、ファスナー部分からの浸水を防止するため、止水ファスナーが採用されることも多くなっています。

通勤ライダーが雨ガッパを選ぶなら?

雨ガッパやレインウエアの選び方はどんなライディングをするか、予算と快適性とデザインのいずれを重視するか等によって大きく変わるため一概に答えを出すことはできません。

しかし、目安として「小降り程度なら通勤にバイクを使うが、遠出はしない」という通勤ライダーを想定した場合、耐水圧は「中雨」(多くの人が傘をさす雨)に耐えうるとされる2000mm程度、透湿性は「安静時に推奨される」2000g/平方メートル・24h程度あればいいでしょう。
また、透湿性は汗をかき始めてから、雨ガッパの着用時間が長いほど性能差を実感する機能なので、通勤が短時間なのであれば、耐水圧と予算を優先してもいいと思います。

一方で「通勤だけでなく雨の日もツーリングをしたい」というライダーを想定した場合、耐水圧は「大雨」(傘をさしていても濡れるような雨)に耐えうるとされ、山岳用の雨具でも適合基準にされる1万mm程度、透湿性は「軽い運動をする際に推奨される」5000g/平方メートル・24h程度必要になると考えられます。
長時間の着用が前提になるのであれば、特に快適性を担保する耐水圧を重視し、ライディングに特化した「便利機能」の部分にも注目して選ぶのが良いでしょう。

まとめ●モーサイ編集部・中牟田歩実 写真●モーサイ編集部

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